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クラブ別戦力評価#1 北海道コンサドーレ札幌

記事編集日:2023年1月7日

みなさん、こんにちは。
本日より、2023シーズン開幕に先立ちまして、昨年も行いました戦力評価を行っていきたいと思います。

すでに、2023年に入り、各クラブが新体制発表、キャンプインなどという状態になってきました。

「クラブ別戦力評価」の第1弾は、北海道コンサドーレ札幌編です。

評価軸としては、「GK」から「FW」の各ポジション、そして「その他」として監督などのスタッフや継続性を「SS」「S」「A」「B」「C」「D」「E」の7段階評価をしていきたいと思います。

移籍市場

ここまでの、移籍市場の動きを振り返っていきましょう。
画像は、Jリーグ公式の移籍情報ページのキャプチャになります。

考察

 加入の方に目を向けると、かつての守護神であり、兵役に伴い韓国に戻っていたク・ソンユン選手が復帰しました。10月に発表されていたものなので、このオフの話題であるという印象はあまりありませんが、菅野選手が守護神であるGK陣のレギュラー争いに絡んでいくでしょう。
 一方、その加入に伴い「期待の若手」であった中野選手がツエーゲン金沢に育成型期限付き移籍をすることになりました。

 馬場選手の加入も大きな話題です。
 パリ五輪世代の日本代表で、前所属である東京ヴェルディでは、生え抜きの主軸として活躍しました。昨季の後半戦は、センターバックだけでなくサイドバックやボランチでのプレー機会もあり、札幌の戦術のなかでもこのポリバレントさは存分に発揮されるでしょう。

 一方、退団の中では、高嶺選手の退団がとても大きなインパクトを与えました。
 大卒で加入していこう、札幌では主力としてずっと活躍していた選手で、ボランチでのプレーを中心に出場していました。
 金子選手、田中選手と共に「大卒三人衆」として同期入団の3人は、主力でしたが、なんと高嶺選手の国内移籍が最初の移籍となりました。
 
 その「大卒三人衆」の中では、田中選手が現時点で移籍していないのは大きいです。
 かねてより「海外移籍」の噂がある選手で、海外の移籍市場は1月末日まで空いていますので現時点で「確実に移籍しない」とは言い切れませんが、とりあえず、現時点では来季の構想に入っているということは非常に大きいでしょう。
 田中選手の穴は、国内選手の加入で埋められるほどちいさいものではないと思います。

評価

GK

 昨季の主軸であった菅野選手がしっかり残留し、今季もクラブを支えます。加えて、かつての守護神でもあったク・ソンユン選手が復帰したこともあり、J1レギュラー級のGKが2人在籍していることになります。

 キャンプでのパフォーマンスなどにもよるとは思いますが、どちらが主力になってもおかしくない選手であるだけに、開幕スタメンをどちらが掴むかは注目です。
 加えて、韓国人GKでありながらJリーグの経験もあり、日本語もある程度喋れるソンユン選手の加入は大きいです。

 J1主力級が2人いるということも踏まえると、GKの評価は『SS』としました。

DF

 DF陣の主力級の選手の退団はありません。
 たまに、3バックの一角で起用されていた高嶺選手が退団したとはいえ、3バックで起用される機会が特別多いわけではなく基本的にはダメージは少ないでしょう。

 一方で、J2の東京ヴェルディで主力であり、パリ五輪世代日本代表の有力候補である馬場選手の加入が決まりました、一部報道によると、移籍金は億越えであるみたいで、国内移籍としては、ましてやJ2からの移籍としてはかなり高額な移籍金であるといえます。

 昨季の、田中選手、福森選手、岡村選手、宮澤選手に+馬場選手ということで、J1での経験がある選手やJ2で屈指のDFのみで構成されたDFラインは非常に強力であるといえます。

 今後の、田中選手の去就次第で評価は大きく変化するとは思いますが、現時点では移籍の報道はありませんので、残留する前提で評価をしていきたいとします。

 評価は、『S』としました。
 全員日本人ということで、コミュニケーションの面でも課題がなく非常に素晴らしいスカッドであるとは思いますが、タイトルホルダーが少ないなどを考え、最高評価にはしませんでした。

MF

 ダブルボランチを構成する札幌の、ダブルボランチの主力であった高嶺選手が柏レイソルへの移籍を決断し、主力級の退団が生じました。
 その後釜として、日本代表経験もある小林選手をヴィッセル神戸より完全移籍で獲得しましたが、高嶺選手とタイプが異なることに加え、ミシャサッカーというある意味、特異なサッカーを志向するチームでどの程度フィットできるかは疑問ではあります。

 また、チャナティップ選手(川崎フロンターレ)に次ぐ、タイ人選手として加入して、途中出場からインパクトを残したスパチョーク選手が完全移籍へと移行したことで、「第二のタイ人選手」の発見をしました。

