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才能に依らない現代文・英語の方法論たち

こんにちは!Koushinです!

今回は、自分が高校生時代にあったらよかったなぁ…って情報です!
それは…受験業界の先駆者たちが、長年研究に研究を重ねて積み上げてきた「方法論」たちです!

学校で言われたことないでしょうか?
感覚、俯瞰する目、読解力、読書力…などなど…
私は先生から「読解力が足りないですね」なんて言われて、「で、読解力って何!?」とよく吠えました。
だから、周囲の得意な人に聞くんです。「英語の読解力ってどうやって身についたの??」切実な問いです。
そして、帰ってきたのは…

「演習していれば身につくよ?」

やはり才能の世界だと愕然としたものです…
志望校を変えようとした、そんな時期でした。

そんな時、出会いました…方法論に…!
才能とか関係なく、勉強さえすればできる「方法」があるんだ、とすごく思いましたね…

そんな私を助けてくれた方法論をご紹介します。

<紹介する流れ>
①方法論の紹介
②方法論を取り巻く状況
③学び方のアドバイス

現代文:客観的速読法

①方法論の紹介

関西駿台予備校、現代文科のGOD中野芳樹師が体系化した方法論です。
客観的速読法、現代文で解答に使うべき根拠をどのように見つけることができるのか、の方法を示したものです。
この方法論の凄いところは、現代文の内容に関わらず体系化されているということです。つまり…どんな文章でも、同じことをやれば良いのです。

方法論を取得するにはコストがかかるという意見あります。たしかにそうです。しかし、個人的には客観的速読法を習得したメリットは、そのコストを遥かに上回る価値を秘めていると思います。その価値が発揮されるのは、まさに受験当日です。
問題にその場その場で対応する方法は、(常日頃から成績が良い人は別ですが…)受験当日の不安定な精神状態にはかなりの負担です。
一方で、方法論を習得し受験当日に「同じことをやれば良い」という安心感は凄まじく、その後の教科にも活きてきます。

さらに、客観的速読法は現代文以外でも使うことのできる汎用性があります。

例えば、英語です。英語は短い時間制限の中で、大量の文章を読まなければならない試験が多いです。その中で、「どこを読むのか?」が分かっていれば時間短縮できます。客観的速読法は、その問いに解答を与えてくれます。
他にも、大学受験後にも使うことができます。大学に入ってからは、本を読んだり、論文を読んだりする機会が多くなります。その際にも、早く要旨を掴んで読むという客観的速読法の手法は大いに役に立ちます。

②方法論を取り巻く状況
現在では、関西駿台現代文科のほとんどの先生方が採用しています!
センターから二次対策まで、客観的速読法での解説をされます。

③学び方のアドバイス
もし習得を目指そうとするのであれば、早い段階で触れておくことをオススメします。(やはり、習得自体には時間がかかるので…)
学び方としては、関西の現代文科の先生の授業を受けるか、中野師が執筆した参考書を利用する方法があります。(ちなみに、駿台の先生の中では、客観的速読法を教えない先生もいらっしゃるので、事前に駿台wiki等で調べると良いです!)
<オススメ参考書>

前回の記事でも紹介した参考書です!
今回の記事で気になったら、ぜひ!

ちなみに余談ですが、私が駿台で教わったのも、この客観的速読法でした。この方法論は、苦手だった現代文を、受験本番で7割とれる程度に実力を引き上げてくれた恩人のようなものです!
間違いなく、自分の推し方法論の一つですね〜。

現代文:論理的読解法

①方法論の紹介

関東駿台予備校、現代文科のGOD、霜栄師が展開する読解法です。
テクニック的な方法よりも、どちらかといえば、現代文を文脈に沿って論理的に理解するというオーソドックスな手法と言えます。
なので、正直に文章に向かっている生徒からは非常に評価が高く、現代文が苦手な生徒からも現代文が好きになれた、と言われるほどですね…!

師の読解法の最大の特徴は、文と文の関係性の把握から始めて、その後全体的な構造を読み取ろうとすることです。文と文の関係性は、論理学に起因しており、同値関係、対立関係、因果関係の3つの関係に分類して論理を追っています。

客観的速読法ほど、自分自身がこの方法に精通していないので、これ以上は書けないのですが、駿台の中でも非常に評価されている方の一人です。上記、客観的速読法と論理的読解法、合っている方法論を確実に勉強していくのがオススメです!

②方法論を取り巻く状況
関東駿台予備校を中心に、考え方が普及しています。

③学び方のアドバイス
上記の通り、選ぶのであれば客観的速読法か論理的読解法のどちらかに絞った方が良いです。(なかなか両立するのは難しいらしいので…)
論理的読解法は、霜師の授業を受けるか、師の参考書で学習するのがオススメです。師の授業は、オンライン授業の駿台サテネットでも豊富にありますし、校舎も多数出講してらっしゃるので、調べて行ってみると良いでしょう。
<オススメ参考書>

前回の記事でも紹介しました。
霜師の授業が詰め込まれた一冊です…!

