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小学5年生の長男に何を読ませるか問題

小学5年生の長男はゲームで遊ぶかYouTube見るかばっかりで、読書といえば漫画だけ。そのいずれをも否定するつもりはないのですが、やはり活字の本も読んでほしい!ということで、灰谷健次郎の『ろくべえ まってろよ』を読ませているのですが、読み終わる前に次の「課題図書」を、といろいろと探しております。

せっかくなので自分でも読んでみて自信をもって「おもしろい!」と太鼓判を押してやってから読ませてやりたい。というわけで、まず先日、ねじめ正一の『赤チンの町』を読んでみました。

「全学連は不良なんですか。アカはやくざなんですか。安保反対は悪いことなんですか。」『赤チンの町』は昭和30年代の東京を舞台に、パン店の息子の貞雄と友達の明成、一帆の中1トリオが成長していく姿を描く青春物語です。時代背景も過ごした地域も違うけど、思春期と昭和の時代が懐かしくなり、若さが羨ましくもなります。中学生の話だから、まだ早いかな、でも中学生になるのなんてあっという間だからな、なんて思いながら読んでいると、途中にクラスメイトの津田あけみに関する描写が「クラスでブラジャーをしているただ一人の女の子だった」とか、衣替えで制服が夏服に変わったらブラジャーのホックが気になるようになったとか、「貞雄だって、男と女のやることぐらい知っている」とかね。そういう描写が出てくるものですから親としえは、果たして小学5年生にこれを読ませてよいのかと、どうしても悩んでしまうわけなのよ。

自分のことを振り返ってみたら、小学3年生の頃にはもう、テレビCMの「スコーンスコーン湖池屋スコーン♪」と同じリズムでおちんちんを上下にしごいていたらなんかめちゃくちゃ気持ちよくなったっていうことがあったわけでして、また、時を同じくしてテレビアニメのビックリマンで魯神フッドとレスQ天女の恋物語に顔が赤くなるほどドキドキしたし、そんな子供じみたお話より前に男女七人秋物語を見た翌日に片想いしてた洋子ちゃんに小学校の廊下で「好きだ」って言ったのも覚えています。「好きや」とか「好きやねん」じゃなくて「好きだ」って言いましたよ。私、いまでも鮮明に覚えてます。

そんなわけですから、小学5年生に読ませる本に多少の性的な描写があっても別にいいじゃないか、という自分と、いやいやそれでも親が推奨するのはどうかと思うよという自分がいるわけで。

中学生が主人公では性的描写があるのなら、小学5年生ならどうであろうか、というわけで、今度は重松清のズバリ『小学五年生』という小説を今は読んでいます。こっちは小学五年生の「少年」が主人公の短編集です。1話目から、ついつい涙腺が緩んでしまう、ええ話ばっかり収録されており、これは「当たり」なんじゃないかと思いながら読み進めておりますと、『もこちん』というタイトルの話がありまして、ああ、これはなんか嫌な予感がするなーと思っていたら、小学5年生の水泳の授業の時のお話で、女の子3人が授業を見学しているのは、男には有り得ない特別な理由があるんだ、ということが書いてありました。これも、実際、知っておかないといけない話であるし、これを機会に読ませておくのもよいのではないか?と思う反面、しかし、うーむ、、、。なかなか難しい問題ではあるのです。

こういう話について、他人が一緒に悩んでくれるのはありがたいのですが、たまにこっちの心情とか主義とかをまるっと無視して「そんなもん、読ませといたらええねん!」などというありがたいアドバイスを頂戴することがあるのですが、私はあのテの無神経が羨ましいと思ういっぽうで、絶対に自分は同じ状況でああいうことだけはすまいと心に違っています。

『赤チンの町』も『小学五年生』も、その描写のことを考えなければ、長男に是非読んでもらいたい名著なんですが、それだけに非常に難しい問題です。

余談ですが、先日、小学1年生の次男がご飯どきに「セックスって何?」と聞いてきたので我が家の時間が一瞬止まったのですが、よくよく聞いてみたら「ソックス」を言い間違えただけであったので「靴下のことやで」で完結したわけですが、今思えば、あの時、我々大人二人と一緒に長男の時間も止まっていたようであるから、やっぱり、少しくらいの性的描写の含まれる小説なら読ませてもいいのかなーと考えてみたりする。

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