【部長の考察】配膳ロボット事業で成約率80%を達成できた要因を探ってみます
こんにちは。キングソフト株式会社AI事業Div.のディレクターを務めている吉田 琢(よしだ たく)です。年が明けて約1ヶ月。この約1ヶ月間2022年のハイライト・ローライトを振り返っています。
当社では12月を決算月として年間の事業を総括し、次年度以降の事業の方向性を再策定することをタスクの一つとしており、伸ばしていくべき部分と改善すべき部分を洗い出しているのです。事業のあれやこれやをまとめてみると、結果はもちろんのこと様々な結果に至るまでの過程が数値で見られるので色々な”気付き”を得る事ができます。
そこで今回は、2022年のハイライトに焦点を当ててnoteにまとめていきたいと思います。実は昨年末、#110 【部長の年度末】ロボット事業の今年度の総括と来年度についてという記事では少し厳しめに総括を行ったのですが、今回はとってもポジティブな内容となりました。
ぜひ、ポジティブな気持ちで最後まで読んでいただけると嬉しいです。
改めて私たちの軌跡をおさらいします
私たちの部署は2020年に発足した、キングソフト株式会社における新規事業です。発足から1年半は「コミュニケーションを主体とした案内業務」にフォーカスしていました。様々な施設における”コンシェルジュ的”なロボットです。はっきり言ってこの1年半は会社に対して”売上貢献”的な結果をもたらすことは出来ませんでした。
発足から1年半ほどを経て、「店舗実務を主体とした配膳・運搬業務」に特化したソリューション提供にシフトし、”売上”という結果が出てきました。
2022年、期首予算に対して300%以上の達成率を実現した
ある項目においては、2,700%達成という驚異的な達成率を実現しました。
某大手飲食チェーン様とも3年という長期にわたる契約をご締結頂けました。これはまさに、当社におけるロボット事業の大きな土台を構築できたと言えるでしょう。部署発足から3年目にして、やっと芽が出てきたのです。
助走期間となった1年半、私たちにはどんな意味があったのか
私たちにとって最初の1年半は意味が無かったのか。
決してそんな事はありません。
1年半の間、売上はほぼゼロ。しかし私たちはその間に事業の根幹を理解する事ができたのです。その蓄積があったからこそ、配膳ロボットのベンダーとしては後進の私たちが2022年に売上を創出できてきたのです。
一言で言えば、ロボットソリューションのスペシャリストとなれたのです。
ロボットソリューションのスペシャリストとは何か。
以前からこのnoteでも記している通り、私たちのミッションは「ITなどの先進技術で明るい未来を作っていく事」だと考えています。それは、決して単純に「ロボットを売るだけ」ではなく、DXの推進やデジタル化、ダイバーシティの実現など様々な社会課題に対応できる手段を提供する事です。
当部署の中心メンバーである佐藤さんが、#107 ロボットの導入がゴールになってはいけない、と改めて感じたとある出来事で以下のように記しています。
まさにそれを実現できる人材がロボットソリューションのスペシャリストである。と私は考えます。
汎用性が高く、カスタマイズ性に優れた複雑なロボットを扱っていた私たちは、工夫されたソリューションの開発を連日考察し続け、それはまるでドラえもんの作者である手塚治虫先生のような、まさに”アイデアマン”となれたのです。
そして、それは”アイデア”だけではなく、実際の課題をいかに定量化して、解決ないし最大限の低減を図れるかというところまで昇華していきました。
それによって、あらゆる課題を具体的に解決していく力がついたのだと自負しています。
ロボット導入における費用対効果を明確に出せる
これは”感覚的”あるいは”定性的”なものではなく、定量的なものとして実現することです。
「結果として、このような効果があったような気がする」というものではなく、”極めて精緻にデータを分析し、各クライアント様に最適なロボットの各種設定を導き出せる”スキルを持ち合わせている私たちだからこそ達成できる事なのです。
ロボットのトライアル導入からの成約率は約80%!!
私たちのスキルは、製品だけでなくオペレーション開発、さらに実現しようとする(させたい)サービスの具現化までをも提案、実施する事を可能にしています。クライアント様と徹底的に伴走していく事で、トライアルの時点でロボットの有用性を具体的に定量化し、可視化する事に繋がります。
だからこそ、私たちのロボットトライアルを経たクライアント様はそのままご契約頂けるケースがほとんどです。その成約率は、振り返ってみると2022年は80%に達しました。
一方でこの成約率は、単純にロボットの導入がいかに有用なのかを示しているとも理解できます。私たちの活動に対して評価を頂けている事が全てでは無く、昨今の社会情勢や課題がロボットソリューションで提供出来る価値とマッチしていると言える訳です。
私達のもう一つの強み
製品のご紹介、ヒアリングによる課題の洗い出し、課題解決に向けた活用提案の作成、トライアルを含めた実機の設定や経路設計、店舗のレイアウト提案、オペレーション提案などクライアント様との伴走にはいくつものタスクがあります。
私たちはその全てを担当者が一気通貫で携わる方式を用いています。
この方式の良いところは、私たちが各クライアント様における課題や現状を細部にまで理解できるところです。ロボットの機能や性能に対しての理解のみで導入を進めるのでは無く、クライアント毎の現状にマッチする形でロボット導入をどうソフトランディングさせていくか、をより丁寧に実行できるのです。
もちろんデメリットも有ります。
分業制を採用しない事で、「営業マン」「エンジニア」「カスタマーサクセス」などと領域毎にメンバーを育成する方式が取れません。会社としては合理的かつスピーディーに人材育成が出来れば、ロボットの販売もよりスピーディーになると予想できるのですが、スペシャリスト方式を採用する事で、人材育成に時間を要してしまいます。
アイデアマンマインド+ノウハウ+徹底伴走=私たちの強み
端的にまとめると、人材育成と独自の販売体制が私たちの強みになるのかなと考えています。
もしかすると、ロボット自体は拘らなくって良いのかも。とも考えています。
もちろん、現在私たちが取り扱っている【Lanky Porter】の高い性能と安定性、さらに唯一無二のカスタマイズ性もとても重要ではありますが、必ずしも【Lanky Porter】がどのクライアント様にマッチするかと言えばそうではありません。
ご相談ください!!
ロボットの活用をお考えの事業者様は、ぜひそのお悩みや現在抱えている課題感をご相談ください!
私たちの提供するロボットソリューションとは?
私たちが行うロボット活用による、課題解決の施策とは?
各事業者様の課題や運営スタイルに合わせて、伴走形式で解決に向けてご提案させて頂きます。私たち自身も新たな課題に直面できればさらに進化できると考えておりますので、喜んでお取組させていただく所存です。
【お問い合わせはこちら】
https://biz.kingsoft.jp/ai/dl/
この記事が参加している募集
私たちの『ロボットを通して様々な思い』や『皆さんにお知らせしたいこと』を積極的にnoteで発信しています。サポートのつもりで、”スキ”や”フォロー”、”シェア”などをして頂けたら飛んで喜びます!さらに”コメント”を頂けたら私たちの励みになりますので宜しくお願いいたします!