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誰かの思い出のなかを走っていく(宮崎の片隅のランニング日記 19)

第19回 12.35km Running(2022/05/07)

風の気持ちいい晴れ日。
こんな日に海沿いを火に焼かれながらランできるなんて最高だ。

5月最初のランニング。前回以降また1週間以上空いてしまったのがちょい悔しい。すぐれない天気、3回目のワクチンとかとか理由はいくらでもあるんだが。しっかしこう日が経った状態で走ると足の疲労が回復しているのか意外とスムーズなスピードで走ることができる。

暑さ湿度に日差し。夏に向かって一直線な気候のなか、涼しかった季節とは異なりだんだんとランがしんどい季節へと突入してきている。冬と夏で同じ10kmを走るにしてもまったく疲労感が変わってくるもの。今日だって、疲労ピークになることは間違いないかなあと走る前は思っていたわけだが、案外ちょうどいい気候だったようで、足の運びは軽く、スタスタスタという効果音が似合う走り方だった。

本日は我がホームタウンたる青島を走った。
車にウェア一式を積んでバイパスを南下していく。青島を含め南側、とくに海側エリアへ移動する車の多いこと。GWだなって感じ。

GWから10月まで常夏の青島は観光シーズン。新しくオープンしたお店や、4月29日に開業した新施設 AOSHIMA BEACH VILLAGE と2022年から通年営業となったAOSHIMA BEACH PARK の開業も相まって青島周辺はコロナ前の賑わいを見せているかのようだったビーチ沿いは人・人・人。

とはいえ、ビーチから離れ、さらにはJR青島駅よりも西側に行けば閑散としていた。
人もいないし穏やかで走りやすい。そんな場所からランをスタート。手はじめに南海トラフ大地震ように設置された避難用の階段を一気に駆け上がってみる。ここは普段から開放されているもので、高さ30mあるバイパスまでつながっている。まあまあ急な階段ってこともあり、足がいい具合に痛めつけられる。息もあがるし足も喜んでいる。

階段を登り切ると目の前では高速で車が走り去っていく。その反対側、僕が今駆け上がってきた方向を見ると青島のまちを一望できる絶景が広がっていた。ほんとに海沿いは人の波がすごいのだが、駅裏はほんとに人がいない。その対比がおもしろい。観光地あるあるってやつか。

そのままバイパスを県の総合運動公園へ向かって北上。以前はこの道の途中で猿の集団に遭遇したのだが今回はそうもいかず。期待はしていたんだけど。

運動公園内をとにかくくるくると回って距離を稼ぐ。たまに現れる建物のガラス越しに走る姿を見てフォームチェック。確実にフォームがよくなっている。やっぱ日頃からの股関節のストレッチは大事。柔軟性が上がって可動域が広くなるし、そのおかげで「正しい」体の動きをつくりやすくなる。実際に、走るスピードは速くても息切れすることもなくしんどくもない。今回は1km平均4分50秒〜5分で走っていたけれど、前ほど疲労を感じることがなかった。

そのままビーチ沿いを走って青島へ戻る。だんだんと近づいてくる青島海岸、AOSHIMA VEACH VILLAGE、青島神社。それとともに増えてくる人・人・人。青島のビーチ沿いには老若男女がたくさん。観光客から普段青島に親しんでいる人たちまで、入り混じっている。
そんなビーチをこちらはランウェア汗だく、風で飛ばされそうだったキャップを握りしめてゼエゼエと駆け抜けていく。AOSHIMA VEACH VILLAGEとAOSHIMA BEACH PARKはとくに人がたくさんいた。コロナ前っぽいGWの雰囲気。いいじゃないか、どんどん人が来ればいい。青島神社へ向かって参道を歩く人の姿もたくさんいる。ええじゃないか、ええじゃないか。

こちらも走りがいがあるってもんだ。
観光という文脈のなかで日常のランニングをする。観光客から見て、ああ、このロケーションでランニングしているなんていいなあ、サーフィンだけじゃないのね、なーんて思っている人がいたらこちらの勝ちだな。

なーんて思いながら人の波をかき分けて走ると、すっごい活力湧いて走ることができるのでおすすめ。あれだ、マラソンのしんどいときに観客の声援で元気になるあれ。

大勢が海の方を見て、楽しんで、くつろいでいた。
その視線の前を横切っていった。
誰かが今日の青島のことを思い出すとき、そのシーンのなかには走っている僕がいるのだろうか。

右手の先にビーチビレッジとビーチパークが。人がたくさん。神社の参道もたくさん。



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