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寝る前に急に泣いちゃう人がいつの間にか前向きになっていた声かけ

✅寝る前にイヤな記憶がよみがえって苦しくなる。
✅内省を始めようとするとすぐ苦しくなる。
✅何も感じられないようになれたら、と思うこともある。
✅他人の嫌なところがたくさん目につく。
✅それが自分にもあって落ち込んだり、嫌なところばかり見る自分が嫌になったりする。

いかがでしょうか?
共感する人もいれば、全く理解できない人もいるでしょう。

僕は仕事上、こういった思考や感情に悩まされる学生と関わることがちょこちょこあります。

そのとき、特に意識していることがあって、その結果と言っていいかわかりませんが、最近こんな嬉しいことがありました。

冒頭のような状態の時に出会った方が、数ヶ月が経って、「最近は夢を紙に書いて壁に貼って毎日読み上げてます」と報告してくれたのです。表情もずいぶん明るくなっています。

泣いて喜びました。

というわけで、僕が冒頭のような状況の方に意識してかけている言葉とその意図を語ってみたいと思います。

今まさに冒頭のような状態だという方は、メモをして、自分自身にちょこちょこ使ってみてください。


①「今日どんな嬉しいことがあった?」

シンプルだけど、積み上げると効果がある問いです。
似たものでいろんなバリエーションはあります。

とにかく、会うたびにほんのり嬉しかったこととか、心あったまったこととか、1ミリでも良かったと思うことを聞くようにしています。

理由は、どんなに些細でもいいので、嬉しい、楽しい、気持ちいい、誇らしい、落ち着いたなど、プラスの情動を感じとって、記憶に残しておく動機を作ることが希望を抱くために大事だからです。

冒頭のような状態の方の場合、ポジティブな記憶を引き出すことに慣れていない可能性が高いです。

そうすると、自分には幸せなことなど何一つない、これからもずっとそうに違いないということがリアリティを持って差し迫ってきます。

今と過去につらい感情しか見出せないと、未来にも永遠に続く辛さを投影しがちです。

なので、会うたびにほんのり嬉しかったこととか、心あったまったこととかを聞く。聞かれると思うと意識して探すようになるので、どんどん見つけられるようになる。

これが数ヶ月積み重なってくると、本人が自ら明るい未来を思い描くリソースになります。

②「○○のどんな感情も考えも大事なメッセージだと思ってるよ」

自己否定したくなるような感情や思考が湧いてきても、それを認められるようになってもらう。

心理学の用語でアクセプタンスと言ったりするそうですが、これが感情や思考にハイジャックされないための大事な力です。

認めるっていうのは、決して嫌な思考や感情と仲良しするってことではありません。

相変わらず嫌いなままで構わないので、不穏な雲が空に湧いてきたのを眺めるようなイメージで「あぁ、また湧いてきたなー」と認識することを意味します。

その上で、どんな形で、どんな色で、どんな大きさか、変化しているのかなどと観察できたら、だいぶ楽になるはずです。

この状態になってほしいので、まずはそれを促す声かけをします(相手が過呼吸になっていたりしたら、まずはこちらが落ち着いた呼吸をしつつ、落ち着くのを待ちます)

「とっても苦しそうだね。もしできそうなら、今どんな考えとか気持ちが浮かんでるか聞いてもいい?」

できそうなら、それがどれくらい強いか、重いか軽いか、表現するならどんな色かなど客観視できるよう尋ねます。

その上で、落ち着いた声とテンポで「そんな考えが頭いっぱいに広がったらつらいよね」と共感します。

これを続け、本人が自分から区切りをつける発言をしたら(「ありがとう、もう大丈夫」とか「落ち着いたよ」とか)、

「○○のどんな感情も考えも大事なメッセージだと思ってるよ。教えてくれてありがとうね」と伝えます。

これを何ヶ月か繰り返して、信頼関係が十分に築けたらでいいので、最終的にはつらい気持ちの裏側にある「本当はこうしたい」「本当はこれを大事にしたい」といった想いを一緒に拾いに行けたらなおいいですね。

③「明日たこ焼き食べたいとか、ちょっとやってみたいことをシェアしよう」

全部そうですが、これも継続的にできたらいいと思っています。

「ちょっとやってみたいかも!くらいのことをシェアしよう」と提案して、できれば文面で残すようにします。

メッセージアプリでそれだけをシェアするグループチャットを作るとか。

・新しいカフェに行ってみる
・1000円分の癒しグッズで自分にご褒美
・ベランダから星を眺める

みたいな感じで、1回で書ききらなくていいので、サクッとやれる粒感のものをたくさんあげてみます。

その上で、達成したら一緒に喜びます。

すごいじゃん、20個あっという間に達成だよ!みたいな。

嬉しいことが起きたら、ちゃんと認めて、祝福する。これがバカにできないくらい威力を発揮します。

この取り組みの狙いは、未来のことを気軽に考えワクワクすること、してみたいと思ったことが実現できることを実感してもらうことにあります。

<幸福度を高める行動を促す関わり方>

本当はもっといろいろありますが、3つだけ書いてみました。

いかがでしたでしょうか?

最後にちょっとだけ付け足しと、3つ以外の関わり方のヒントになりそうなことを書いておこうと思います。

まず、付け足しから。

僕が今日紹介したような声かけをしてきたってのは本当なんですが、その方の変化は結局のところ本人が起こしたもので、僕以外の要素も(というかそちらこそ)大いに変化に寄与しているはずです。

なので、割り引いて参考にしてくださいね!

最後に、ヒントになりそうなことを。

僕の運営する面白ベースのnoteにまとめたのですが、人の幸福度を高める行動はかなり科学的に解明されています。

僕は基本的には、ここに書いてある10個をもとに足りてなさそうな項目を自主的に増やしたくなるような声かけ、接し方を心がけています。

ではでは!

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