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学校内に不登校向けフリースクールをつくったところで…【教育支援センターの問題点】

こんにちは!若者の不登校引きこもりを支援するNPO法人高卒支援会 卒業生で大学生インターン2年生の宮本はるかです。

もう4月も終わり。新しい環境での生活はいかがですか?

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今日は、行政が運営する不登校支援のフリースクール「教育支援センター」に思うところをお話ししていこうと思います。

以前にも教育支援センターについて書いていました。当会との比較記事はこちら

本末転倒な行政の施策

当会会長杉浦が最近、とある議員との意見交換会にて、今中学校内に教育支援センター・相談室・児童相談所等を統合しようとしている区が都内にあると聞いたそうです。 「学校の中に教育支援センターを作るなんて!と私は反対したんですけど押し切られてしまって」と話していました。

どう思いますか?

そもそも、不登校の子って学校が嫌いなんです。

ですから、教育支援センター(適応指導教室)を学校内に作っても、そこの中学校での不登校の子は行きづらいでしょう。

学校に行きたくないから不登校なのに、「学校にフリースクールがあるよ!」と言われても、そのフリースクールは学校とは別物か!通おう!と簡単にはならないのでは?

まさに本末転倒です…

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教育支援センターのスタッフはどんな人?なんと…


ところで、教育支援センターは無料ですよね。民間のフリースクールは基本的に安くはないお金を取ります。

有料の機関と無料の機関だったら断然無料の機関が選ばれるはずですが…

実は教育支援センター無料にもかかわらず、利用率が20%未満なんです。

その原因はスタッフの年齢層にあるだろうと当会では考えています。

教育支援センターセンター長がほとんどは退職した元校長なんです。天下りとでもいいましょうか。 

子どもからしたら、嫌で行くのをやめた前の学校と、見える景色は変わらないですよね。子どもにとっては、彼らは「偉そうな学校の先生」そのものなんです。

もちろん校長先生の中でも当たりはずれはありますが、当会にいらっしゃる相談者様は多くの人が「外れでした」と話しています。(お子さんが不登校になったからそう感じるのかもしれませんが)

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当たり前の事ですが、普通の学校は子どもたちが毎日当たり前のように規則正しく登校することを前提に運営していますよね。特別指導学級とかではありません。

でも、教育支援センター不登校対応の機関ですから、子どもが学校に「来ない」という事を前提に運営しなくてはならないのです。 

普通の学校より何十倍もきめ細かい支援を!

「来ない」ということを前提にするとは、具体的にはこのような支援方法です↓

①長期不登校の場合、訪問支援(お迎え)をする

教室で待っているだけでは長期不登校の子は来ません。ほぼ「引きこもり」状態になってしまうと第3者の介入なしに回復することはできません。しかし無理やり連れ出すことは禁物です。地道な訪問と、直接の声掛けが必要です!

当会も訪問支援を大事にしています。プロの職員と、本人と年が近い現役高校生の生徒の2人組で向かうという作戦を取っています。

とにかくこつこつ続けることが大事で、初回訪問から外に出られるまで、半年かけた子もいます。

見守るだけの支援の恐ろしさ・アウトリーチ支援の大事さについてはこちらの記事で↓

②保護者との連絡を密にする。 

普通の学校以上に、保護者と教室スタッフとの連携を大事にしないといけません。LINE、メールなどで簡単に連絡できる様にします。 

当会では、連絡先の確保やこまめな生徒の状況連絡はもちろん、保護者会をできるだけ多く開催することを意識しています。毎月の保護者会ではお悩み相談座談会も盛り上がっています。閉会後には希望者全員に個別相談を実施しています。 お悩み相談会レポートはこちら↓

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都内の中3、3000人は不登校のまま卒業


2020年11月に朝日新聞に掲載された当会会長杉浦の寄稿・「私の視点 中高生の引きこもり支援 行政は訪問体制を整えよ」では

教育支援センターは全国で1500カ所あり、東京都では活用率が20%未満。 
不登校が改善するどころか引きこもり傾向のまま公立中学校を3000名卒業している。せっかく不登校対応の拠点があるのに活用していないのは
もったいない

と教育支援センターの活用の充実とnpo等の民間の連携が必須であることを伝え、下野六太参議院議員に陳情させていただきました。

下野議員は不登校の児童や生徒への対応に関して、教育支援センターの利用が進んでいない実情を踏まえ、官民が連携してアウトリーチ(訪問支援)に力を注ぐよう求め、文科大臣からは利用を促進すると答弁を頂いたそうです。

国会議員が質問して文科大臣が答弁したところで、地方行政に反映するには時間がかかるものです。

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おわりに

不登校支援機関は、「普通の学校には通えない子を対象にしている」という意識をしっかり持ちそれに伴った方針と支援方法を決めることが大事です。

訪問支援や親とのつながりはもちろん、設置場所について考えることは大前提の必要事項です。

行政へのアプローチ活動はこれからも続けていきます。


今回もお読みいただきありがとうございました!ここからは当会についてのご案内です。

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【高尾山登山】通信制高校・フリースクール生徒の活動part1
不登校、引きこもり支援30年以上!元不登校、引きこもりの通信制高校・フリースクールの生徒たちと【高尾山】へ登山しにいきました!part1 高尾山は、東京都八王子市にある標高599mの山。明治の森高尾国定公園及び東京都立高尾陣場自然公園に位置しています。


https://www.youtube.com/watch?v=hJX9BkQnKyg

【上野動物園】通信制高校・フリースクール生徒の活動part2
不登校、引きこもり支援30年以上!元不登校、引きこもりの通信制高校・フリースクールの生徒たちと【上野動物園】へ行ってみました!part2 東京都恩賜上野動物公園は、東京都台東区上野公園の上野恩賜公園内に在る東京都立動物園です。


https://www.youtube.com/watch?v=aCrJ7y6pWT0

当会会長著書のご案内


当会会長・杉浦孝宣の著書をご案内します。2019年発売の新書「不登校・ひきこもりの9割は治せる」です!当会の生徒たちが不登校・ひきこもりからいばらの道を進み社会復帰できるようになったストーリーを数多く掲載しています。杉浦の著書を読んで相談面談を申し込んだ、と言ってくださる保護者の方も多くいらっしゃいます。書店、Amazonで購入可能です。

当会のメディア掲載履歴


支援の評判を聞きつけて下さったメディア関係の方々に日々取材を受けています。新聞、テレビ、雑誌、ラジオなど多様なメディアで紹介していただいているのですが、最近は朝日新聞にEスポーツ部が取材を受け記事が掲載されました!

https://www.asahi.com/articles/ASP2D64KYP2BUTQP00R.html?iref=comtop_Sports_01

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