うみべのストーブ 大白小蟹短編集 (大白小蟹)KindleUnlimited傑作選レビュー
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うみべのストーブ 大白小蟹短編集
大白小蟹 著
すれ違いから別れた恋人への思慕を描いた表題作含む7つの短編集です。
すべての作品に共通しているのは、喪失から「温もりやひかり」を見つけたり、そのきっかけをもらったりしている点でしょう。
「誰もあたしのことを 思い出してくれなくなったら こんなぼんやりしたまま 永遠に消えちゃうの?」
夏になると消えてしまう雪女の記憶(雪子の夏)
「ねえ泉 ありがとう 僕を見つけてくれて」
透明人間になった夫の表情や仕草(きみが透明になる前に)
「わたしの身体が わたしひとりだけのものだったことなど 一度でもあっただろうか」
妊娠をきっかけに自分の身体への所有の喪失感(雪を抱く)
「悔しい 書かなくても幸せでいられるのが」
創作に向き合うことができないでいる生活者の苦悩(海の底から)
「鈴木さんがどこかで 元気でいてくれるといいなって ずっと思ってました」
はなれていた親友の突然の死。夜の黒さと雪の白さは、彼らの弔いを静かに描き出す。(雪の街)
「みなれたオフィス くそ上司 くそエンターキー なのにきれいだ」
いつかどこかのゲートが開いて、別の世界へ行けたなら…。暮らしのなかにある光を見つける小さな物語。(たいせつなしごと)
最後の一滴を垂らされたように、感動の波紋が心の奥の方からゆっくりと広がっていきました。
といっても悲壮感とかお涙頂戴とかそういうのともちょっと違います。
この作者さんは、日常にちょっとしたファンタジーを加えながら、地面から人間や世の中を見ている人だと感じました。
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