マガジンのカバー画像

ドラマの裏側・映画の裏側

34
ドラマや映画制作のちょっとした裏話、脚本家・中川千英子の作劇への思いなどをお届けします!
運営しているクリエイター

#脚本

脚本と小説の書き方の違い その3

「脚本家です」と名乗ると、 「小説家さんとは、どう違うんですか?」 と尋ねられることが多い…

爪痕は、残そうとすればするほど残らないという話

何年か前にバズった「マクドナルド理論」が好きです。 例えば同僚たちとランチに行く際、誰か…

登場人物を立体的にするコツ

今日の昼間、ふいにこの瞬間がやって来ました。 私の経験上、「天啓が訪れるのを待つ」みたい…

脚本と小説の書き方の違い その2

「脚本と小説って、つまるところどこが違うの?」 と訊かれることが多いので、以前こんな投稿…

それは、砂金採りに似た行為

1本の脚本が完成するまでには多くの段階がありますが、その中で、私は「資料読み」がかなり好…

”育成枠あがり”と呼ばれて

「脚本家になりたい!」と思い立った人がたどる典型的な道は、まず脚本の書き方を学べる教室に…

脚本と小説の書き方の違い

脚本家と小説家。 どちらも「ストーリーを書く仕事」ですが、それぞれの書き方には明確な違いがあります。 映画やドラマの脚本は、映像化を前提とした、いわば”設計図”です。 脚本として決定稿になった後、演技や演出、音楽などの力が何層にも重なって、一つの作品として完成します。 そのため、脚本の段階で細かな描写をし過ぎると、完成した作品はクドくなりすぎてしまうんですね。 また脚本家が細かく描写をし、”決め打ち”をすることで、演技や演出の可能性を狭めてしまうという問題も起こります。 映

重箱の隅をつつくがごとく

こちらのツイートの通り、セリフは削ることでよくなる場合があります。 かといって、闇雲に削…

リクエストにお応えして Part2「群像劇を書くコツ」

先日、コメント欄でいただいたリクエストにお応えして、「密室劇を書くコツ」という投稿をしま…

思い込みの罠

脚本家を目指して、教室に通っていた頃、 「人は、こんなにも先入観にとらわれているものなの…

リクエストにお応えして Part1「密室劇を書くコツ」

先日、私のnoteのコメント欄で小城昭根さんから、「密室劇or群像劇(希望はどちらも)を書く際…

「矛盾」が似合う職業

脚本家という職業は、何かと「矛盾」に縁があります。 ここでいう「矛盾」には二種類あって、…

登場人物の”中の人”になる方法

前回の投稿が5月31日なので、丸6日間もnoteを更新していなかったんですね……。これは私が今…

ため息まじりの”つぶやき”が長くなり過ぎた

以下、”つぶやき”程度の内容ですが、140字には収まらなかったので、テキストで投稿します。 今朝、こんなツイートを見つけました。 「こぐま」というのは、人気マンガ『こぐまのケーキ屋さん』のことですね。 以前『有料noteという存在から、あれこれ考えてみた』という投稿に書いたこととも通じるんですが、著者が読者に作品をダイレクトに届ける方法が確立した以上、「確かな企画選定力」「確実に作品の質を上げる編集力」「販売力」を持たない版元は、優れた著者からどんどん切り捨てられていく時