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不安になりやすい人はバカになりやすい

神経症傾向のレベルが高い人は認知機能が低下しやすい

不安に気持ちのなりやすさを示す神経症傾向のレベルが高い人は、心理的なことに限らず問題を抱えやすく、幸福度も下がりがちになります。

さらには、新しい研究によると、頭も悪くなりやすくもなる!という踏んだり蹴ったりな状態になっています。過去にも似たような現象は紹介しましたが、不安は脳の健康に悪いのです。

これは2020年に行われたノースウェスタン大学医学社会科学部のアイリーン・K・グラハム、ダニエル・K・ムロチェク、キャスリン・L・ジャクソン、エミリー・C・ヴィルロート、ラッシュ大学のブライアン・D・ジェームズ、パトリシア・ボイル、ロバート・ウィルソン、デビッド・A・ベネット博士らの研究からわかったことです。



誠実な人は認知機能の回復力が高い


この研究は、個人の性格が、歳をとるにつれて認知機能を維持する能力にどのような影響を与えるのかを調査したものです。性格と脳みその老化について調べたのですね。

研究者は1,375人の男女を対象に、性格と認知機能をデータ化した上で、彼らの死後に脳みそを解剖して脳神経に異変が起きてないかを調べました。

すると、誠実性が高い人ほど認知症リスクに関わる神経の異変が起きても認知機能の回復力が高いということがわかったのです。

誠実性は成功するために必要な大きな要素の一つとされていますが、脳みその老化にも強いのですね。


不安を感じやすい人は脳ダメージを受けやすい


また逆に、神経症傾向が高い人は神経の異変に弱く、脳みそがダメージを負いやすいという結果が出ました。

つまり、不安を感じやすい人ほど脳みそが老化しやすく、認知機能も下がりやすいということです。

他の研究結果でも示唆されていますが、やはり不安は脳みその健康にひどく悪いようですね。

また、教育や認知活動を行ってもこのリスクは払えないとのことで、なかなか辛い結果になっています。 それほどまでに個人の性格は神経病理に大きな影響を持っているのですね。


認知症対策には認知レジリエンスが重要


研究者は、神経症傾向が低くて誠実性が高い人は、加齢による神経病理学的な負担があったとしても、脳機能はより良い働きを維持し続けると結論づけています。

私たちは歳をとると、他の細胞と同様に脳みそにもダメージが溜まり、そのせいで認知機能を衰えていってしまうのですが、性格的に不安になりにくい人は神経にダメージを負っても回復力(認知レジリエンス)が高いので認知機能にも悪影響が出にくいのです。


不安を感じやすい人は早めに対策を


しかし、個人の性格は意識的な努力をすることである程度変化させることもできます。

なので、不安を感じやすいとすでに自分でわかっている人は、早めの対策を打つことで認知症のリスクを軽減できます。

性格特性の中でも特に不安の感じやすさを示す神経症傾向は、改善しやすい特性だとされているのです。

というわけで、不安になりやすい人は若いうちにいろんなストレス対策、メンタル改善術を学んで認知症のリスクに備えておきましょう。

→元記事はこちら:https://kruchoro.com/anxiety_cognitive_resilience

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