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【文章を一生の仕事に】フリーライターになるために知っておきたいこと(2013年12月号特集)


ライターとは?

 ライターとは、文章を書くことを生業としている人のことを指します。出版社や編集プロダクションなどから依頼され、取材して記事を書く人のことですね。コピーライター、シナリオライター、小説家は含みません。
 ジャーナリストやルポライターもライターのうちですが、今すぐにでもなれる普通のライターとは少し違いますので、ここでは扱いません。

書く媒体、雇用形態は?

 原稿が載る媒体は、雑誌、小冊子、新聞、書籍、ムック、広告物、WEBサイト、メールマガジンなど。
 雇用形態はフリーの人が多いです。フリーとはフリーランスの略。どこの会社とも雇用契約を結ばず、自由な立場で仕事をしている人です。
 もちろん、中には専属ライターであったり、契約社員、派遣社員というかたちで仕事をしている人もいます。

コピーライターとは違う?

 仕事は似ていますが、コピーライターは広告の文章(キャッチコピーやボディコピー)を書く人です。
 広告の場合、クライアント(広告主)がおり、コピーライターはモノを売るため、宣伝のために文章を考えます。目的はセールスで、文章はその手段です。
 一方、ライターは、編集者からの依頼により、その意向を汲んで読者のために記事を書きます

編集プロダクションって何?

 編集制作に特化した会社です。出版社は雑誌やコンテンツを制作、販売する会社で、もちろん編集もしますが、雑誌やコンテンツの編集作業を外注することがあり、それを請け負うのが編集プロダクションです。
 なかには一冊まるごと編プロに外注している雑誌もあり、その場合、編プロは編集部が独立したものと同じ。当然、編プロにもライターはいます。

編集者とライターは違う?

 編集者は、良く言えばプロデューサーやディレクター、悪く言えばなんでも屋で、場合によると、執筆も撮影もデザインもイラストも(できる人は)自分でやりますし、企画も立てます。
 ライターの仕事は、編集の中の一つの業務が専門化したものです。編集者は企画から取材、校正、印刷まですべてに関わりますが、ライター業は原則、執筆とその周辺の業務のみになります。

ライターの仕事は?

 取材、つまり、資料やネットで調べたり、アンケート調査や街頭インタビューをしたり、詳しい人に会って話を聞いたりして原稿を書くのが仕事です。
 事前のアポイントや趣旨説明は編集者がやることが多いと思いますが、ライター自身がやる場合もあります。編集者が現場に同行せず、インタビュー相手やカメラマンとのやりとりなど、その場の仕切りもライターがする場合もあります。

最初はどんな仕事を?

 未経験の人は、できることからなんでも経験していくしかありません。
たとえば、特別な技術は必要ない雑報のたぐい、表の作成、ホームページの更新、街頭インタビューなどデータ集め、リライト、テープ起こしなどなど。
 初めからまともな仕事が来ればいいですが、ないなら、こうした仕事をこなしながらパイプを作り、「こんな企画があるんだが」と声が掛かるのを待ちます

専門ライターになるには?

 医療ライター、家電ライター、スポーツライター、占いライター……ジャンルの数だけライターの種類もあるといっていいですが、これらはもともと医師や看護師だったり、あるいは単なる趣味とは言えないくらいその道に詳しかったりした人が、のちに専門的なライターとして原稿を書くようになるパターンが多い。
 専門ライターになるなら、特定の分野について人一倍勉強しておきましょう。

エッセイは得意ですが?

 文章はうまいに越したことはありませんが、ライターが書く文章(広い意味での報道文)とエッセイでは、記事のスタイルが全然違いますから、エッセイがうまくても当てにはなりません
 また、報道文には客観性、普遍性、そして、文体の透明度が求められます。たとえば、インタビュー原稿を読んで、その文体から、「○○さんの文章だ」とわかるようなものは好ましくありません。
 自然に滲みでてしまう部分について致し方ありませんが、それでも極力、癖のない文を書くのがライターの努めです。

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※本記事は「公募ガイド2013年12月号」の記事を再掲載したものです。

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