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二つ星と三つ星の違いとは?

グランメゾン東京がついに最終回を迎えた。
少なからずレストランに関わる仕事をしているものとしてまた時代を変えるドラマが誕生したと思った。

木村拓哉が主演のドラマは社会的影響力がすごいことも実感するが、何より、ドラマの脚本家の人たちは本当にすごいということを感じる。

私も今の業界に携わって、違う仕事についたこともあるが、短くても6年以上はレストラン業界にかかわる仕事をしている。

しかし、どんな情報収集をしているのか、業界への理解、美食へのリスペクト、さらには第一線で活躍しているトップシェフの人たちの心を動かすようなストーリーがグランメゾン東京には詰め込まれている。

私の仕事はある意味日本の第一線で活躍している素晴らしいトップシェフの人たちの価値をあげることであり、レストランへのリスペクトをたくさんの人に発信する仕事という自負があるが、まだまだ料理やレストランというものの奥深さや料理に関する知識は少ない。

そんな中で自分が誰かのために発信したり役に立つことはどんなことなんだろうと考えるきっかけにもなった。

私は長いことレストランのマーケティングには携わっているので、シェフの思いや、生産者の思いを発信できるようなメディアに携われる事は改めて幸せな事であると思うし、まだまだ勉強が足りないと思った。

レストラン一つにしても
レストランの評価、料理、空間、食器、食材、インテリア、シェフに至るまで多くの要素が存在し、レストランを構成している。

ミシュラン三つ星を取ることの難しさを改めて実感するが、三つ星のレストランに何店舗か行ったことのある私から言わせると二つ星と三つ星の差は、本当に僅かで、『料理の独創性』と『居心地の良いサービス』その2点かなと思っている。

美味しく、料理の基本に忠実なだけではなく、食材へのリスペクトやその組み合わせと、緊張しすぎず訪問した人のレベルに合わせた接客が個人的には特徴なのかなと思った。

値段だけ見ると、緊張せずにはいられないプライシングだけれども、その値段を払っても得たい感動と幸福の連続であることは断言できる。

高いものが全てではもちろんないし、日常使いのできるお店の方がいいが、やっぱり人の手間が掛かっているものは美味しいし、そのストーリーを知れるだけで美味しさは倍増する。

料理は時にクリエイティブと言われることが多いが
もっと難しいのはその温度や調理法味付けを何度も、食材やその日の気候に合わせて調節し、再現性を持ったおいしさをお客様に提供ができることだと思う。
技術が難しければ難しいほど細かなプロの技量が問われる。

芸術にはその作品にしかないプレミアム感があるが、料理はレストランに行くだけではなく、誰と行くかやその空間のメンバーによっても大きく影響するのですごく普遍的で評価をするのが難しい対象だなと、高単価なレストランに行くと思うことがある。

何はともあれ、このドラマが好きだし…やっぱり私は食べることが一番の幸せなわけなので、

このドラマを見て沢山の素晴らしいシェフが増えてくれることを願っているし、将来はこんなふうに沢山の人たちの心を動かすようなコンテンツを作れるようになったら嬉しいなと思った。

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