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まちを、あるく。

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散歩の、記録。 そして、思うことをつらつらと。
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#お散歩

春の、色。

春の、色。

 各地から、春の便りが届きます。様々な、春の便り。
そう言えば少し前に、播磨の浜の春を書きましたね。
https://note.mu/ktnh/n/nf3dfddd6c551

 春と言えば、鮮やかな色彩が溢れだす季節です。新芽いぶく緑、桜そして桃のピンク、雪解け水の青、いろいろな、色。

 私にとって、春は、黄色。

 4年前の春、私は韓国の田舎を独り歩いていました。
 まだ冬枯れのイメージが色

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歴史と文化の管理そして保存

歴史と文化の管理そして保存

 偉そうなタイトルですが、単に「地元の文化の痕跡が保存されて良かった」ということです。はい。

 私が住む高砂市は、北回り船の最後の主要寄港地として、また河川舟運が発達していた加古川水系の河口部の中継港として賑わった街で、江戸期には姫路藩の御用蔵があり播磨国でも重要な土地であったところ。街は堀で囲われ、城下町よろしく職能別の居住エリアが設定されるような「都市」でした。そして隣村の浜手には塩田があり

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さようなら、木造住宅。

さようなら、木造住宅。

 数日前の、夕方。所用で出かけた際に、改めて、見送ってきました。
夕陽を浴びる、木造住宅を。

 この一帯は、廃川となった旧河道を埋め、恐らく戦後の復興期に建てたと思われる木造市営住宅が、連なっていました。それはそれは、本当に小さな、木造住宅でした。

 正直なところ、このような住宅が、平成の世まで残っていたということが不思議に思えるような、簡素な建物。しかし、ここでの「暮らし」が、戦後の復興や高

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韓国との、初めての出逢い。その3

韓国との、初めての出逢い。その3

 はじめての韓国、目的地は、東海岸にある鉄鋼の街、浦項市。ここは韓国最大かつ世界的にも主要製鉄会社であるPOSCOの本拠地であり、また日本統治時代には日本人が多く移り住んだ町。浦項市はその縁もあり、日本企業の誘致や観光開発を進めている街です。その関係での訪問ということで、空港から一路向かってきたのでした。

 車窓を、赤いものがよぎります。あ、列車だ!
 田園を貫く単線を走る、赤い急行列車。その向

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韓国との、初めての出逢い。その2

韓国との、初めての出逢い。その2

 韓国との初めての出逢いは、2010年の3月。当時勤めていた会社の事業にかかる訪問団として浦項市を訪れるべく、団体渡航したのでした。
 釜山金海空港から釜山市街に寄らず目的地に向かうという、およそ普通では考えられない行程からスタートした初日。高速道路から見えるモノそれぞれに、興味津々。色遣いのセンスの違いや逞しい商魂に感心したりしながら、バスに揺られます。

 田園風景や時折現れる小さな市街地の様

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韓国との、初めての出逢い。

韓国との、初めての出逢い。

 韓国に初めて行ったのは、自分の意思ではなく、行く機会を用意されたから、でした。
最近の私を知っている人は「え~韓国好きなんでしょ?だから行ったんじゃ?」と思われそうですが、初めての訪韓は、団体旅行でした。
 当時勤めていた会社の事業に係る「訪問団」的な感じで2010年の3月に訪れたのですが、これが初めての韓国渡航。なので釜山金海空港からは釜山市街を横目に目的地へまっしぐら。貸切バスに乗せられた道

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播磨の浜の、春。

播磨の浜の、春。

梅の花、鶯の笹鳴き、迫り来る花粉…。
春を告げるものはたくさんありますが、播磨の浜手には、春を告げる魚がやって来ます。一般には小女子と呼ばれる小魚、播磨では「いかなご」と呼ばれ、その稚魚の漁が始まると「あぁ、春も本番なんだなぁ…」と感じます。

いかなごの稚魚、播磨では「新子(シンコ)」と呼ばれ、さっと釜揚げにしたり飴炊きにしたりして食べます。脂もよくのっていて味が濃く美味しいのですが、鮮度維持が

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歩いてみるものです

歩いてみるものです

本日は所用があり、午後から出かけていました。電車とバスを乗り継いで、丘に向かう…はずでしたが、乗り換えできると踏んでいた乗り継ぎに失敗、1時間に1本しかないバスは駅の改札を出た瞬間に、走り出しました…。

う~む、どうしよう…。近隣の駅からのバス路線もなく、ここで大人しく1時間待つか、4千円程でタクシーに乗るか。さて…。

いい天気だし、国道まで数キロ歩けば別のバス路線もあるし…と、足を踏み出しま

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