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【ビッグファイブ】誠実性を構成する要素6選

この記事では、ビッグファイブの1要素である誠実性についてまとめます。外向性と同じように、6つの要素を紹介します。今回もコスタ博士による分類をベースとして、IPIPと呼ばれるパブリックドメインの指標を利用しています。


1. 自己効力感(英語:Self-Efficacy)

この指標は、自分なら目標達成を達成できると思える度合いを表します。この特性が高い人は、自分の能力に対する自信や、タスクを完了させる強い信念があります。
高い人は、こんな人
タスクを成功させる、自分は優れたことができると思う、タスクをスムーズに処理する、自分の立場に自信を持っている、良い解決策を思いつく、物事の成し遂げるにはどうすれば良いか分かる
低い人は、こんな人
状況の判断を誤ってしまう、物事を理解できないことがある、あまり貢献できないことがある、物事の結果を見通すのが苦手だ


2. 整頓・秩序(英語:Orderliness)

この指標は、物事を整理し、順序良く管理する傾向を表します。この特性が高い人は整理整頓を好み、秩序を重視します。
高い人は、こんな人
秩序を好む、片付けることが好き、何事も「ちょうど良い」ことを望む、秩序と規則を大切にする、計画に沿って物事を行う
低い人は、こんな人
物を適切な場所に戻すのをよく忘れる、部屋を散らかしたままにする、自分の持ち物を置きっぱなしにする、だらしない人と一緒でも気にならない、散らかったままでも気にならない


3. 責任感(英語:Dutifulness)

この指標は、規範や義務に忠実で、責任感を持って行動する傾向を表します。この特性が高い人は、約束や義務を重んじることが多いです。
高い人は、こんな人
規則に従おうとする、約束を守る、請求書を期日通りに支払う、真実を話す、良心に従う
低い人は、こんな人
規則を破る、約束を破る、他人に自分の仕事をさせる、頼まれたことの反対をする、事実を歪めて話す


4. 達成志向(英語:Achievement-Striving)

この指標は、高い目標を設定し、それを達成しようとする強い意欲を表します。この特性が高い人は、成功や成果を目指して努力する傾向があります。
高い人は、こんな人
目標に正面から向き合う、ハードワークをする、計画を着実に実行できる、全力でタスクに取り組む、期待以上のことをする、自分自身と他人に高い基準を設定する、高いクオリティを求める
低い人は、こんな人
成功するための高いモチベーションがない、やり過ごすために最低限の仕事をする、仕事にあまり時間や労力をかけない


5. 自己規律(英語:Self-Discipline)

この指標は、目標に向かって継続的に努力し、誘惑に負けずに作業を続けることができるかを表します。この特性が高い人は、自制心や規律を保つ能力に長けています。
高い人は、こんな人
家事をすぐに済ませる、いつも準備ができている、すぐに仕事に取り掛かる、計画を実行に移す
低い人は、こんな人
なかなか仕事を始められない、時間を無駄にしがち、何かを始めるためには後押しが必要だ、決断を先延ばしにする


6. 慎重さ(英語:Cautiousness)

この指標は、行動や決定をする際に慎重であるかを表します。この特性が高い人は、リスクを避け、よく考えてから行動する傾向があります。
高い人は、こんな人
間違いを避けようとする、言葉を慎重に選ぶ、一度選んだ道は堅持する
低い人は、こんな人
考えずに物事に飛び込む、はやとちりをする、思いつきで行動することが好き、物事に急いで飛び込む、無茶なことをする、考えずに行動する、しばしば直前に計画を立てる



ここまで、6つの要素を紹介しました。協調性と同様に、誠実性も高いほうが人間として良いのではないかと思ってしまいます。しかし、この特性が高すぎると、自分の責任の範囲を超えるところまで責任を感じて辛くなってしまったり、保守的に動きすぎてタイミングを逃してしまうこともあるかもしれません。
ですので、誠実性に関しても適度に保つのが、社会的にも、個人としても生きやすいのではないでしょうか。


参考文献
6つの性格特性は、コスタ博士の分類に対応した、IPIPのもの(パブリックドメイン)を使いました。
IPIP: International Personality Item Pool
https://ipip.ori.org/IPIP300-120ComparisonTable.htm


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