『ゆたかな孤独~「他人の目」に振り回されないコツ』 著者:名取芳彦
最近つよい孤独感を感じることがあった。孤立しているわけではないけれど、どうも見知らぬ人とうまく接することができない。そんなとき本棚にしまいこんでいた『ゆたかな孤独』が目に入ったので読んでみた。
買ったことはわすれていた。どうやら前々から孤独を感じはじめて準備をしていたのだろう。これを読んで少しだけ気がらくになった。同じ悩みを持っている人の参考になるかもしれないのでnoteにメモをすることにしました。
さて、この本はお坊さんが書いている。そのせいか少し「お説教」っぽいと感じるかも。そういうのが嫌いなひとも、すこしだけ我慢をして読んでみてほしい。孤独の中身がみえてくると思う。
「孤独の意味を問い直す」「孤独を糧に、心を磨く」「群れから一歩離れて、関係を見直す」「大切な人と、その喪失に向き合う」の4章構成。書き下ろしの文庫らしい、やさしい文章で書かれています。
私は孤独の中身は“自信のなさ”だと思うことがあります。他人に頼らないと生活できない、生きていけない依存心だと言ってもいいかもしれません。
ここが刺さりました。今回、孤独を感じたのは「自分が得意でない場所に無理してでかけたとき」でした。完全にあてはまっています。
「他人や周囲の出来事、周囲の自然に関心を持てない人は、疎外感や孤独感を感じることが多い」は、私の経験から導き出した結論の一つです。
これも思いあたります。自分は他人への興味が乏しいと前々から思っていたのですが。こんな副作用があるとは……。
こころの問題なので即効性のある答えがのっている訳ではありません。密蔵院和尚である名取芳彦さんが、仏教的なアプローチでアドバイス(お説教?)をしてくれるといった感じでしょうか。宗教に関する豆知識もあって、そういう点でも面白かったです。
群れるか、一人でいるか。悩んでいる方にお奨めしたい一冊です。気に入ったので密蔵院にも行ってみたくなりました。東京都の江戸川区にあるそうです。
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