K.Ryoma

今まで制作してきた作品の説明や心情など、思い出しながら書いていこうと思います。

K.Ryoma

今まで制作してきた作品の説明や心情など、思い出しながら書いていこうと思います。

最近の記事

018|ゴミの日

Title|ゴミの日 Date Created | 2021 Art Supplies|ペン Size|- Concept| 人間は傲慢だ。 そんな人間はゴミだ。 中身のないその腕に価値はないのだ。 Explanation| 自分の作品が様々な人の目に映る中で批判はつきものだった。それはものづくりに限らず様々な事柄に起こり得ることだ。しかし勘違いしてはいけないことがある。批判とは悪いことではないということ。批判というのはあくまでも当人の価値観の指標を伝えただけだからだ。そ

    • 017|ぶつけかた

      Title|Empahty Date Created | 2021 Art Supplies|水彩 Size|297×210mm Concept| 自分の感情をぶつけた。自分にできる1つの自己表現。 自分の行うこと、成すことに野次馬の如くダメだしをする。 そんな大人になりたくないと思った。自分の感情の捌け口。 Explanation| 大学卒業後、私は職業訓練校というハローワークと連携した教育機関に通っていた。その頃からピアスを開けてみたいなと思っていた。今まで開けてきた

      • 016|夏の薫り

        Title|Residual heat Date Created | 2021 Art Supplies|ペン・水彩 Size|- Concept| 熱い夏の日。向日葵が良く似合う女性の横顔。 その手にはきっと向日葵を持っていたような気がする。 私の視界に写った女性の美しくも涼しげな横顔が今でも蘇る。 Explanation| 9月初旬の真夏日に描いた作品です。本来は縦書きで5・7・5の俳句などを筆で書く用に作られたであろう縦長の色紙を購入した。その紙質はとてもざらざらし

        • 015|モチーフのその先

          Title|destruction Date Created | 2021 Art Supplies|ペン Size|- Concept| 滴るその液体の中には泡のような水晶が見えた。 自らの制約と首を捧げた儀式に 美しさなどありもしないというのに。 Explanation| この作品の始まりはただの泡だった。それはシャンプーなどではなく、絵の具を使うときに使用する水を、ばしゃばしゃした後に残るような儚い泡。すぐに浮いて空気に触れると消えるそんな泡。一瞬しか現れない水中に

        018|ゴミの日

          014|写真の違和感

          Title|Abstract line Date Created | 2021 Art Supplies|銅版画 Size| - Concept| 人が線を描く時。その線は偶然性をを持ち合わせない。 では必然的に作られた線の上に、偶然的に作られたものがあるとすれば。 どんな表情になるだろうか。 Explanation| この作品は銅版画で作成した作品です。 銅版画の技法に関しては、「 04|銅版画の感覚 」をご覧ください。 前回卒業後最後の作品というnoteを書きました

          014|写真の違和感

          013|卒業とともに

          Title|Order Date Created | 2021 Art Supplies|ペン Size|- Concept| 感情の渦に巻き込まれたあの日に私は何かを失った。 溢れ出る涙は滞ることなく流れ続ける。 どんな角度でも私は私だと実感するその時まで。 Explanation| 大学卒業後私は版画をする環境を失い、ペンを走らせていました。私ができる制作方法として、私はペンで作品を描くことしか出来なかったからです。この頃私は何も考えずただ紙にペンで作品を描けていた

          013|卒業とともに

          012|最後の制作

          Title|Sora fide Date Created | 2021 Art Supplies|銅版画・エッチング Size| 720×578mm Concept| 人間は遥か昔から何かを拝み、生涯の完成を目指す。 Explanation| この作品は銅版画で作成した作品です。 銅版画の技法に関しては、「 04|銅版画の感覚 」をご覧ください。 この作品は卒業制作を終え、卒業までの約2ヶ月で制作した大学生活最後の作品です。元々、長野県で開催される公募展「山本鼎版画大賞展

          012|最後の制作

          011|卒業制作への想い

          Title|Quo vadis Date Created | 2020 Art Supplies|銅版画・モノタイプ印刷 Size| 544×726mm Concept| 世界の人々は命が無くなること、物が無くなること、形ないものが無くなることを見て見ぬふり振りをする。 世界の理と割り切り目に見えないものから目を逸らしている。 Explanation| この作品群は銅版画で作成した作品です。 銅版画の技法に関しては、「 04|銅版画の感覚 」をご覧ください。 この作品6つ

