『体験型』地域おこし協力隊で、住民に寄り添ったまちづくりを目指す
はじめまして。
福岡県築上町地域おこし協力隊のかとうしの、24歳です。
今年の1月から、地域おこし協力隊として働くことになりました。
記事のタイトル通り、『体験型』地域おこし協力隊というものをやっています。
私が応募した昨年秋の時点では過去に事例がないということだったので、おそらく全国的に初の取り組みになるのではないでしょうか。
じゃあ、『体験型』ってなんだろう?
今までの地域おこし協力隊とは何が違うんだろう?
私自身のことや築上町のことも合わせて、いくつかの記事に分けて順番に紹介していきたいと思います。
今回の記事ではまず、私自身について紹介します。
後々、「なぜ『体験型』地域おこし協力隊なのか」という話に繋がってくるので、読んでいただけると嬉しいです。
まちづくりとの出会い
将来、ものづくりができたらいいな。
そんな軽い気持ちで進学した建築学部で出会ったのは、『まちづくり』という正解のないジャンルでした。
大学3年生からまちづくりのゼミに所属。
古民家をリノベーションしたり、島おこしワークショップをしたり。
すべてがうまくいくわけではないし、リーダーとして企画段階から指揮をとった島おこしワークショップは本当に大変だったけれど、関わった人たちの笑顔が嬉しかったです。
生まれ育ったまちだからこそ、気づかない魅力がある。外の人にしか見えない、ここにしかないものがある。もちろん、良いことだけじゃなく悪いことも。
そういったことを伝えて、一緒に考えていく。正解はないし、多分失敗の方が多いと思う。それでもやらなきゃ地方はなくなってしまう。一緒に気づいていく人になりたい。そう思うようになりました。
大学のゼミ活動で行なったまちづくりについては、すべてボランティアでした。
仕事にできたら、もっと深くもっと継続してまちや人に関わっていけるんじゃないか。そう思い、将来的にもまちづくりに進むことを考えるようになりました。
その後、ただ『まちづくりの仕事がしたい!』という気持ちだけで、まちづくり計画策定支援のコンサルタントになりました。
「いったい私は誰のためのまちづくりをしているんだろう」
まちづくり計画、ってご存知ですか?
簡単に言えば、市や町などの自治体が「今後どういったまちづくりをしていくか」という指針のようなものです。
一般的にイメージされやすい観光分野もあれば、障害者や高齢者福祉など、どの自治体にも共通して課題ができる分野もあります。後者については、法律によって数年に一度策定することが義務となっているものもあります。
基本的に自治体がつくるものですが、自治体は他にもやるべき業務が山ほどあるため、その支援を行うお仕事をしていました。
率直に言えば、私にコンサルタントは合いませんでした。
コンサルタントや所属していた会社を悪く言うつもりは決してありません。
日本の法律が変わらない限り、必要な会社です。なくてはならないお仕事です。
ただ、私には合いませんでした。
私たちはあくまで、『計画』をつくるお仕事だから。
夜遅く、仕事終わりの住民の方に集まってもらって開いたワークショップ。こんなにも近くで声を聞くことができるのに、できることはただ『計画』に取り入れることだけ。一緒に考えて、一緒に解決していくことはできない。
そんな日々を、私は上手に割り切ることができませんでした。
まちづくりのことを忘れたくて、デザイナーになった
新卒で入ったその会社を、半年も経たずに退職しました。
まちづくりのことがわからなくって、考えることが嫌になって、迷走。
退職後はランドスケープの事務所にインターンに行ったり、WEBデザインの学校に通ったり。一度だけ起業型地域おこし協力隊にも応募しました(二次で落ちた)。
ぐるぐると遠回りした後、ご縁があり雑貨メーカーのデザイナー職に転職することに。
デザインについては、大学の時のアルバイト先でPOPをつくっていたことと、あとはWEBデザインの学校で少し学んだだけ。もう、まちづくりとは縁のないお仕事をしようなんて思いながら、未経験でデザイナーになりました。
その雑貨メーカーではパッケージデザインやWEBデザインなどのお仕事をさせてもらいました。
同じ部屋で毎日顔を合わせていたデザイナーだけなく、営業さんや事務さんなども優しい人ばかりに囲まれて。いつの間にか、誰かと一緒に働くことが楽しいと思えるようになりました。
それでも、いつも頭の片隅にはまちづくりのこと
忙しくも楽しく、よく笑う日々。
けれど、いつも頭の片隅にはまちづくりのことがありました。
本屋さんで目につくのは、まちづくりの雑誌。
そして、何となく見続けていた、JOINのホームページ。
そこで見つけたのが、築上町の『体験型』地域おこし協力隊でした。
過去に見たことのなかったかたちの地域おこし協力隊。
何度も募集要項を読んで、過去に行われたZOOM説明会の録画を観ました。
『今の会社に不満があるわけでも、辞めたいわけでもない。それでもこれは、私がずっと求めていた理想のまちづくりのかたちかもしれない』
長い間迷った結果、どうしても応募せずにいられなくて応募したのを覚えています。
次回の記事では、その「『体験型』地域おこし協力隊について」と、「実際に『体験型』地域おこし協力隊が始まってみて」について書いていければと思います。
▼▼ instagram
かとうしの個人アカウント @_kt_sn
築上町地域おこし協力隊 @chikujo_kyouryokutai
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