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017|ぶつけかた


Empahty|2021

Title|Empahty
Date Created | 2021
Art Supplies|水彩
Size|297×210mm

Concept|
自分の感情をぶつけた。自分にできる1つの自己表現。
自分の行うこと、成すことに野次馬の如くダメだしをする。
そんな大人になりたくないと思った。自分の感情の捌け口。

Explanation|
大学卒業後、私は職業訓練校というハローワークと連携した教育機関に通っていた。その頃からピアスを開けてみたいなと思っていた。今まで開けてきたことがなく特に興味はなかった。しかし、好奇心だった。自分のアイデンティティにしようとも思っていなかったが、タイミングがあれば開けてみたいなという程度だった。そんなタイミングが思ったよりも早くきたのだ。たまたまゲームで知り合った年下の男の子だった。住んでいる場所が近場ということもあり、実際に遊ぶことになった。その子はとてもピアスが開いており、イケメンの類だった。そしてその子は今まで他人にピアスを開けてきたことがあるよという。これは開けてもらうしかないと思った。しかし私の中で耳に開けるということはとても退屈に感じたのだ。一般的すぎるファーストピアス。面白みのないことだと思った。そこでその子自身も空いていた舌ピアスに興味を持った。明らかに痛いことは分かっていたが、自分でしないのであればやってもらおうとなった。その時の勢いとノリで舌ピアス開通。その後、親に話すととても怒られたのだ。「お前のかっこいいと思っているものは世間では冷たい目で見られる。」「気持ち悪いから外せ」そういった反応だった。私としては理解して欲しいわけじゃなかった。ただ知っておいて欲しかったのだ。その思い出も今から3年前のこと、向こうは覚えていないと思う。しかし、その時感じた怒りや、否定された気持ちをぶつけた作品が「Empahty」この作品である。怒りというよりも呆れからくる煽りのような絵でもある。私はとにかく気持ちを落ち着かせるためにすぐさま筆を走らせました。親からの偏見の眼差しと価値観。とても残念な気持ちになった。ただ、思ったことがあるのだ。そもそも、顔を見せる時だけ外しておけばバレることがないということ。そこで、ご飯の時だけ外し、部屋に戻ると付け直す。これの繰り返しだった。舌はとても傷の治りが早いため基本的に外すことは推奨されないが致し方なかった。その甲斐もあってか今も尚舌ピアスは健在だ。今では会社員となり、耳にピアスは開けてはいけないというような状態だが開けれる状態になれば開けてみようと思う。社会的に弱くなる。そんなこと今の時代では通用しない。今の日本は見た目ではなく、何ができるかの方が重要なのである。それが本来の多様性の時代だと思う。誰かの見た目にケチをつける人が増える一方、自分の好きなファッションをしている人も増えているのだ。これを見ていただいている皆様の中にもケチをつけたことのある方もつけられたことのある方もいると思います。しかし今一度考えて欲しいのは、自分の価値観を人に押し付けていること、またその価値観に負けてしまうこと。自分の価値観を外野から押し付けることほど多様性の時代からかけ離れていきます。また、その価値観に負けてしまう方。自分の価値観を大切にしましょう。まったく同じ価値観を持った人間などいません。それでも近しい価値観を持っている人は一定数います。自分を理解してくれる人や環境を大切にしてください。これからも私は自分の価値観を広げて様々な価値観を受け入れれるような人間になっていきたいと思っています。皆様を受け止めれるように。それではまた。

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