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得意な技術を持つことのデメリット

こんにちは。理学療法士のこうやうです。

今回は

得意な技術

について書いていきたいと思います。

みなさん、セラピストには

得意な技術があると思います。

機能解剖的アプローチやPNF、

内臓マニピュレーション、入谷式足底板、

私の場合は筋膜マニピュレーションですね。

得意な技術があるのは

武器になりますし

それを売りにして集客もできます。

メリットは結構あるのですが

やっぱりデメリットもあると考えています。


そのデメリットについて

私なりに書かせていただきますので

よろしくお願いいたします。

それでは始めます。



結論ですが

デメリットは

バイアスに引っかかった人しか救えない

ことです。


みなさんご存知の通り、

痛みは複雑ゆえにさまざまな治療法があります。

そして

痛みの要素の一つに

患者自身の信念があります。

ざっくりいうと

治療において

治療のコンセプトに対して患者の信念を寄せていく

ことが重要になります。

例を挙げると

「痛いところに異常があるに違いない」

という人には機能解剖学的アプローチが

合っている可能性が高いですし

「痛いのは死んだ友達の呪いからきている」

という人には自称霊媒師による治療

「電磁波によって痛みが発生している」

という人にはアルミホイルの処方が効く可能性が高い


と言った形です。

さすがにこんなに偏った信念を持っている人は

珍しいですが

患者の信念に沿った痛みの説明というのが

エントロピーの収束方向にも向かうため

治療としては外せないものになります。


ですが

得意な技術を持っていてそれを提供するというのは

言い換えれば

セラピスト側の信念を無理やり押し付けている

に近い行為だと思います。

その信念が患者とバッティングしてしまった場合

うまくいく可能性が格段に減るわけです。

ではどのような人が良くなっていくかというと

セラピストの信念を柔軟に受け取ってくれる方

になるんですね。


結論

治らない人は治らない

というわけで普通にあることなのですが

この問題は

手技を主導にした治療を展開していること

にあります。

治療は手技ではなく

患者を主導にするべきだからです。

症状は冗談抜きでその人そのものを表しているので

症状を見るのではなく、
人を見なきゃいけないのです。


患者の信念を尊重すること

が前提としてあるので

得意な技術や「この手技で治す」という看板を

掲示することは

救える人はいても取りこぼす可能性が非常に高くなります。


結論

極めることは決してメリットばかりではない

ということです。



本日はこれで以上です。

ここまで読んで頂きありがとうございました。

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