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好きな人に緊張してしまう心理現象に我々はどう対処していくべきなのか?

感情の心理学 進化心理学VOL.10

前回は「モテるデートをするのは、なぜそこまで難しいのか?」について解説しました。

興味のある人や気になる相手とデートをするとどうしても意識してしまい、相手に嫌われたくないあまりにネガティブな感情のスイッチが入りやすくなってしまいます。

今回は、ネガティブな感情の成り立ちと役割の説明をしたうえで、「デート時に生じるネガティブな感情に対処するための方法」について解説していきます。


なぜネガティブな恋愛感情は存在するのか?

デート時の不安感と緊張感にうまく対処していくためには、まずはこれまで解説してきたように、現代の暮らしに馴染まない、「原始時代に適応した人間の脳みその特性」をよく理解することが必要です。

そのうえで、ネガティブな感情の正体とその役割を意識するところから始めます。

デート時に生まれるネガティブな感情を理解するために、数ある感情のなかから嫉妬心を例に考えてみます。

嫉妬は恋愛感情のなかでも比較的ネガティブなものとして扱われますが、それではなぜそのような感情が存在するのでしょう?


好きな人に近づく相手に嫉妬する理由

男性が自分の遺伝子を残すためには、パートナーの女性が他の男性と恋に落ちていないかを常に気にしなければなりません。

自分だけではなくほかの男性とも関係を持っていたら、自分の遺伝子を持つ子どもは生まれないうえに、他人の子どもを養育することになるからです。

これは女性の場合も同じで、自分の子どもに食料などの資源を満足に与えるためには、パートナーの男性が他の女性に手を出さないように注意していなければいけません。

そこで人間の脳は、パートナーの怪しい行動に意識を向ける手段として「嫉妬心」を発達させたのです。

つまり、嫉妬はパートナーの浮気を防止することに役立った結果、現在まで重要な機能として残り続けることになったのです。


感情をコントロールすることは不可能に近い


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