シェア
小鳥書房
2021年4月21日 18:30
「本屋なんていう儲からない商売、大変でしょう、続けるのは」小鳥書房の本屋を開店してからしばらくの間、私はこの言葉に滝行のごとく打たれ続けることになる。滝行と違って心身が浄められるどころか、不安が掻き立てられるだけなのだけど。“本屋=儲からない”の方程式を追究して答えあわせしようとするより、1日でも長くこの店が続くように1冊でも本を買ってくれたらいいのに…。そう思いながら、「たしかにそうですね。
2021年3月1日 22:06
つい先日、かつて勤めていた出版社の先輩から、「落合さんは本をつくる人じゃなくて、場をつくる人だよね」と言われた。絶妙に真意を探りかねて「編集者として未熟ってこと…?」と落ち込んだけれど、そのひとことで「“場を編集する”って、どういうことだろう」と考えはじめ、最近ようやく答えが見つかりつつある。場を編集するということは、人と人の関係をつくりなおすことだと思う。「出会いなおす」きっかけをつくること
2021年2月24日 01:57
小鳥書房を訪れる人たちは、本を買わない。買わないどころか「悩みごと」を持ってきては置いていく。家庭の悩み、恋愛の悩み、仕事の悩み、人生の悩み、企画やアイデアの悩み…。本屋としてどうなの!とツッこみたくもなるけれど、新たな悩みごとが持ち込まれる瞬間が、店主である私も嫌いではないのだ。というかむしろ、そういう無遠慮な関係性をカウンター越しに築けることに微笑ましさすら感じているのだから、店として儲かるわ