ピックアップ:カード

詳しく紹介していきましょう

<カードベーシック>
テイクワン
プレディクション
アンビシャスカード
カラーチェンジリピート
3カードリピート

この5つは
カードトリックの基本として入れました
これらが全てできるようになれば
基本的な現象はこれら応用で出来るようになると思います

【テイクワン】
「カードを1枚引いてください」から始まるタイプのカード当てです
「トランプマジックといえばカード当て」と言われるくらい定番ですが
近年は意外なほどこういったシンプルなカード当てはあまりありません
しかし、こういったトリックをうまく演出をつけて演じることこそ
カードトリックの醍醐味だと思います

【プレディクション】は
予言のタイプのカード当てです
厳密にはテイクワンの一種ですが
トリック的にも表現的にも違いがあるので別にしました
「観客が決めた時点で全ては終わっている」
「決められた結果に誘導する」
という表現は他の演目でも使えます
このトリックをしっかり身に付けることは
基礎を身に付ける上で重要です

【アンビシャスカード】
トランプの中ほどに入れたカードがトップに来る現象です
なんだかんだ言って一番ウケが良いトリックです
いかにこのトリックに頼らずにすむかが
逆にマジシャンのこだわりになるほどです

【カラーチェンジリピート】は
ジャンルとしてはメジャーではありません
アンビシャスカードを『変化』の現象として見せたものです
1枚で行うゼネラルカードもこのタイプになります
アンビシャスカードをやるくらいならこちらを流行らせたいところです
ただし変化の場合は現象の前後で2枚のカードを見せる必要があるため
見せ方の難しさが増すところが考えものです

【3カードリピート】は
「3枚のカードを使います」と言いますが
何度数えても増えたり減ったりしてしまうという現象です
フォールスカウントのトレーニングにもなります
フォールスカウントはあらゆる技法の中でも
「観客が注視する中で行う技法」です
それゆえに精度が求められ、苦手にする人も多いものです
こういったトリックで練習すると良いでしょう

<カードパケット>
ダレーのラストトリック
オイル&ウォーター
フライングクイーン
ツイスティングエーセス
オープントラベラーズ

この5つはパケットトリック系です
手軽に演じることができるパケットトリックは
実践では使い勝手が良いものです

【ダレーのラストトリック】
赤いエース2枚と黒いエース2枚がいつの間にか入れ替わってしまう現象です
このトリックはシンプルで分かりやすく
移動とも変化とも見せられるので
演出もつけやすいものです
1つの演出で満足するのではなく
なるべくたくさんのバリエーションを作るようにしましょう

【オイル&ウォーター】
赤と黒を混ぜたのに、いつの間にか分離する現象です
大変多くのバリエーションがあります
スタンダードトリックの内で
最も「何もしていないのに現象が起きている」という印象が強いトリックです
それゆえに、現象を際立たせるための演出力が問われます
「オイル&ウォーターでウケないのは自分の表現力不足」
と考えるようにしましょう

【フライングクイーン】は
テーブルに置いたはずの1枚のカードが何度も手元に戻ってきてしまう現象です
アンビシャスカードのパケット版のような感じなので
アンビシャスカードの代わりに積極的に使っていきたいトリックです
アンビシャスカードと同様にオチが弱いですが
最後に全部のカードをスイッチするなどすると
より鮮やかでしょう
『ホーミングカード』と呼ばれることもあります

【ツイスティングエーセス】
4枚のエースのうちひっくり返った1枚が次々に変わる現象です
このトリックもフォールスカウントのトレーニングに最適です
オチが弱いせいかあまり演じられませんが
「最後に出現するカードを意外なカードにする」
とすると、とても効果的なオチになります

【オープントラベラーズ】は
4枚のエースが1枚ずつ移動します
エースアセンブリというジャンルの一つとも言えますが
エースアセンブリは絵柄の移動であり
オープントラベラーズは実体の移動という点に違いがあります
現象がシンプルな移動ですから演出がつけやすいものです
コインズアクロス、スポンジボールと同じジャンルとして
ぜひ、レパートリーに加えたいところです