          011|卒業制作への想い

          010|流れる全て

          Title|瀧 Date Created | 2020 Art Supplies|木版画 Size| 297 × 210mm Concept| 人の手から人の手へ流れるもの。 それは感情や情報、物体のあるもの。全てだ。 しかし人は全ての流れを捉えきれない。指の隙間から滲みながら溢れていくのだ。瀧のような強く流れるそれを全て受け止めるほど人はうまくできていないようだ。 Explanation| この作品は前回同様木版画で作成した作品です。 木版画の技法に関しては、「 0

          010|流れる全て

          09|無気力

          Title|Flow Date Created | 2020 Art Supplies|シルクスクリーン印刷 Size| 508×610mm Concept| 果てしなく気だるい気持ちだった。 とにかく何もしたくない。何も考えたくない。 水のように流れていきたい。 Explanation| 授業での課題制作で2度目のシルクスクリーン制作でした。 シルクスクリーンの技法については「05|版画の特性」をご覧ください。 この作品はコロナによる自粛期間が終わり、学校へ登校するよう

          09|無気力

          08|主役の在りどころ

          Title|Void Date Created | 2020 Art Supplies|木版画 Size| 297 × 210mm Concept|どんなものでも環境や装飾さえ整えばそれなりに見えるものだ。絵で言えば額縁と美術館。歌手ならばマイクとステージ。俳優なら衣装と映像。その他にも様々な要素が主役を決めるのだ。では額縁を主役にした作品はどう見えるのか。主役という概念は視点によって切り替わるものだ。Explanation|この作品は前回同様木版画で作成した作品です。木版

          08|主役の在りどころ

          07|出会い

          Title|Admired Person Date Created | 2019 Art Supplies|木版画 Size| 297 × 210mm Concept| 雷に打たれたような衝撃が走った。今まで見たどんなものよりもカッコよく、小さな作品でさえも大きなオーラを感じた。自分の中に存在する白黒の概念が覆された。あぁ…こんな人になりたい。 Explanation| この作品は皆さんが一度は通るであろう木版画で制作した作品です。 ーーーーここから技法の説明です。ーーー

          07|出会い

          06|制作の裏側

          Title|1 Wheel Date Created | 2019 Art Supplies|銅版画・エッチング・アクアチント Size| - Concept| 彼岸花のように強く孤高に生きたい。 例え一本になろうともその姿は強く、美しさは他にはない姿だ。 まるで狼のような遠吠えをするかのように。 Explanation| 銅版画による2つ目の自主制作作品です。個人的に彼岸花という花が自分にとっては物珍しくかっこよくあまり見ない形状をしているな。という点から作品にしてみた

          06|制作の裏側

          05|版画の特性

          Title|raison d'etre Date Created | 2019 Art Supplies|シルクスクリーン印刷 Size| 508×610mm Concept| 険しい道の先に存在する扉。 そこに辿り着くまでにどれほどの時間と労力が掛かるのか。 その扉の先にある頂きを見るものは自分自身だけである。 Explanation| 授業での課題制作で初めてシルクスクリーンを本格的に制作しました。 ーーーーここからは技法の説明の為、興味のない方は下へ⬇︎ーーーー シ

          05|版画の特性

          04|銅版画の感覚

          Title|Lily Date Created | 2019 Art Supplies|銅版画・エッチング・アクアチント Size| - Concept| キリスト教徒が亡くなった時、花を添えるという。 その全てが真っ白の百合の花で包み込まれ、それはそれは美しい姿で召されていく。美しくも儚い人生の終焉は崇拝してきたイエスのような一生を迎えていく。 Explanation| 銅版画を専攻し、初めて自主制作した銅版画作品です。銅版画とは版画の一つの手法です。 まず初めに銅が腐

          04|銅版画の感覚

          03|少年心

          Title|耽溺 Date Created | 2019 Art Supplies|モノタイプ印刷 Size| 508×610mm Concept| グラスから溢れる液体は人の容量。 溢れた液体は白く煙のように消えていく。 人はいつの時代も気が付けば溺れている。 Explanation| 大学生になって版画を専攻し、何度目かの制作物でした。 今まではペンでしか描いてこなかった私が版画に魅せられるとは思いもしていなかった。 本来版画というのは何度でも印刷できるように版を作り

          03|少年心