和歌・降り積もる恋心
「沫雪(あわゆき)は千重に降り敷け恋しくの日長きわれは見つつ偲はむ」
万葉集
はらはらと
空から
沫雪が舞い落ちる
わたしの心の中に
あなたへの想いが積もりに積もって
いっぱいになってゆくように、
沫雪よ
どんどん降り積もれ
どんなに雪は冷たくとも
わたしの愛の熱は決して冷めない
恋しさを感じながら暮らしてきた、
長い日々
この美しい雪を眺めながら
あなたのことを想おう
*
この歌の読み手は、
しずかに降る雪を眺めながら
しずかに自分のこころを内観しています
静寂のなかに
溢れ出すような美しい愛があります
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