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万葉集

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2020年10月の記事一覧

和歌・君の笑顔が愛おしくて

古代の人は相手が自分のことを想っているからこそ、夢に出てくると考えていた。 人が恋をする…

lily
3年前
6

和歌・私の激しい心はあなたしかしらない

誰も見ることのない心の奥に こんなにも激しい感情が 自分の中にあったのか。 それを知るの…

lily
3年前
7

和歌・古代から愛の歌は雨がよく似合う

「我が背子に恋ひてすべなみ 春雨の降るわき知らず出でてきしかも」 万葉集巻10・1915 (愛し…

lily
3年前
7

和歌・嫉妬心も愛しさもすべてあなたのため

「わが情(こころ)焼くもわれなり 愛(は)しきやし君に恋ふるもわが心から」 万葉集巻13・32…

lily
3年前
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和歌・あなたに抱かれたまま消えてしまいたい

夜のうちに通ってきて 契りを結び 翌朝には帰ってゆくあなた あなたへ恋するあまり苦しくて、…

lily
3年前
6

和歌・心が真っ赤に燃えるほど、あなたに無中

何処に咲いていても、 ハッと目を引く鮮やかな赤。 思わず引きずり込まれてしまいそうな魅惑の…

lily
3年前
8

和歌・純粋な君を愛しているよ

万葉集では 恋に身をやつし 消えてしまいそうだという表現がよく出てくる 思い詰めるほど 相手に想いを募らせて 自分のことなどかえりみられなくなる。 痛いほどに恋い焦がれるあまり 苦しくて消えてしまいそうになる。 女の一目惚れだったのだろうか。 自分が微笑みかけたことがきっかけで 消え入りそうになるまで想いを募らせるとは、なんて純粋で可愛らしいひと…。 自分のことを痛いほど想っている恋人を、 愛おしい目で見つめている男がここにいる。 男は女に、とてもあたたかい眼差しを

和歌・今が限りの熱い恋

草の茂みに咲いている百合のように、 美しく奥ゆかしいあなた。 会うのはまた今度ねというけ…

lily
3年前
6

和歌・わたしの愛しい人は、たった一人

「うち日さす宮道(みやぢ)を人は満ち行(ゆ)けど  我(あ)が思う君はただ一人のみ」  万…

lily
3年前
8

和歌・嗚呼、愛おしくてたまらない

「吾妹子(わぎもこ)に 恋ひ為辺(すべ)無かり 胸を熱み 朝戸開(あ)くれば 見ゆる霧かも」…

lily
3年前
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和歌・お母さん、あなたはわたしの花

防人(さきもり)歌。 (防人とは、日本古代の兵役の一つ。律令制では21~60歳の男子は3年間の…

lily
3年前
7

和歌・微笑み合う、二人だけの世界

にっこりとした笑顔のかわいい愛しい人、 いつもみたいに わたしと微笑みを交わしたら みんな…

lily
3年前
9

和歌・あなたはわたしの世界

「信濃なる千曲の川の細石(さざれいし)も 君し踏みてば玉と拾わむ」 万葉集 巻14・3400 (…

lily
3年前
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和歌・愛しいあなたが触れてくれたこの髪

「朝寝髪我は梳らじ  うるはしき君が手枕(たまくら)触れてしものを」  万葉集 巻11・2578 よみ人知らず (寝床から朝起きたけれど、髪は決してとかさない。愛しいあなたの腕枕に触れた髪だもの。) 甘い睦言を囁きながら、 恋人が愛おしむように撫でてくれた髪の毛。 恋人の体温を感じながら、 うっとりと腕枕されていた。 その感触が、その熱が、 この髪にまだ残っているかのようで、 櫛でとかしてしまうのがもったいない。 わたしのこの長い黒髪をほどいて、 指を絡ませるのはあ