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プロ野球 2022年ベストユニフォームを語る特集

早いもので12月も半ば、日に日に「年の瀬」感が増している今日この頃。

という訳で、このnoteなりに今年1年間を総括するべく、今回お送りするのはこの企画。
題して「プロ野球 2022年ベストユニフォームを語る特集」。

2022年シーズンに新たに登場したユニフォームの中で、個人的にいいと思ったユニフォームをダラダラ益体もなく語っていくだけのものだが、何かと忙しないこの時期、書く方としても読む方としても、これくらいの塩梅がちょうどいいのではなかろうか。

オリックス サードユニフォーム 22-

引用:日刊スポーツ

基本的にこの企画は「格付けをしよう」というものではないのだが、このユニフォームに限っては間違いなく今年No.1と言っていいと思っている。

やはり、このネイビー×ピンストライプの品の良さったらない。
アーチ型のブロック体であしらわれた胸ロゴにしても、ラインの一切入らないシンプルさにしても、企画ユニだからと言って無駄に奇を衒おうとしない、非常に「分かってる」デザインだ。
好ましいことこの上ない。

それでいて、新しく登場した「OB」マークなどは非常に作り込まれたデザインであり、それを目一杯に大きくあしらったストッキングなど、遊び心も満載。
見ていて全く飽きのこない、素晴らしいユニフォームだと思う。

巷ではピンストライプというだけで、やれヤンキースみたいだの、ロッテみたいだの、阪神みたいだのという野暮な意見も散見されたが、個人的にそういう人はあまり相手にしないことに決めている。

ただし、マリンで「ロッテがBSWユニ&オリックスがこのサードユニ」という組み合わせで試合を行なっていたことに関しては、擁護する余地はない。普通にホームユニでよかったのでは。はっきり言うて。

阪神 ホーム&ビジター 22-

引用:Full CountBASEBALL KING

阪神の新ユニフォームに関しては、この1年間幾度となく良さを語り続けてきた。
というか私がnoteを始めようと思ったのも、元々はいかにこのユニフォームが素晴らしいかを発信したい、という思いが爆発したからこそ。

どの記事だったかで(色んな記事で言及しすぎてもう憶えてない)「正統派ネオクラシック、最高峰」というキャッチコピーを付けたのだが、まさにその一文に尽きる。

今回の変更で取り入れられた「上下グレー+縦縞+黄色ライン」という組み合わせが実は球団史上初のものである、という事実は、小手先の「新しい要素」に頼らずとも「新鮮さ」を生み出すことは十二分に可能であるということを証明している、と言っても過言ではない。

「上下グレー」も「縦縞」も「黄色ライン」もどれも、1つ1つは別に珍しいものでも新しいものでもなく、全て阪神が球団史の中で一度ならず採用していたことがあるもの。
それらが組み合わさった結果新しいものができる、という現象はまさに温故知新以外の何物でもないのだ。

これこそ、まさに「ネオ・クラシック」である。

阪神ファン的に、2022年はかなり苦しいシーズンになったが、このユニフォームがあったからこそなんとか乗り越えられた、という感じでもある。

巨人&阪神「伝統の一戦2022」

引用:週刊ベースボールONLINEスポニチデイリースポーツ

いつの間にかフェードアウトしていた「伝統の一戦 ~THE CLASSIC SERIES~」における復刻ユニフォームの着用。
と言っても、元々このシリーズへ気合を入れて臨んでいたのは阪神の方ばかりで、巨人が復刻ユニを用意するのが今回が初であった(個人的には、この温度差がフェードアウトの原因に違いないと確信している)。

そんな中で迎えた2022年。
両球団が「時代併せ」で臨むというのだから、かなり驚かせられた。

モチーフは1936年の第1回日本一決定戦・通称「洲崎の決戦」
この試合で着用していたユニフォームをそれぞれが復刻した。

正直、どちらも「復刻ユニフォーム」と呼ぶにしては現代的な要素を取り入れすぎている感は否めない。
あくまで「1936年オマージュのイベントユニフォーム」と言った方がしっくりくるな、という感じであった。

何せ1930年代の復刻である以上は致し方ない部分もあるとは言え、せめて背番号のフォントくらいは当時を再現して欲しかったし、何よりストッキングスタイルの選手があまりにも少なすぎた

せっかく両球団ともデザイン入りのストッキングを用意していたのに、ストッキングを出していたのがごく一部の選手に限られたことは非常にもったいなかったと思う。

それでも、個人的には非常に満足度の高いイベントだった。
というのも、そのような不満点も含め両チームの様式が揃えられていたのが良かった。

一方はめちゃくちゃ気合入れてるのに、もう一方は適当な感じ、みたいにはなっておらず、巨人側も阪神側も、同じくらいの気合の入れ方でユニフォームを作っていた。
だからこそ、例えそれが「復刻ユニフォーム」と言うには物足りないものだとしても、それはそれで世界観がちゃんと構築されていたのだ。

両チームとも、当時存在しなかったヘルメットは黒一色のものに揃え、ストッキングのデザインも当時のものそのままというよりは、現代的なスタイルとしても映えるような感じに落とし込まれていた(だからこそ見せる着こなしをして欲しかったのだが)。