 シャドーのポジションだとは思いますが、サンフレッチェ広島より浅野選手が加入しました。
 ワールドカップのドイツ戦で日本を救った浅野拓磨選手の弟であり、兄譲りのスピードが武器の選手です。あまり、札幌にはいないタイプですので新たな攻撃の構築に大きく貢献することになるでしょう。

評価は、『B』にしました。
 高嶺選手の退団は非常に大きいと思います。絶対的な主力選手の退団であり、獲得した小林選手がどの程度フィットするかが未知数ということを考えると、上位の評価はしにくいなと感じました。

FW

 浦和レッズから加入しており、ミシャサッカーを熟知している興梠慎三選手が浦和レッズへ復帰を決断し退団となりました。 
 一方で、一部報道で下部リーグへの期限付き移籍が噂されたミラン・トゥチッチ選手やドウグラス・オリヴェイラ選手が現時点では、移籍をしていません
 2シャドー、ワントップというフォーメーションですので、最前線に中島選手をおいて、シャドーには小柏選手、青木選手、金子選手などを配置するのが自然な流れであると思います。

 一方で、FWという面での昨季からの戦力アップが大きく期待される状況ではありません
 昨季の得点数が、45と多いわけではないことに加え、5得点を記録している興梠慎三選手が退団することを考えると、50得点以上という上位進出が期待される得点数を記録できるということは考えにくく、そこまで高い評価はできないと思います。

 以上のことを踏まえ、評価は『D』としました。
 上位進出を目指すのであれば、中島選手の覚醒が必要条件となるでしょう。

その他

最後に、「その他」です。

 ミシャ監督ははじめ、スタッフ陣などは軒並み継続路線です。
 ミシャ体制はかなり長く、クラブとしてのサッカーのスタイルという点では完全に構築済みであると言えるでしょう。
 また、主力級の選手に入れ替えが多いわけではないということを踏まえると、継続性という観点では、他のチームにアドバンテージを持っているといえます

 一方で、「上位進出」をうたいつつも、なかなか中位以上に行けていないというのが札幌の現状であり、それはスタッフ、スカッドの変遷を踏まえてもなかなか大きくは変わらないのではないのでしょうか。

 そうなると、総合的な「その他」の評価は真ん中程度の『B』にしました。

予想フォーメーション

予想フォーメーションは、昨季に引き続き3-4-2-1を考えました。

記事編集時点で、背番号が発表されておりませんので背番号は2022シーズンを基に記載しております。
なお、背番号がない新加入選手は「?」と表記しております。

 高嶺選手が退団したボランチに関しては、馬場選手がリベロの位置に入ることで、リベロでプレーする機会の多かった宮澤選手を入れております。

 GKは、今季守護神の菅野選手とのポジション争いをソンユン選手が制すると予想。ミシャサッカーを熟知していることや日本語も話せることがあるため、すぐにでも主力になれるのではないでしょうか。

 3バックは、基本的に昨季のメインを基に。
 馬場選手がいきなり、主力かはわかりませんが、パリ五輪世代の日本代表ということで期待値も込めて、レギュラーに予想しました。一方で、宮澤選手は前述した理由で3バックには入れませんでした。
 
 ウイングバックは、昨季のメンバーで退団した主力選手がいませんでしたので、昨季同様ルーカス、菅の組み合わせにしました。
 加入した浅野選手が入る可能性もありますが、ルーカス選手の牙城を崩すのはそこまで簡単ではないと考えています。
 
 ボランチは、主力である高嶺選手が退団したところには、元々ボランチをやっていた宮澤選手を。コンビを組む相手は、2022シーズンも主力の荒野選手を入れました。
 深井選手は、稼働率に難点があることを踏まえると、主力予想はむずかしいかなと。また、小林選手は、独特なスタイルへのフィットに時間を要すると考えています。
 
 2シャドーに関しても、2022シーズンを継続するイメージです。
 青木選手や金子選手が主軸であり、小柏選手よりも優先度が高い起用でした。加えて、2選手とも残留しているのでそのまま主力として考えています。
 タイ代表のスパチョーク選手は、スーパーサブ的な立ち位置のままではないでしょうか。
 
 最後に1トップです。
 昨季は、興梠慎三選手のポジションでした。
 しかし、そんな彼は退団し、トゥチッチ選手とドウグラス・オリヴェイラ選手に退団の噂があったことを踏まえると、クラブ内で「中島選手中心で」という考え方があったとしてもなんら不思議ではありません

まとめ

これまでの評価をまとめます。

総合評価は、『A』となりました。

目標

 現実的な目標は、「一桁順位」になるでしょう。
 馬場選手など、未来を見据えた補強のほか、小林選手、浅野選手といったJリーグでの経験が豊富な選手も揃ってまいりました。
 ある程度戦力が揃ったともいえる今季、まずは一桁順位、すなわちトップハーフに入りたいところではないでしょうか。

最後に

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