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読書感想文『読みたいことを書けばいい』/言葉とお金の共通点

お正月。それは全てへの言い訳。
お正月だから。
お正月くらい。
お正月は良しとしよう。

noteも一旦休みとしてしまったら、筆が重くなるから不思議。なんて書き出そう。今はやる気が。

そんな言い訳が頭をめぐるときは、とりあえず何でもいいから書こう。
書いてるうちに楽しくなる。
書きやすいものから、今書けるだけ。

そんなわけで、今日は読書感想文を書こうと思う。
年末年始に読んだ本、『読みたいことを書けばいい。』
軽快で読みやすいけれど、しっかりと理論的な骨組みがある内容で、noteを習慣にしたい人には一読の価値ありの本だった!

▶︎そもそもnoteに書いている文章のジャンルは何なのか。

文章といっても色々ある。
解説だったり、創作だったり、説明だったりレシピだったり。
では、noteに書かれている多くの文章は、何か。
「随筆」というそうだ。

では随筆とは何なのか。そこは本を買って、ぜひ読み進めてほしい。
答えを一言で言うのは簡単だけど、そこへ至る過程が大切であり、随筆を書くときは考えたことを順序立てて書いていく。……と、書いてあった。
順序立てて読んでいくから、心に響いて分かるのだろう。

そして、これを知っておくことは、「自分は今何をしているのか」を自覚する上でとても大切だと思った。

自分が今、カレーを作るためににんじんを切っている、と自覚するのと、ただにんじんの皮を剥いているのでは、仕上がりに大きな差が出るからだ。
にんじんの皮を剥いて、うっかりうす切りにしたら台無しだからだ。

▶︎読みたいものを書く理由

どうせ誰も読まない。 
書いたところで、お金にもならない上に、承認欲求も満たされない。
できるのは、自分で自分を面白がるだけ。自分が読みたいものを書かないなら、本当に書く意味なんてない。そんな話が根拠とウイットを持って書かれている。

わたしは、どんな話が読みたいだろう。
気分によっても変わるし、リズムが好きだったり、雰囲気が好きだったり。

けれど、そんな好みも無視して読んでしまう文章がある。

アツいやつだ。

その人がコレ大好きなんだろうな!という勢いが伝わってくる文章。情熱が伝わってくる文章。
文字といえど、書く人の気持ちやテンション、エネルギーみたいなものは滲み出てしまうものだとものだと思う。

だから、置きにいってる文章、みたいなものはわかってしまう。
楽しそうに書かれている文章は、感染してしまう。
意外と、その人が全部バレてしまうものだよなと思う。
(はてさて、わたしの何がバレてしまっているのかは考えないようにする)

感性にハマってしまったドラマの感想を、Twitterで探して「そうそう!そうだよね」と共感したくなる。共感する感想がなければ、自分が語りたくなる。ここごいいの!ここが秀逸なの!と。

この本は、いっそう根拠を持って、自分の読みたい文章を書いていきたい気持ちにさせてくれる。

▶︎言語と貨幣

この本の中でとても印象的だった一節がある。

「言語と貨幣は同じ」

というところだ。

価値を保証されていること。
お互いに交換できること。
価値を貯蔵できること。

詳しい内容は本書を読んで欲しいのだけど、
この3点から見て、言語と貨幣は同じなのだという。

初めピンと来なかった。でも確かにと思ったし、一番引っかかる部分だった。

お金が欲しい、とはいうけれど、
言語がもっと欲しい、とはあまり思わない。

お金を貯めたいとは思うけれど、
言語を貯めたいとは思わないだろう。

お金と言語はイコールではない、という話ではない。
つまり、これはそもそも文章がまちがっていて、
お金に対する見方の歪みを教えてくれているのだと思う。

お金が欲しいのは、お金によってできる何かが欲しいと言うことだ。
言語が欲しいのではなく、言語によって表現されたもの、感情や意見が欲しいと言う意味なのだ。

お金によって得られる何かが欲しい。
言語によって表現された感情や意見が欲しい。

わたしたちがnoteを書くとき、それは言語によって、感情や意見を表現している。そして、それを貯めている。

それは、とある価値だ。
書くことにより、価値を貯めている。
ここはnoteという開かれた場所で、そこに置いておく以上、いつか誰かがそれを見つけるかもしれない。

価値はお金によって交換される。

価値がある意見とは何なのか、と言うことは、また本書を通して述べられているのだけど、
(正直、なかなか難しいとは思ったのだけど)

少なくとも、自分が読みたい文章には、自分にとって価値がある。
わたしたちは、それを書くことで、価値を貯蔵してる。

お金を貯めるのが大好きな人なら、自分の意見という価値を、書き残しておくことが共通することなのだと思うと、ちょっとテンションが上がるし、一層書くことが楽しく、有意義な気持ちになるのではないだろうか。

実際お金になるかということは、問題ではない。
(多分期待しないほうがいい)
書きたくなる事が大切だ。 
そのモチベーションは、書くことを継続したいと思う人にとって、大きな価値だと思う。

………ふう、熱くなってしまった。
許して欲しい。
何しろわたしは、お金が大好きだ❤︎ 
(そして、正月を言い訳に少し酔っ払っている)


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