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しんどいことは悪じゃない

竹内結子さんには、私の娘と同い年の子どもさんがいらっしゃるそうだ。いくら縁遠い人とはいえ、そんな人が亡くなるニュースというのは、本当に胸が苦しくなる。

私はなかなかのメンヘラなので(以前仕事のやりすぎとプライベートのごたごたでぶっ倒れて心療内科にお世話になった)、出産前、産院には産後うつの心配を伝えていた。

案の定、産後すぐは不安に駆られ病院で泣いて泣いて、子どもは預かってもらえたのに、産後丸々3日ほど眠れず、久々に眠剤にお世話になった。私の奥底に封印していたメンヘラっぷりが、ここぞとばかりに出現してきた。子どもを愛でることに集中したいのに、自分の心身を守ることで精一杯の入院生活だった。

退院後1ヶ月ほどは実家に里帰りしていたが、そこでも夜中に母に隠れて泣くことがあった。覚悟はしていたが、メンタルがどうも不安定であった。(もしものためにと、病院が眠剤も処方してくれていた。)幸い、実家では上げ膳据え膳の甘えたい放題だったので、心身ともに回復基調が見え、自分の家に戻った。

そこから、夫と二人三脚の子育てがスタートした。出産前、赤ちゃんを育てるのは、大変大変と聞いてはいたが、なかなか具体的に想像できていなかった。両親学級にも行ってみたけど、あまり意味がなかったような。。そんな子育てを約10ヶ月経験してみて、大変さがよく分かってきた。

あくまで私の場合だが、物理的に何かをしてもらうことよりも、(こう見えて気を遣ってしまうタイプなので)、日々の育児の話、日常で起こる他愛のないこと、旦那の愚痴(しれっと入ってる。爆)を、同じような環境にいる友達や知人に聞いてもらったり、共感してもらったりすることの方が、よっぽど心の支えになり、メンタルの安定を保てていたと思う。

ポイントは「小出しに、頻繁に。」だ。

コロナ禍ということもあり、会えない友達とLINE電話をして連絡をとっていたのだが、これが逆によかった。実際に会う!となれば、車で1時間ほどの距離、お互いに赤ちゃんもいるし、諸々の調整が必要になる。さらに、会う約束をしてしまうと、実際に会うまでは連絡はほぼ取らない。会って話をする時もお互いに子どもがグズったりしたら、話に集中することも難しい。

私たちは、このLINE電話をするようになってから、何かあればすぐ電話でお互いの愚痴を聞き合ったり、子育てのなんちゃらかんちゃらを共有したりしていた。たぶん多い時で1週間に1回ほど。(え、学生の時より連絡とってるやん!みたいな感じ)時間は延々。。気付いたら5時間経ってて、旦那帰ってきたぜやべー!みたいなこともしばしばあった。これだけ喋れば日々の鬱憤は飛んでいくし、様々な情報交換もできる。

ただただ、この、小出しに頻繁に「ちょっと聞いてやー」と言える相手が居ることが、実はとてつもなく貴重で、私を産後うつから守ってくれたのだと思っている。

特に初産の場合、パートナーも子育ては初めて。お互いにイライラすることばっかりだ。シングルの場合だともっと過酷なのかもしれない。そんな時、気軽に話ができて信頼している友達に、「わかるわかる、そんなことにそんな気負わんで良いんちゃうか?」と一言言ってもらえるだけで、どれだけ救われることだろうか。

竹内結子さんが、なぜ亡くなったのか自ら命を絶ったのかは誰にもわからない。けど、産後の心身は、自らの命を絶つほど自分を追い詰めてしまうこともあるのだと、これから出産する方(決して脅してるわけじゃない!)や、自分自身の再認識として留めておきたい。育児に対してしんどいと思うことは決して悪ではないのだ。

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