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コルクアートの軌跡 第7話 再生

第7話 新作のモチーフは 「ルネサンス」
     イタリアワインのラベルを飾って発売へ

目次

・非言語に振り切るために、言語の本質を探る
・アートという非言語
・新作のモチーフは 「ルネサンス」
・ダヴィンチに続きラファエロ&ボッティチェリ
  イタリアワインのラベルを飾って発売へ

・非言語に振り切るために、言語の本質を探る

(※非言語を言語で説明する矛盾をお楽しみください))

接客業というのは本当に奥が深く、マニュアルはあるようで、ないと言われます。

レストランという舞台とソムリエという立場を例にとってみると、ある人にとっては料理やワインの説明をしっかり聞いてから楽しみたい方もいれば、
今日は仲間や家族との話をゆっくりしたいので、解説はほどほどにしてくださいという場面もあります。

「言葉」というOutputがたくさん必要な場面もあり、逆に必要とされない場合もある。こちらがサービスだと思ってしたことが、逆に不快感を与えてしまうこともある。

このあたりの難しさに加え、世界が舞台となるワインを仕事にすると世界の様々な国々の言語を話すゲストがお客様の場合もあり、それらの国々のワインを多言語で紹介しなければならない場面も訪れます。

すべては今、目の前のシチュエーションの中でどうふるまうべきなのか?という一期一会の世界。

この話はここから先、少し内容が逸れてしまうので別の機会を設けたいのですが
「相手が心地よくなるような状況に導く言葉を多言語で自在に操る」というのはかなりの難易度で

僕のように何度もそれに失敗・絶望した人間が、それでもワインの仕事を続けたいのであれば、それを必要としない、全く異なる概念を生み出す必要がありました。非言語コミュニケーションです。

・アートという非言語

いつも見る食材でも、海の幸・山の幸が同じ季節で出会い、熟練の技でここまで滋味深く美しく料理されているなんてという一皿を前にすると、

見たことのない盛り付け(視覚)や、嗅いだことのない香り(嗅覚)、食べたことのない味わい(味覚)など、料理やワインは言葉(聴覚)以外の感覚を刺激するとてもアーティスティックな体験になることがあります。

「コルクアート」という言葉は、実はコルクでアートを作るというただの意思表明なだけで、実は概念を形成していません。

コルクアートで概念(=世界観)を作るために、レストランという言葉が re+storen(修復する、更新する、罪から解放する、以前より良い状態に戻す)という古フランス語の restorer、ラテン語の restaurare に由来することから、「もう一度」という意味を込めて、リスペクト(re再び+spect見る)とリサイクル(re再び+cycle循環させる)という言葉を活動の軸に置きました。

リ・サイクルの語源は、14世紀後半、「一定の現象が同じ順序で戻ってくる完全な循環期間」として、特に最初は天文現象に関して、古フランス語の cicle から直接派生したラテン語の cyclus を経て、ギリシャ語の kyklos「円運動、出来事の循環」から派生しました。

コルクアートの活動には、過去に目を向けて未来に繋げる、失敗から立ち直る、挫折から立ち上がる、より良い状態にするために、過去の偉人や新たな道を作った人をリスペクトする、などの想いを込めています。

・新作のモチーフは 「ルネサンス」

ルネサンス Renaissance という語は「再生」(re- 再び + naissance 誕生)という意味が語源です。

僕はいつからかルネサンス期のアーティスト、ダヴィンチ、ラファエロ、ボッティチェリなどの絵画、ミケランジェロなどの彫刻が好きでした。
それは何故なのかはわからないのですが。

非言語を言語で説明する矛盾にそろそろバカバカしくなってきたところで、ここから先は非言語に向かって加速していきます。

・ダヴィンチに続きラファエロ&ボッティチェリ
  イタリアワインのラベルを飾って発売へ


今回到着するイタリアワインに飾られるコルクアートラベルのモチーフは

「ラファエロ」&「ヴィーナス」です。

現在、皆さまが楽しんだワインのコルクで作品を描いており、まもなくイタリアから日本に届けられるワインのラベルに乗せて発売します。

ルネサンスの世界観を込めたこのワインを通じて
イタリアの人たちともコミュニケーションが生まれたら嬉しく思います。

・・・第8話に続く・・・

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【8/17】
第1話 体験したレストラン業界・ワインビジネスの裏側
     次々と働き手が去ってしまう理由
https://note.com/kuboblanc/n/n5f4d6001f302

【8/18】
第2話 コルクアートのはじまり
     飲食業界での挫折をへて
https://note.com/kuboblanc/n/n9a499d893a96

How?do you do it.

【8/19】
第3話 コルクが集まり続ける仕組み
     15万個ものコルクが集まったわけ
https://note.com/kuboblanc/n/ne78a17da8fba

【8/21】
第4話 コルクアートの作り方
    気になる?どうやって作っているのか
https://note.com/kuboblanc/n/n83e98bd2d72d

【8/22】
第5話 コルクアートの広め方
    SNS発信の良手・悪手
https://note.com/kuboblanc/n/n858965bc9945

What?did(do) you do it.

【8/23】
第6話 コルクアート70作品の軌跡
    選んだモチーフの理由
https://note.com/kuboblanc/n/nb8f464909db1

【8/24】
第7話 新作のモチーフは 「   」
     イタリアワインのラベルを飾って発売へ
https://note.com/kuboblanc/n/nfec0b36e62d6

【8/31】
第8話 作品を通して伝えたいこと
https://note.com/kuboblanc/n/n41cdbbbdbd86

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