子どものひらがな学習はどうやって進める?②
上記記事では【ひらがなを読む】についてお話をしました。今回はその続きの記事となっています。
ひらがな学習は読むことから始めますが、ひらがなが読めるようになったら書く練習に進みます。(筆や色鉛筆等で絵画、運筆練習を楽しむことはひらがなを読む前から進めることによって表現する力が身につきます。)
今回はそのような【ひらがなを書く】を中心に話を進めていきます。
なお下記においてひらがな学習の進め方①②をまとめた記事あります。
書く流れ
ひらがなを書く流れについては以下の図の通りです。
〇聞く・見る
「りんご」という言葉を聞いたり文字を見ることから始まります。
〇音を文字にする
「りんご」という言葉を音に変換するとともにその言葉(果物のりんご)をイメージします。
〇形を思い出す
音に変換した文字(ひらがな)を形として思い出します。
〇書く
思い出した文字を書いて文字として表現していきます。
私たちが新たな文字を書くときはまずは見本を見ながら一画ずつ丁寧に書いている場面を想像して下さい。
初見の漢字を一回だけで見ながら書いただけで文字を覚えられる人がどれくらいいるでしょうか。
ほとんどの人が見本を見ないで書けるようになるまで練習をすると思います。
この手本を見ない=形を思い出す。
形を思い出すという流れがあるからこそ、私たちは自分の意思で文字を書くことができるのです。
ひらがな練習と言えば、なぞり書きをすることが多いですがそれだけでは不十分です。
なぞり書き→見ながら書く→見ないで書く(形を思い出す)。このように進めなければなりません
以上の流れがひらがなを書くという流れとなります。
ではどのように書く練習をしていけば良いのか書く流れに沿って説明していきます。
書く練習【無料プリント】
上の一連の流れに沿って書く練習することがとても大切です。
音を文字に変換するという部分に注目してみてください。
この変換するという部分はひらがなを読む時に出てきた音を意識することと概ね同じことです。
ひらがなを読むことが出来るようになっていたら音を意識することも出来るようになっています。
逆にこの部分が出来なければ書くことが出来ません。
そのため“ひらがなを書く”という能力として必要な文字を含む様々な形を書くことに焦点を当てます。
〇形を書く
ひらがなを書くことが難しいお子さんには最初からひらがなを書くのではなく丸や四角を書くような練習が良いかと思います。
形が書けるようになってきたら、同じ位置に書けるか確認してみましょう。
このプリントを行うことによって位置、形態を見極める能力が身につきます。
〇ひらがなを書く(1文字)
ひらがなの中にも難易度があり”い””し”のような文字の方が簡単に書けます。
逆に”あ”のように斜め線が多いひらがなは難しいです。
50音表の順番を理解していればリズムとして唱えながら書くという練習も面白いです。
見本となる文字がすぐに左側にあることによって(右利きの場合)見本の文字が隠れることなく見ることが出来ます。
〇ひらがなを書く(単語)
単語の名前を書くものです。
始めはなぞり書きから始めていきましょう。
ひらがな学習のお勧め教材
ひらがなの導入としてお勧めなのはひらがな積み木です。表面には絵柄がありその裏には言葉の始めの文字が書かれています。ドミノのように倒して遊んだり上に高く積んでみたり、積み木で家を作ってみたり。積み木遊びとしても有効的に使う事が出来ます。積み木遊びの中で積み木に絵や文字が書かれていることに気が付くかもしれません。その時は「犬の「い」」のように絵柄を見せた後に裏返して文字を見せてあげましょう。文字チップとしても使う事が出来、文字を並べ替えて単語や自分の名前を作ってくれるかもしれません。
ひらがなの土台となる基礎トレーニングワークです。本記事のひらがなを読むで説明した音を操作する力(音韻意識)に関する学習がたくさん含まれているワークです。ひらがなワークとなると運筆やひらがななぞり書きを中心とした物が多いですが、このワークではその前段階ひらがな学習の土台部分がたくさんああります。
読み書き指導ことはじめは自宅でも簡単に作れる絵カードやひらがなカードがあり、それらを使って学習を進める方法も書かれています。読み書きに限らず、類似した方法でことばを促す学習として度々使われることが多いです。文字学習は見る力も必要であり、チップを同じ場所に置く学習や線なぞりのように図形を捉えて書く学習方法をわかりやすく書かれています。
まとめ
ひらがなが書けないお子さんの半数以上が読むことに対して苦手意識があります。
そのため、まずは書くことよりも読む練習から始めてみましょう。
特に音を意識すること。
この部分が忘れられがちですが、とても重要なポイントです。
必ずしもプリントが必要な訳ではありません。
プリントが無くても手を叩いて物の名前の数を意識する練習もできます。
ひらがな学習には個人差があるため、まずはお子さんのペースに合わせながら楽しく学習に取り組んでみてください。
文字に興味を示し始める4歳以降のことばの発達は「ことばの発達【4歳・5歳・6歳】」で詳細を説明しています。
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