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【ゲーム紹介】『遊戯王 封印されし記憶』(PS1)



0.はじめに

今回紹介するゲームは『遊戯王 真デュエルモンスターズ 封印されし記憶』です。1999年12月にPS1で発売された伝説のゲーム。
ハードがPS1になったことで、モンスターの3Dポリゴンが登場。当時はまだアニメ「DM(デュエルモンスターズ)」が放送されておらず、原作でもまだ明かされていない「闇遊戯」の正体に迫るストーリーが本作の特徴でした。そのため、ゲーム内にオリジナルのキャラがいたり、一部の設定が原作と異なっています。


1.レビュー

【簡易融合システム】
→GB時代から存在した「簡易融合システム」がさらに進化。融合のバリエーションが増えたのはもちろん、手札のカード同士を融合させることが可能に。

【守護星】
→GB時代の「召喚魔族システム」に変更を加えたもの。GB時代はモンスター1体につき1種類の魔族が割り当てられていましたが、本作ではモンスターごとに2つの守護星が設定され、好きな方を選ぶことができます。
GB時代は相性が良い相手を一撃で倒せましたが、本作ではステータスが500アップするだけに変更されました。

【ポケットステーションとの連動】
「ポケットステーション」に専用ソフトをダウンロードし、リモコンの赤外線を受信することでカードを入手できます。テレビはもちろん、エアコンや扇風機のリモコンでも反応します。ポケステがあるかないかで難易度が大きく変わり、バランス崩壊の一因にもなっています。

【ストーリー】
古代エジプトの封じられた秘宝を発見した「ヘイシーン」がその力で王政に反旗を翻し、絶体絶命に陥った王子(主人公)は自らの魂を秘宝のひとつ「千年パズル」に封印。
パズルを解き明かした少年「武藤遊戯」が現代日本に現れたため、王子は彼に、
「現代で散らばったアイテムの回収」を依頼。見事それを成し遂げた遊戯のおかげで王子は復活を果たし、エジプトへ帰還。
しかし、そこはすでにヘイシーンがアイテムを支配し、人々を弾圧している世界だった。
王子はアイテムを取り戻し、エジプトに平和をもたらすことはできるのか?
というもの。
ストーリーが薄いため、ツッコミ所も多いですが、遊戯王のゲームとしてはなかなか凝った設定となっています。古代エジプトの雰囲気を味わえます。

【デュエル技能評価】
→これまではデュエルの結果に関係なく、もらえるカードの種類は決まっていましたが、本作では勝ち方によって変わります。
なるべく自分のライフとデッキを残し、素早く勝利すると「剛」の評価、融合や魔法を駆使して時間をかけて勝利すると「柔」の評価となります。それぞれにS/A/B/C/D/の5つのランクが設定されているため、合計で10個のランクが存在します。
ただし、ドロップテーブル自体は「剛S/A」、「柔S/A」、「剛、柔のBCD」と3パターンに分類されています。基本的にはS/Aランクで強いカードがもらえます。
こう書くと進化したように見えるかもしれませんが、実際は改悪です。なぜなら、S/AのドロップテーブルにもB/C/Dのカードが大量にあるからです。ドロップテーブルをなぜ峻別しなかったのか・・。
そのせいで、狙ったカードを入手するのが難しいです。というか、攻略本にもそう書かれています(←そこを改善してくれやww)。

【難易度】
難しい、というかゲームバランスがおかしいです。
最終局面での敵が3500~4500クラスのカードを使ってくるのに対し、こちらの主力は2800程度です。明らかに敵が使ってくるカードの方が強いです。
プレイヤーは融合や強化魔法によって対抗するしかないのですが、肝心の融合パターンは本編で説明がなく、解説書に少し記載されている程度。魔法カードの入手は難しい、というか誰が何をくれるのか、という情報も自力で集めるのは困難であり、なかなか厳しいです。
しかも、デュエルで強力なカードを手に入れるためには何度もフリー対戦しなければならず、これがかなり苦行です。先述の技能評価システムのせいで強いカードを集めるのは大変です。攻略情報がないとクリアはまず無理です(ファミコンのゲームかな?)。

【BGM】
クソゲー呼ばわりされることが絶えない本作の唯一の良心と言っても良いのが音楽。とにかく質が高いです。
エジプトの雰囲気を模した古代BGMや現代の大会BGM、緊迫感のあるヘイシーン戦BGMなど名曲揃いで、ハズレ曲はほとんどありません。


2.おわりに

伝説のクソゲーとして名高い『封印されし記憶』の紹介でした。擁護できない点も多く、「本当にプレステのゲームか?笑」
と思いたくなる要素がたくさんあります。
しかし、謎の中毒性があり、一度体験してみてほしい作品でもあります。まあ今はもっと便利なゲームもあるし、軽く嗜む程度で良いと思いますけどね!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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