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ドラマの裏側・映画の裏側

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ドラマや映画制作のちょっとした裏話、脚本家・中川千英子の作劇への思いなどをお届けします!
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記事一覧

脚本と小説の書き方の違い その3

「脚本家です」と名乗ると、 「小説家さんとは、どう違うんですか?」 と尋ねられることが多い…

爪痕は、残そうとすればするほど残らないという話

何年か前にバズった「マクドナルド理論」が好きです。 例えば同僚たちとランチに行く際、誰か…

登場人物を立体的にするコツ

今日の昼間、ふいにこの瞬間がやって来ました。 私の経験上、「天啓が訪れるのを待つ」みたい…

「ご当地モノ」の難しさについて

先日、「ある地方の町を舞台にしたストーリー(映像作品)のスタッフを務めたばかり」という人…

脚本と小説の書き方の違い その2

「脚本と小説って、つまるところどこが違うの?」 と訊かれることが多いので、以前こんな投稿…

それは、砂金採りに似た行為

1本の脚本が完成するまでには多くの段階がありますが、その中で、私は「資料読み」がかなり好…

”育成枠あがり”と呼ばれて

「脚本家になりたい!」と思い立った人がたどる典型的な道は、まず脚本の書き方を学べる教室に通うこと。 一般にはあまり知られていませんが、その種の教室は、大手の学校から私が通っていたような私塾まで、都内だけでもいくつもあります。 そういった場で勉強をしながら、新人脚本家の発掘のためのコンクールに応募。 入賞して月刊ドラマとか月刊シナリオ(そういう雑誌があるんです)にババーンと掲載されて、そのコンクールを主催する会社の作品でドドーンとデビュー! ……というのが、多くの脚本家志望の人

脚本と小説の書き方の違い

脚本家と小説家。 どちらも「ストーリーを書く仕事」ですが、それぞれの書き方には明確な違い…

重箱の隅をつつくがごとく

こちらのツイートの通り、セリフは削ることでよくなる場合があります。 かといって、闇雲に削…

リクエストにお応えして Part2「群像劇を書くコツ」

先日、コメント欄でいただいたリクエストにお応えして、「密室劇を書くコツ」という投稿をしま…

思い込みの罠

脚本家を目指して、教室に通っていた頃、 「人は、こんなにも先入観にとらわれているものなの…

リクエストにお応えして Part1「密室劇を書くコツ」

先日、私のnoteのコメント欄で小城昭根さんから、「密室劇or群像劇(希望はどちらも)を書く際…

「矛盾」が似合う職業

脚本家という職業は、何かと「矛盾」に縁があります。 ここでいう「矛盾」には二種類あって、…

「主人公が旅に出て、帰って来たら別人になっていた」というのが物語の原型

note6月のハッシュタグ企画は、「 #夏に見たい映画 」とのこと。 私が夏に見たい、そして皆さんにもぜひ見ていただきたい映画は、 『スタンド・バイ・ミー』です! 「なにを今さら……」と思われる方も多いと思いますが、ざっくり作品をご紹介をしましょう。 原作はスティーブン・キング。『スタンド・バイ・ミー』以外にも、『ショーシャンクの空に』『シャイニング』『ミザリー』等、多くの名作が映画化されていますね。 舞台は1959年、オレゴン州の小さな町。 大好きだった兄を亡くし、両親