TABLE PLANNING開業とロゴ制作のご報告。
さる9月1日に、マーケティングとブランディングを主な領域とする個人事業を創業しました。
事業領域については、会社員として勤めてきた29年間の業務領域とほぼ同じです。
メディアマン、マーケティングプランナー、イベントディレクター、そして総合的なプランナーという、広告会社の企画制作部門を歩いてきました。
そのプランニング(企画立案)とディレクション(制作監理とサポート)に特化した業務をこれからのステージにします。
ひとことで言うと「アカウントプランニング、はじめます」。
たぶん、地方でアカウントプランナーとして名乗りを上げる人は少ないんじゃないかな。
新しく事業を始めるにあたり特に考えたのはしごとの進め方です。
ある会社のプランナーはクリエイティブディレクターが考えたアウトプットに合わせてプレゼン資料を作るのがしごとでした。
ある会社ではオリエンシートをもとに合致する材料を集めて解決策を探る役割でした。
ある会社では「まず調査」と市場からデータを拾い自社能力に合わせてデータで説得材料を作るのがしごとでした。
これまでいくつかそういう会社のケースを見ることができたことが、これからの進路を見極めさせてくれたことは幸いです。
私の場合は、若い頃から近年まで「地域・空間開発」や「ブランド化とブランディング」に関われたことが、プランニングの基礎的なフットワークを身につけることにつながりました。
私の失業中の名刺には「識る考える動く構築する解決する」と書いてます。
これは駆け出しプランナーの頃から現在まで変わらない私のプランニング作法です。
私を鍛えていただいた当時の営業、イベントディレクター、先輩プランナーの皆様、さらにそのように方向付けていただいた大学の先生方へは感謝してもしきれません。
現在のコミュニケーション、マーケティング、ブランディングの世界は、意思決定の速さと創造価値の深さを両立する必要があります。
その状況にマーケティングプランニング主導とか、CRの下にプランナーが付くというスタイルでは対応できない。
そこでテーブルプランニングです。
「机上の空論」ではありませんよ?
ひとつのテーブルを、課題解決に参加するプランナーやクリエイターやディレクター、場合によってはメディアマンやクライアントまでが囲んで、対等で自由な議論や相談を行うスタイルです。
テーブルについて話し合い、それぞれ課題を携えて散会して、自分の時間で課題部分を考察し、次の会議に備える。
現在のリモートワークにも合致したプランニング手法です。
事業拠点は「私の身体とPCと、企画環境があるところ」。
どこでも構わないのですが、父祖伝来の場所である熊本で始めることにしました。
そこまで考えて、クリエイティブディレクターの佐藤かつあき @satokatsuakiさんに屋号のことを恐る恐る相談しました。
すると。
いや、安心しました。
個人創業だし、しっかりしたロゴマークがほしいところ。
でも裸一貫からですから。ロゴマークの大事さは重々わかってるんですが、お金がない。
そこで喜びつつ…
すると「眞藤さんの場合はコンセプトがはっきりしているから、既成のフォントを組み合わせたようなものでもいいんじゃないですかねー」と、よりデザイン料がかかるタイポグラフィーデザインじゃない、いい感じの方向を提示いただきました。
数日後、いただいたイメージ画像がこれ。
「いろんなテーブルについてみんなが話すことを考えると、いくつかのバリエーションがあってもいいですよね」と、さらにデザインがいくつも開いていきます。
これで必要十分にして余りある!と思ったので、かつあきさんに「テーブルの枠の中の文字のセンタリングと、それぞれのサイズなどのバランスをとったものをデータで納品ください」とお願いしました。
すると数日後、あらためてロゴ案の提案が。
一気にロゴが引き締まった感じです。
文字は大きいほうがいい。
PLANNINGを2行にした時のバランスはどうだろうか。
ハイフンやピリオドを入れてみてはどうか。
そんなやりとりが続いて最終的に決定したのがこのページの上にあるロゴマークです。
見た時に違和感なくすっと落ち着いている。
ありがたいことにそんなロゴマークになりました。
そこまでやっていただいたあと。さらにかつあきさんから一つの画像が届きました。
このとき、路線バスの中で。スマホでやりとりしてたんですよ。
じわりと涙ぐみましたね。
かつあきさんのロゴとキービジュアルを得て、新しい事業の門出となりました。
後から思えば、このやりとりが「アカウントプランナーとクリエイティブディレクターのやりとり」そのものなのですね。このような進行がクライアントの企画や事業、何より意欲を深めていきます。
「テーブルプランニング(TABLE PLANNING)」をどうか今後ともよろしくお願いいたします。
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