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和歌・心が真っ赤に燃えるほど、あなたに無中

「道の辺のいちしの花のいちしろく
 人皆知りぬ我が恋妻は」
 万葉集巻11・2480 よみ人知らず

(道の脇に咲いているいちしの花(彼岸花)のように明らかに皆が知ってしまったよ、私の愛しい人を。)

何処に咲いていても、
ハッと目を引く鮮やかな赤。
思わず引きずり込まれてしまいそうな魅惑の赤。
妖(あや)し色気に惑わされそうな魔性の色。

そんな真っ赤な彼岸花のように
熱く燃える恋心を
自分の中に隠しておくことなどできなかった。

いつのまにかわたしのこの情熱を
みなが知ってしまった。

彼岸花の赤色のように、
わたしは愛しい人に首っ丈。

もう、誰にも止められない。

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