<カードビジュアル>
エースオープナー
エースアセンブリ
サンドイッチリピート
スティールリピート
トライアンフ

この5つはデックを使ったビジュアルなトリックです
オープナーやクローザーに適しているでしょう
場を広く使えるので
印象が強くなります

【エースオープナー】は
デックを4つに分けるとそれぞれのトップがエースだったり
デックから鮮やかに4枚のエースを取り出したりするものです
カッティングジエーセスやエースプロダクションが有名です
カードマジックには4枚のカードを使うものが多いので
その前段階のトリックとして重宝します
ぜひ1種類くらいはレパートリーに入れたいところです

【エースアセンブリ】は
バラバラのパケットに入れたエースが1か所に集まる現象です
バリエーションが多い割りには意外と実践では演じられないトリックです
テーブルを広く使うので見映えが良いですし
分岐点からの派生も多いので
同じ観客に何度も見せることが可能です
作業が多いのではっきりと見せる部分が難しいかもしれません
このトリックでトレーニングをしたいところです

【サンドイッチリピート】
観客が選んだカードが何度も2枚のパケットの間に挟まって現れる現象です
単発で終わる作品も多くありますが
何度も繰り返すタイプのものをリピートと言います
アンビシャスカードの代用としても使いやすいですし
エースアセンブリと同様バリエーションが多くあり
いくつかの方法を覚えておくと重宝するものです

【スティールリピート】は
特定カードを何度もデックから抜き取る現象です
メジャーではありませんが大変魅力的なトリックです
単発ならば
カードアンダーザグラスやカードインポケットなどがありますが
これはそれを何度も繰り返します
繰り返すことにより難易度が上がるので
取り出したカードはすぐに出現させて見せてしまうことが多いでしょう
「気づかれないようにトリックを行う技術」は
観客にいくら知識があろうと、適切に行われたら追えません
この技術は是非身に付けたいところです

【トライアンフ】
裏表をごちゃまぜにしたデックが一瞬で同じ向きに揃う現象です
大変ビジュアルであり、トランプ一組全てで現象を起こすので
クローザー(トリネタ)として大変人気があります
コミカルにも鮮やかにも見せられるので
見せ方の幅を広げる素材としても良いトリックです

<カードコミュニケーション>
ドゥアズアイドゥ
アウトオブサイトアウトオブマインド
エニーナンバー
10カードポーカーディール
アウトオブジスワールド

この5つは観客とコミュニケーションをとるタイプのトリックです
観客が参加できるところがクロースアップの醍醐味の1つです
多少労力がかかるので相手を選びますが
前向きな観客に対しては積極的に演じていきたいところです

【ドゥアズアイドゥ】は
演者と観客が同じ作業をすると
お互いの選んだカードが一致するという現象です
マジックでは適切に観客を誘導する必要があります
このトリックを使ってその段取りを身に着けると良いでしょう

【アウトオブサイト・アウトオブマインド】は
カードを引かせることすらなく
観客が覚えただけのカードをダイレクトに当てることができます
このトリックは
表向きの行動と同時にやらなければいけない裏の行動が
かなり多くあります
こういったトリックを無理なく演じられるようになることが
マジシャンとして重要なことです

【エニーナンバー】は
観客の覚えたカードが観客が自由に指定した枚数目に現れる
という不可能性の高い現象です
基本的にすべての操作を観客にさせるタイプのトリックになります
単に作業をさせるだけではなく
段取りの時間すらも楽しんでもらえるような配慮が必要になります
その意味でこのトリックはかなり難しい部類になるでしょう

【10カードポーカーディール】は
観客とポーカーをした際、必ず演者が強い手を持つ
という現象です
たった10枚のみで行います
ギャンブリングトリックという
通常のマジックとは違った表現を学ぶためのものです
魔法によるマジックではなく、イカサマによるトリック
それを行う意味と意義を感じていただきたく思います

【アウトオブジスワールド】
観客に「赤」「黒」自由に言わせたら
それが全て当たっているという現象
「当てるが観客」というのがとても面白い部分です
魔法として見せても、運試しとして見せても、占いとして見せても
様々なアプローチで演じることができます
「段取り部分をいかに退屈にしないか」がポイントです

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