そういうトータルデザインとしての周到さが際立ったイベントであったように思う。

とは言え、細かいところを見ても、特に阪神の虎マークのデザインや、胸の「OSAKA」ロゴの配置が綺麗なアーチ型になっていないことなどといった当時の雰囲気を再現している遊び心もあり、そういう意味でも非常に見応えのあるユニフォームとなっていた。

メディアやネット上でも、「大阪タイガース、62年ぶりの巨人戦勝利」なんていう感じで盛り上がってたのもよかった。
「大阪タイガースっていう名前だったの知らなかった」みたいな声をチラホラ見聞きしたりもして、それだけで復刻イベントをやる意味というのを感じるところである。

日本ハム「FIGHTERS CLASSIC」

引用:日刊スポーツ

かつて「革命的」と評され新時代到来の象徴であったこのユニフォームも、ついに「クラシック」と称される時代となった。

と言っても、私自身は残念ながらこのユニフォームが登場した当時は小学校2年生であり、その革新性にピンと来ることもなく単に「かっこいいユニフォーム」としか思っていなかったのだが。

しかし、その感想は今でも変わらない。
やっぱり、このユニフォームはかっこいい

西洋甲冑をイメージしたらしい片袖ラグランスタイルやロゴ・マーク類のデザインの秀逸さもさることながら、やはり個人的に惹かれるのが「黒と白に金、ちょっと青」という絶妙なカラーリングのセンス。

地味過ぎず、派手過ぎず、程よい装飾度合いから醸し出される圧倒的な重厚感。「ホンモノ」感
やはり、北海道日本ハムのユニフォームと言えばコレだ。

今回の「FIGHTERS CLASSIC」で印象的だったのが、引用画像にもある今川優馬選手のプロ入り初の2桁HRの場面。
今川選手と言えば、少年時代からの熱狂的なファイターズファンとして知られ、現在も選手兼ファンクラブ会員として活躍する選手である。

そして何より、今川選手と私は1996年度生まれの同い年(今川選手は1997年1月の早生まれ)なのだ。
個人的な話だが、私は生まれ年や出身地など、自分と共通点のある有名人に対して異常なまでに私情を挟んで応援する傾向があり、当然今川選手も御多分に漏れずその対象となっている(ファイターズで言えば、他に北山投手や細川選手〈京都出身〉、上川畑選手や浅間選手〈96年生〉など)。

そういう事情もあり、少年時代から思い入れのあるユニフォームに身を包んで活き活きとプレーする今川選手に思い入れを抱いて試合(とユニフォーム)を見る私、という「エモ」の永久機関が完成したという訳なのである(はァ?)。

その他、選外のユニフォーム

このように、一つ一つダラダラ想いを書き連ねていると流石に冗長過ぎるので、そこまで語るにはちょっと至らなかったなというレベルのユニフォームをまとめて簡単に紹介しようと思う。

  • ヤクルト「CREWユニフォーム2022」 / ソフトバンク「鷹の祭典2022」
    どちらもシンプルなピンストライプで、かつ「赤+紺」「青+黄」という個人的にストライクゾーンど真ん中なカラーリングになっていて非常に良かったのだが(鷹祭は黄色アンダーシャツというのが特に目を引いた)、それだけに昇華プリントというのが悔やまれる。
    言っても仕方のないこととは言え、やはりカッコいいはずのものがちゃんとカッコよく見えないのはとても残念なことだ。

  • 西武 「WILD WILDユニフォーム」 / オリックス「Bs夏の陣2022」
    もはや食傷気味になりつつある「企画ユニ=上下セパレート」という風潮に風穴を開けるかのように、上下同色の企画ユニが最近増えてきているということは以前にも指摘したが、どちらもその潮流に即したユニフォーム。
    そういう意味では非常に好感度は高いのだが、カラーリング的に文句なしにカッコいいとは言えなかったために、ここでの紹介と相なった。
    特に西武に関しては、どうにも球場の色調との相性が良くないように見える場面が多々あったのが気になった。同化して見えるというか、映えないというか。

  • 阪神「Family with Tigers day」
    縦縞やロゴ・文字部分を黒から青に変えただけのシンプルなモノだったが、この青の色味が天才的にイカしており、元々使用されている黄色との相性も抜群ということもあって、個人的に近年の阪神の企画ユニフォームの中ではトップクラスに好きなユニフォームであった。
    ただ、帽子やアンダーシャツ、ベルト、ストッキングなどは通常のものをそのまま使用していたのが残念なところで、もしそこの部分まで青を基調としたものに統一してもらえていたなら、今年No.1に認定してもよかったくらいに思っている。

  • ロッテ「BLACK SUMMER WEEKEND 2022」
    昨年はベストユニフォームの1つとして取り上げたBSW。
    今年もやっぱりカッコよかったのはカッコよかったのだが、やり口が昨年とほとんど同じであまりに変わり映えしなかったのがやや残念なポイントだった。

以上、2021年NPB ベストユニフォームを語る特集でした。

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