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心を強く持って、辛抱強く

よく晴れて、昨日以上に気温が上がった日曜日です。

「桜も、もう少ししたら満開だ。」
すぐそばの桜並木を通りながら、こざるちゃんが呟きます。

「すぐそこの八百屋さんに行ってきたんだよ。」
こざるちゃんは、夕飯のシチューに入れる人参を買いに行ってきたのです。

「グリーンビースも 買ってきたんだ!」
今が旬のグリーンビースも シチューに入れます。

桜並木を 散歩したり、ジョギングしたり、そんなに多くの人ではありませんが、
今のこの春の時期を のんびりと楽しんでいる人たちが ちらほらいます。
春の 普通の日曜日です。

「でもね、やっぱり何かが違うよ。一ヶ月前とは確実に世界が変わってしまった感じがするよ。」
こざるちゃんは、桜を見上げて呟きます。

「僕たち、アルベール・カミュの『ペスト』を再読したんだけど、状況が とてもよく似ているんだ。」

昨日も、ちょっと呟きましたが、今、またベストセラーとなっているカミュの『ペスト』、
本当に恐ろしいほど似ています。

「感染病が大流行して、人々がどういう心理状態になるのか、どうやって対処していくのか、
それを知る上でも、この小説は 今、読むべきものなんだと思うんだ。」

だからこそ、ベストセラーとなっているのだと思います。

「誰が感染しているのか見えないから、気を抜いちゃいけないんだ。」

もしかしたら自分が知らずに感染しているかもしれません。
皆がそう思って、他人に感染させないような行動をとらないとと思います。

「環境保護、温暖化防止も同じなんだけど、皆が同じように行動しないと意味ないんだよ。」

一部の人は 注意して 感染拡大しないような行動をとる、でも一部の人は 全くそういう行動をとらないというのでは
意味はありません。

「こういう時こそ、心を強く持って、じっと辛抱強くだよ。焦っちゃ駄目なんだ。」

昨日のnoteにも書きましたが、ラジオで ヤマザキマリさんが『本当の収束は(感染者が)完璧に誰もいなくなってから』と
話しているのを聞いて、ああ、そうなのだ、本当にその通りなのだと思いました。
先月末の学校一斉休校から、もうそろそろ一ヶ月ですが、まだまだ先は長いのです。

「ただいまー。」
「おかえりー。」
「りこちゃんに、桜が もう少しで満開だよーって言ってくる。」

こざるちゃんが鼻歌を歌いながら、りこちゃんの部屋へ向かいます。

「りこちゃーん、そこの桜並木、もう少しで満開だよ! あと今夜はクリームシチューだよ!」

こざるカフェは、今日も ゆっくりゆっくり
のんびり 穏やかに時間が流れていきます。

読んで下さって、どうもありがとうございます。
また気温が一気に下がるようですので、どうぞ皆様、ご自愛ください。
よい毎日でありますように (^_^)

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