読書の記録 今井むつみ『英語独習法』

　英語学習者なら何回でも読むといいと思う。巷には「簡単英会話学習法」を伝授する英語本が溢れていますが、あの手の本は読んで「はいはい、そういうことか！理解完了！」となって気持ちいいのは間違いないんですが、いざ実践となると「あれ？こないだ理解完了したはずなのにおかしいな、、、」という罠に陥りがち。それもそのはず、料理が好きで料理人になりたいと思っている人が「簡単レシピ、これ一冊で料理名人」を読んだだけで料理人にはなれないのと同じことなんですよね。

　もちろん、この『英語独習法』を読んでも英語がすぐにできるようになるわけではないのですが、英語を学びたい人に対して「どのように学べばよいか」をすごく誠実に書いている一冊です。なんせ序盤に「日本語母語話者が簡単に、片手間の勉強で、プロフェッショナルレベルの英語を習得することは無理である」「努力をせず、時間もかけずに「プロとして通じる英語」が習得できる、という思い込みをまず捨てるべきだ」と書いています。現実をちゃんと書いてくれているから信用できる。信用できると同時に打ちひしがれる。ああ、やっぱり片手間ではあかんのや、、、。

　ただ、僕の場合は英語を習得したいというか、英語を習得するための学習がしたいんであって、さいあく英語が習得できなくてもいいんです。僕みたいな人間には「簡単英会話学習法」なんて本はまったく魅力的じゃなく、ずっと「そういうんじゃないねん」って思っていたので、「英語を習得するための学習法」が丁寧に書いてある『英語独習法』は、ずっと待ち焦がれていた一冊といってよく、ようやく僕のニーズに合致するものと出合えた喜びがあるんですが、同時に内容は僕レベルの初心者を想定していないので、ひとまずこの本に追いつくために「簡単英会話学習法」的な本で手っ取り早く英語を学習せねばならないではないか、と思っております。英語って難しいけど面白い。

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この本のことをnoteに書くのたぶん二回目です。