見出し画像

エチオピアの街の交通手段、ミニバスと呼ばれるハイエースたち

アフリカに行くと、びっくりするくらい日本の車が数多く走っています。特に右ハンドルの東側の国では、体感的に8割くらいが日本車です。

エチオピアも例外ではありません。街で走っている車はトヨタ車ばかりです。日産やホンダ、三菱も見かけるのですが、圧倒的にトヨタ車の数が多いです。生活した期間の体感では8,9割の車がトヨタという圧倒的存在感でした。

アフリカの交通手段で最も活躍しているのは、トヨタの「ハイエース」という車種です。エチオピアもしかり、たくさんのハイエースが街のインフラとして活躍しています。

商用利用や、プライベートでも人気の車種で、見かけたことがある人も多いのではないでしょうか。

このハイエースがエチオピアの交通手段を担っています。今回はエチオピアの交通手段であるバスについて、書いていきます。


◆乗車率200%?!交通インフラの青いハイエース

街の交通手段をご紹介します。!
まずは生活の要、通称ミニバスと呼ばれるハイエースです。 

エチオピア ハイエース
ミニバスのハイエース


ほとんどのミニバスと呼ばれる車、トヨタのハイエースが青く塗装されています。首都は基本的に青ですが、地方は割となんでもあります。

本来、5~10人程度を乗せる車ですが、エチオピアでは後部座席を3列作っています。前から、助手席、後ろは3人(前)ー3人(真ん中)ー4人(後ろ)の座席が作られています。運転席、助手席を合わせると、12人収容できます。

ただこれで終わりではありません、ここから乗せれるだけ人を運びます!!
助手席は基本2人乗せます!!ドリンクホルダーのところを改造して、もう一人乗れるミニバスもあり、前だけで運転手合わせると4人!

後ろもまだまだ行きます。
後部座席は基本的にプラス1人を乗せていきます。そのため、4人ー4人ー5人となります!

これで運転手、集金係を含めると、17人です。
まだ行きます!(笑)

助手席の真後ろに、若干ですがシートと通路の段があり、そこにも1人乗せます。そして、タイヤの出っ張りがあり、座ろうと思えば座れるところにも1人!そして最後、小さい椅子が出てきて、通路の隙間に1人!!!

最後の追い込みで3人追加です。
合計は20人!!!!

エチオピア ハイエース
この時も20人近く乗りました。

ハイエースは大きい車と言えど、さすがに20人も乗せていると重そうに走る感じが、乗りながら伝わってきます。ただそれでもグングン進むハイエースはさすが日本車と言わんばかりの性能を感じることもできます。

それにしてもこの人数には驚きです。

地方に行くとトゥクトゥク(エチオピア語でバジャジ)が主流

地方に行くと、街の交通手段はバジャジが多くなります。地方は町自体もさほど大きくはないので、3輪のバジャジが大活躍です。いわゆるトゥクトゥクです。エチオピア語ではバジャジといいます。

エチオピア バス
バジャジ(トゥクトゥク)
エチオピア バス
内側からの様子

ハイエースのミニバスもありますが、どうしても人数が集まらないと出発しないので、バジャジの方が街の人達もよく使っています。

バジャジは風を感じることができるので、僕らにとっては楽しい移動手段でもありました。

◆ミニバスの乗り方

首都だと青く塗装されたハイエースが集まっているスポットが街にあります。ひとまずそこで乗れます。

特に発着点には、ミニバスであるハイエースがたくさん待機しているところがあるので、わかりやすいと思います。基本的に青色で塗装されていますが、2,3割で色が違う普通のハイエースのミニバスもあります。

見分けるポイントは、たくさん人が乗っているか、集金係の人が行き先を叫んでいるときは大体バスなので、一つの目印です。

バス停はもちろんない!道の途中でバスをキャッチする!

道の途中でバスに乗る際は、ある程度ミニバスが止まるポイントがあります。
初見では絶対にわからないですが、しいて言うと、道が広くて、車を止めやすく、人が待っているところは、大体ミニバスのストップポイントです!

通勤帰宅ラッシュは、ミニバスの座席の取り合いです。押し問答は当たり前、遠慮せずにずかずかと体を入れて、自分の席を確保しましょう

◆ミニバスからの降り方

降りたいときは、集金係か運転手に直接一声かけます。

「ワラジ」

これが降ります、というエチオピアの言葉です。
降りるポイントもある程度決まっているので、人が多く待っているところや、交差点の近くは割と下車ポイントです。

料金係の人に降りる!という意思が伝わってないときは、ミニバスを止めてはくれません。全力で「ワラジ!!」と叫びましょう。

おなじみの長いバスもちゃんとある

ミニバスでおなじみハイエース、街の中距離だけでなく、長距離も走ります。さすがに長距離は1席に一人になり、チケットがちゃんとあったりします。

そして、長距離になるとちゃんとした長いバスもあります。

「サラムバス(Salam bus)」と呼ばれる長距離バスは、主要都市に向けて首都と地方都市を結ぶ交通インフラです。
サラムバスの乗り心地は普通の観光バスと一緒なので快適です。

◆余談:驚くほどエチオピアでは日本車が走っている!

日本車の中古車が、そのままエチオピアまで来ています。エチオピアは左ハンドルの国なので、どこかで左ハンドルにコンバージョンされているようですが、他のアフリカの国で右ハンドルだと、日本の中古車がそのまま輸入されています。

日本の車は、海外でも大人気です。

新車より高い中古車のカローラ?!

エチオピアには中国資本がかなり入っており、中国メーカーの新車をエチオピアで買うこともできます。
ただ、中国メーカーの新車よりも、トヨタのカローラという車種の中古車の方が高い!?と何かの記事で見たことがあります。

トヨタの信頼度はエチオピアでも圧倒的です。

その背景には、圧倒的な部品量と互換性だとエチオピア人の友達は話してくれました。世界のトヨタの部品は互換性のある物も多く、手に入りやすいようです。

確かにエチオピアには、なぜか車のパーツショップが多数ありました。ようやくそこで辻褄があったという感じです。

もう一つの大きな要因は、輸入車にかかる関税がべらぼうに高いという政治的な理由もあります。車はまだまだコモディティ化には遠い存在です。

◆最後に

トヨタのハイエースがバスとして街を走る、そして乗車率は100%越えは当たり前、ラッシュ時は乗せられるだけ乗せていきます。
たとえるなら、通勤ラッシュの山手線に飛び込むようなイメージです。

どこも首都の交通網は忙しいですね。

あまり知る機会も少ないであろう、エチオピアの交通インフラ、ミニバスについてでした。知らない世界を知るのは楽しいですね。

エチオピアの情報発信として、自分自身の経験の記録として、今後もエチオピアの情報を書いていきます!

ではまた!








この記事が参加している募集

スキしてみて

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?