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自分のコンサルティングをしてみよう ハンドメイド作家さんの場合

ハンドメイド作家さんが活躍できる場が広がっていますね。
私は、ハンドメイド作家さんから、作品や作品作りのノウハウを収益につなげていく方法、今後の方針、ブランディングなどの相談に乗ることがあります。

ハンドメイド作家さんは「好きだから仕事にしたい」「好きだから収益につなげたい」という考え方で、事業をスタートされることも多いですね。
とはいえ、いったん「仕事」「事業」として考え始めると、そこには「引き受けた仕事は履行する義務」「帳簿をつけたり納税したりする義務」も発生します。

私がコンサルティングを依頼された場合、次のように取り組みます。

1.ゴールを明確にする
2.現時点で「足りないこと」「足りていること」を把握する
3.ゴールに向けてどう行動するか決める

ゴールを明確にする

私が必ずお伺いするのは、次のことです。

好きな作品を作ることを優先するか、それとも利益につなげることを優先するか

「好きな作品を作りたい」を優先する場合は、作家さんの得意なこと、作品の特徴、その他の「魅力」をいかにお客様にアピールするかを考えます。

「利益につなげる」ことを優先する場合は、まず市場におけるニーズの調査を行い、それに合わせた作品作りについて検討します。

とはいえ「どちらかに決められない」という場合も多いものです。その場合は

絶対やりたくないことはなにか?

を考えていただくこともあります。

以前に私が経験したケースでは
「お客様に喜んでもらえなければ意味がないけど、お客様のニーズばかり気にして、作りたいものが作れないのも……」
と迷っていた方に
「では、完全オーダーメイドの受付はできますか?」
とお伺いすると、即座に「無理です。やりたくない」というお答えが返ってきました。完全にオーダーメイドとなると、そろえた材料などが一度しか使えないことがあったり、どれほどお客様の要望に合わせたつもりでも、完璧とは言えずクレームにつながった経験があったりするため、と話してくださいました。

「では、どこまでならお客様の要望を受け入れられますか?」
「そうですね、私が常備しているパーツをいくつかお示しして、そこからできる範囲だったり、特別にパーツを取り寄せる場合だったら実費を支払っていただくとか……」
このように、作家さんの考えが固まっていきました。

「完全オーダーメイドの作品はやりたくない」と答えた別の作家さんは、
「お客様の意見を取り入れ始めると、やはり私のやりたいことができないから、私は自分の好きな作品を作ることを優先したい」
と決めたケースもありました。

現時点で「足りないこと」「足りていること」を把握する

ゴールが決まったら、現時点で「足りないこと」「足りていること」を把握します。SWOT分析を行うこともあります。

分析結果をきれいな表にまとめようとするよりも、まずは思いつくままに、ノート等に書きだしていきます。

「足りないこと」の例
・必要なパーツや道具の仕入れルートが定まっていない
・技術面で苦手な部分がある
・ネットショップ運営やイベント出店のノウハウがない
・どんな作品を作っていくか迷っている
・まだ家族に説明していない
・帳簿や税務の知識がない
……

書きだしたことの中で「これがなければ、何も始まらない」「決定的に足を引っ張っている」という要素があれば、まずそれを解決します。

たとえば、帳簿や税務の知識は近いうちに必ず必要になるので、すぐに勉強を始めます。
「技術面で苦手」と感じている部分が、たとえばお客様やお客様の持ち物の安全にかかわるような部分であって、早急に改めなければならない場合は、技術を磨いていく方法を考えます。

いっぽうで「足りていること」も考えてより充実させていく必要があります。

「足りていること」の例
・十分な量のパーツを確保できている
・すでにファンの人がいる
・ネットオークションや販売サイトなどで収益を上げた経験がある
・雑誌やテレビなどで取材されたことがある
……

ゴールに向けてどう行動するか決める

まずは「足りないこと」を解消するための具体的な方法を考え、列挙していきます。

・必要なパーツや道具の仕入れルートが定まっていない

この点を解決するための方法を考えます。


・手芸店などを何軒か実際に見て回る
・ネット上で仕入れができる先を検索する
・他のハンドメイド作家の方に教えてもらう
……

いっぽう、「足りていること」についても、よりよい状態にできるよう、方策を考えましょう。
既にファンの人がいるなら、先行して情報をオープンにし、購入してもらいやすい環境を作る、などです。


以上が私のコンサルティングの流れです。
ハンドメイド作家さんお1人で考えていると、どこかで限界が出てきます。また、見落とし、思い込みなどもあるかもしれません。

そのようなとき、コンサルタントをはじめとする伴走者の存在が大きくなります。

まずは、ご自身でハンドメイド作家であるあなた自身のコンサルティングをしてみてください。
「悩みを言葉にできない」
「たったこれだけしか、解決策が見つからない」
というときには、ご相談くださいね。

河野陽炎のコンサルティング

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