キャリアとは、憧れと諦めの連続なのかなと
「こんなスキルを身につけたい」とか、「先輩みたいになりたい」とか、「マネージャーになりたい」とか。
ありたい像やなりたい像って、程度の差こそあれ、働いていれば思い描くことってあると思うんです。
もしかしたら時には、「目標が思い浮かばない」とか、「信頼してた先輩が辞めちゃった」とか、「いまの管理職みたいに働きたいとは思えない」とか、自分がより輝いている将来像をイメージすることができなくて苦しむこともあるかもしれません。
(以後、ありたい像やなりたい像、輝いている将来像などを憧れと呼ぶことにします。)
実際に、「信頼してた先輩が辞めちゃった」などの理由で転職をしたいという人は少なくないです。
もし、想像がつく将来像に対して「こうはなりたくないなぁ」と思ってしまうならば、目の前の仕事に本気で向き合えるはずもありません。だましだまし仕事をこなすことはできても、ベストパフォーマンスとは言い難いでしょう。
となると、人が働く上では憧れというものはあった方がよいことです。
さて、憧れを持ったとしても、そこに固執してばかりしても、前に進めなくなるタイミングはあります。
「目標が高すぎて自信を失ってしまった」とか、「信頼する先輩の行動を真似してみているが、成果が出せない」とか。
もし憧れに固執していたら、「こんなはずじゃないのに」「自分はもっとできるはずだ」という思いが頭の中を占めていくでしょう。その思考が行きすぎたら「自分は悪くない、悪いのは環境だ」と他者を責めることもありがちです。
だから、諦める。
「自分はこんなものだ」と受け入れる。
諦めるという言葉の響きはネガティブかもしれないですが、そんな割り切りがあって、初めて正しく現状を受け止めることができます。現状が正しく分かれば、無理がない適切な打ち手が見えてきます。
憧れも諦めも、どちらか片方だとバランスが悪いです。憧れ一辺倒だとただの夢追い人ですし、諦め一辺倒だとただ人生に絶望してる人です。
私の個人的な体感としては、憧れを持つことは、年齢を重ねるに連れて、上手になってきました。折に触れて、自分に合った納得のいく将来像を思い描くことができるようになってきました。
同時に諦めることも上手くなり、切り替えが早くなりました。くよくよしてる時間が短いとも言えます。
憧れと諦めの二つをバランスよく発揮して、自分のペースで着実に進んできた結果が、いまのキャリアということになるんじゃないかなと、私は思います。
違う言い方をすれば、キャリア形成で大事な力があるとすれば、憧れを持つ力と、諦める力。この二つです。
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