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「その人の言葉」で分かりたい

そこで群衆は、「この方は、ガリラヤのナザレから出た預言者イエスだ」と言った。
新約聖書 マタイによる福音書 21章11節 (新共同訳)

こんにちは、くどちんです。キリスト教主義学校で聖書科教員をしている、牧師です。

どうでもいいかもしれませんが、今「キリスト教主義学校で」と書こうとして、「主義」と打ちかけたら「SUGA氏」という予測変換が出ました。
そうです、BTSのSUGA氏が大好きです。

そのSUGA氏が、ソロ名義AgustDとして巡るワールドツアーの、日本公演3daysが今日終わりました。え、私? 行けませんでした。行けませんでしたよ。行け……ません……でした……。うわあああああん(号泣)

話は二転三転するんですけどね、冒頭に引用した通り、イエスさまって「ナザレ」って所の出身なんですよ。
ナザレって、あの辺で言うと(とまるで地元のように言うてますが、要するに約2000年前の地中海東沿岸部です)都からずっと離れた「地方」なんですよ。地方出身のイエス。だから恐らく訛りもあったんでしょうね。
エルサレムという都からは北へ離れているので、日本で言うと東北地方っぽいイメージになるんでしょうか。でも私は関西の人間なので、つい「訛るイエスさま」と思うと、関西弁で喋らせてしまいます。
私の授業では、イエスさまは大概関西弁になってしまいます。「求めなはれ、ほんなら与えられるで~(マタイ7:7)」とまでは言いませんが。

私は、私にとってストレートに響く言葉が関西弁だから、私にとって大事なイエスさまの言葉は関西弁であっても違和感が無いし、むしろ日本語聖書本文の標準語よりも心に沁みる表現に思われたりするんですよね。
いわゆる「母語」って、逆説的なようだけど「言葉にならない部分」まで掬い取ってくれるものなんだと思います。
だから私にとってイエスさまの温もりを感じられる言葉は、「私の言葉」である日本語の、それも関西弁イントネーションになりがちなんですね。

で、コンサートの話に戻ります。
やっぱりね、途中のコメントの部分を、分かりたいんですよ!! 「最愛(いわゆる「推し」のこと)」の内側からにじみ出る、その「母語」のまんまで! 字幕じゃなくて! 通訳を介しての時間差無しに!

今回のコンサートは、現地には行けなかったけど(行けなかったけど!!!)(怒りと悲しみで大声)ライブビューイングとオンラインストリーミングがありまして、私もそのステージを垣間見ることができました。なんと驚くことに、コメントの大半を日本語で用意してくれていて、その努力や配慮をありがたく思ったのですが、途中ぽろっと漏れる独り言みたいなのや、最後の最後に自由にその場で喋る部分は当然彼の母語である韓国語で、そこは通訳さんが拾って訳してくださるわけです。

韓国語を勉強し始めてもうすぐ2年半。かつては微塵も分からなかった彼の言葉が、今回半分以上は分かったんですよね……。細かい部分やごにょごにょっとした部分は分からないにせよ(なんせこの方は普段から低い声でもにょもにょ喋りがち)、大意は掴める。で、入れ替わりで語り始める通訳さんの言葉で答え合わせをして、「ああ、これはちゃんと分かったな」「ここは6割くらい聞き取れたな」みたいなことを思っていました。

自虐クドウは自分に対して「勉強しても全然成長せえへんやん」と意地悪ばっかり言うて「くーっ、悔しい、どうしたらできるようになるんだ! やるしかないけど!」と自分を追い込む癖があるのですが(めんどくさいやっちゃな)、今回「……もしかしたら、ちょっとは成長してるって思ってええんかも(´;ω;`)?」って思いました。

でもね、やっぱり自虐クドウは「そうは言うても結局全部は分かってへんやん、その分からん部分に肝心なニュアンスが含まれてるかもしれんのに~」と嘲笑ってきよるんですよ。(ほらね、脳内自虐クドウさえ関西弁)
だからね、悔しいんで、今後も勉強頑張ります。「うるせー! 100%分かったわ! なんならあの独り言みたいなもにょもにょも訳したるわ!」って胸張って自虐クドウをはねのけられるくらい、何年かかるか分からないけど、また勉強頑張ります。

6月は超絶忙しい時期で、ちょっと勉強どころじゃなくなりそうなタイミングなんですが、そんな時期だからこその自分への激励でした。勉強なんて隙間時間でもその気があればできるしね。いろいろ頑張ろう。


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