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リアルタイムではないけど好きなアルバム 山下達郎や田中康夫もピックアップしたソウルミュージックの名盤Zingara/Zingara
意味不明なジャケットに、呼び方が良く分からない意味不明なタイトル(ジンガラ?)。「ジャケ買い」をしている人だったら、おそらく手に取る機会は少ないであろうこのアルバムですが、ソウルミュージックのジャンルにおいては実は密かな名盤なんです。
このアルバムの正体は、60年代からモータウンで数々のヒット曲を飛ばした作曲家グループ、ホーランド=ドジャー=ホーランド(H=D=H)のうちの一人で、70年代以降も活躍しているラモント・ドジャーによる1枚限りのプロジェクトで、自身が作曲した曲に男女のボーカリストが参加しています。
そしてそのうちの一人が、マイケル・ジャクソンのプロデュースでも知られるクインシー・ジョーンズの秘蔵っ子と呼ばれ、80年代以降大活躍するシンガー、故・ジェイムス・イングラム。このアルバムが発売された1981年にクインシーに見出され「Just Once」というヒットを飛ばしブレイクするわけで、まさにブレイク直前の彼の歌唱が堪能出来るわけです。
アルバムに収録された9曲中、ジェイムスの歌が確認出来るのは「You Sho Know How To Love Me」、「 Love's Calling」、 「I Surrender」、「Haunted House」、 「Wonder Love」の5曲。その中でもスマッシュヒットしたとされるバラードの「 Love's Calling」、アップテンポの「I Surrender」は突出しており、前者では叙情的且つ優雅なメロディーの上をジェイムスの説得力の有る力強い歌が乗り、後者ではその後のジェイムスの楽曲でもここまでのものは無いんじゃないか、と感じる位の抜群のノリの良さが光り、このシンガーがバラードでもアップテンポでもクオリティの高い歌唱が出来る事を証明しています。
「Love's Calling」https://www.youtube.com/watch?v=Nv3H-ZaMUV8
「I Surrender」 https://www.youtube.com/watch?v=F8bKTVJFWJI
ジェイムス・イングラムが歌った曲以外の楽曲もクオリティが高く1981年という、年代的にも70年代ディスコと80年代ブラックコンテンポラリーの良い所を合わせたサウンドが期待出来そうな絶妙な時代も相俟って、今聴いても古さを感じず、流石ラモント・ドジャーと言った所。
調べてみると山下達郎と田中康夫の両氏がそれぞれのラジオ番組でもこれらの曲を取り上げているようで、耳の肥えた二人ですから自分があれこれ書かなくてもアルバムのクオリティの高さはお墨付き、というわけです(笑)。
CDが購入出来るアマゾン(現在中古が高値ですが)、Spotifyのページを一応貼っておきます。
Spotify https://open.spotify.com/album/30F8d89MIA4Az9QRzz4c3f
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