英語長文読解:パラグラフリーディング

①方法論の紹介

様々な講師の間で、ずっと指示され続けれている方法論です。
パラグラフリーディングとは、文章をパラグラフ(段落)に分解し、そのパラグラフごとに要旨を理解し、ディスコースマーカーと呼ばれる「目印」を元に全体的な理解をしていこうとする読解法のことを言います。

この方法論の凄いところは、パラグラフ内での論理展開をある程度分類してあるところです。具体的には、抽象→具体、譲歩→主張、対比などです。パラグラフ内での論理展開のパターンがほとんど決まっているので、論理展開パターンを知ることができれば一気に内容を把握することができます。
また、この論理展開パターンを見分ける方法もあります。それが、論理展開パターンを明示する表現をまとめたディスコースマーカーと呼ばれるものです。例えば、譲歩のマーカーを見つけたら主張が出てくるだろう、と予測することができます。

このようにして、英文読解の速度を早めてくれます。

また、この方法論は現代文にも応用することができます。(上記のように、客観的速読法との相乗効果は凄まじく、習得すれば一気に実力が上がります!)
実は、論理展開パターンは現代文にもよく見られます。現代文の方がパターンとしては多いのですが、パラグラフリーディングでの論理展開は出現頻度が多く、かなり役に立ちます!

②方法論を取り巻く状況
駿台では、関西駿台英語科の竹岡広信師が有名です。
他の予備校でも広く受け入れられている手法で、福崎伍郎先生などが有名です。

③学び方のアドバイス
無数にあるので、自分に一番合う参考書を使うのがいいかなと思います。
敢えてオススメを言うなら、福崎伍郎先生の参考書がオススメです!自分が現役の頃東進に在籍していたときに受講した先生なのですが、非常に丁寧な解説をされてオススメです!
竹岡広信師は、パラグラフリーディングを基礎としながらも、非常にハイレベルな授業をされるので、ある程度精通してから、講義や参考書を利用すると効果が高いです…!
<オススメ参考書>

福崎伍郎先生の参考書です。
共著ですが、非常に評価が高くオススメです!福崎先生は、他の参考書も出されているので、興味があったら見てみると良いです!

竹岡広信師の英語長文読解の参考書です。
竹岡広信師の参考書の中でも、三種の神器と呼ばれるほどのクオリティです。ある程度実力がつけば、非常に強力に支えてくれる参考書になるでしょう。

英語長文読解:構文解析

①方法論の紹介

駿台に古くから伝わる方法論です。
構文主義とは、英文法の枠組を英文解釈に利用可能な形で取り入れた(英文法を読解用に体系的に再構築した)読解法で、合理的にひとつひとつの文の構造・骨格を把握していこうとする姿勢のことを指します。
いわゆる「精読の方法論」です。

現在では、大量の英文を読ませるような入試形式になっており、精読の機会が減りつつあります。とは言え、パラグラフリーディングなどの手法の根源には構文解析があり、今でも基礎として受け継がれてきている重要な方法論です。

②方法論を取り巻く状況
元々は、故伊藤和夫師が体系化したもので、構文主義と呼ばれ全国的に非常に有名な手法でした。
(詳しく知りたい方は、「構文主義」で調べると出てきます!)
現在の駿台の先生方は、上記のパラグラフリーディングと構文解析の技術を合わせた手法で授業を行なっています。(後述する「対比と言い換え」はその手法の一つです。)精読なくして、速読はできないという考え方が主流です。

③学び方のアドバイス
上記のことから、現在では文章読解の基本という位置づけになっています。
なので、初歩の参考書なども豊富に存在しています!難関大〜地方国立大まで、広く対応している知識なので、英語長文への入門としてやっておくことをオススメします…!
参考書から、予備校の講義まで、どこでも受けられます。
駿台の授業では、構文解釈の授業は非常に評価が高く、締め切りも多いです。
参考書でも、評価を受けているものが多いので、やってみると良いでしょう!
<オススメ参考書>

構文主義の元祖、伊藤和夫師の著書です。かなり体系化されており、読み応え抜群なので、これから学ぶ人には少々重いかもしれません…。

英文読解の参考書では有名ではないでしょうか?
構文の基本を例題を通して学習できます。構文がうまく取れないと「え!?」という意味の文章になってしまったり…構文を撮る大切さが分かりますね…!

英語長文読解:対比と言い換え

①方法論の紹介

関西駿台予備校主任の、桜井博之師が開発した手法です。
タイトル通り、英文の「対比と言い換え」に注目しながら読んでいくスタイルをとっています。英語長文では、対比関係を中心に置いている文章が多く、文章全体の内容を整理しながら読み進めることができます!
特に、東大や京大などの文章には、高い威力を発揮する方法です!

②方法論を取り巻く状況
関西にいるほとんどの駿台予備校講師が採用している考え方で、非常に強力な手法であることが窺えます!

③学び方のアドバイス
シンプルな方法論ですが、そもそもの対比関係・言い換え関係を理解するのが難しいので、全体的に難易度が高めです。
パラグラフリーディングや構文解釈などの手法を一通り理解してから、取り組むと文章読解の精度が増す感覚で取り組みましょう!
学ぶ方法としては、師自身が参考書を出しているので、その参考書をやっていく方法と、駿台の授業(特に関西)を受けるのが良いです。
<オススメ参考書>

前回の記事でも紹介した参考書です。
文章の難易度がやや高めなので、一通り理解できるようになってから取り組むのがオススメです!入試直前の演習としてもオススメなので、センター終わってからの演習にも最適です。

京都大学の青本です。この英語の部分では、桜井博之師が執筆しているので、京大受験者限定ですが、非常に参考になる解説があります。
京大受験をしようという方は、特に参考にしてみてください!


いかがでしたでしょうか?

今回は非常に多い内容になってしまいました。それだけ、受験界の歴史は深いということですね…

この記事が良い情報収集の場となれたら幸いです…!

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