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数多もの犠牲の上にある我々

世界の紅茶を変えた男、「サー・トーマス・リプトン」 人々から「紅茶王」と称された、英国の紅茶ブランド「リプトン」の創業者。

「リプトン」と言えば、あちこちで見聞きする紅茶ブランド。
「紅茶王」。。。ねえ(';')

彼は英領インドのスリランカ時代に、大量に「茶」のプランテーションの労働力として南インドから<タミル人>を送り込みました。
このタミル人ってのはインドのドラヴィダ系の民族です。
簡単に言い換えれば「カーストの下層民族」です。
なんせ安価って事で、このスリランカ(元セイロン)に大量投入します。
<人権>なんてのが<当たり前>に根付いているような現代日本では、このような話はフィクション映画のように聞こえるでしょうが、ただの事実です。
現在もインド等のカーストによる格差はありますから。

でもまあ、もちろん<悪い事>だけではなく。
お陰でスリランカは「茶」の原産として現在でも高い地位・名誉を得ており、圧倒的信頼度をもっています。
みんさんも知っているというレベルでセイロンティ・リプトンティというブランドを確立しています。
主要産業でもあるので、今日でもスリランカ民族の生活に貢献しているので<全てが悪い>なんて視点も偏りすぎと言えるでしょう。

が、スリランカって国が独立する時に問題が発生します。
もちろんですがスリランカには原住民がいました。
それがシンハラ人です。
そう、何が起こったかわかったと思います。

タミル人 VS シンハラ人
の殺し合いが開始されました。

タミル人も、原住民よりも産業効果に貢献した自負もある。
当然、自治を希望する。
が、それに原住民シンハラ人も「ふざけんな。出ていけ移民め」となる。
で、スリランカ内戦(1983~2009年)へと繋がる。
ちなみに紅茶王とか呼ばれてるオッサンは我関せず。
逃げてった('ω')
「知らね~」とね。
これにタミル人は激怒します。
「ふざけんな!!何が知らねえじゃ!お前らの指示やねんから、最後まで責任をとれ!」
とね。
つまり、スリランカ内戦に英国の介入を求めたって事です。

結局、介入は遅れに遅れ。
なんとタミル人過激派は、インドの首相「ラジブ・ガンディー」を暗殺するという悲しい結末も迎えます。

殺し合いの結果は、
タミル人の敗北です。
現在スリランカを統治して自治権をもつのは<シンハラ人>です。

ちなみに全く同じような構造で、原住民が敗北したパターンが「ハワイ」です。
砂糖のプランテーションですね。
この時期は先住民VS移民(安価な労働力)の殺し合いが起きます。

紅茶をただ飲むのではなく、
その紅茶には、セイロンティには、どのような歩みがあるのか?
まずは知る事ですよね。

数多もの犠牲の上に、

我々の今日がある事を
お忘れなきように。




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