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2022明治安田生命J1リーグ第29節セレッソ大阪VSサガン鳥栖の個人的な見どころを紹介

悔しい敗戦だった。試合全体で見ればセレッソ大阪が主導権を握っている時間は長かった。広島のプレスを外しつつ、フィニッシュで終わる
守備の集中力も高く、1-0とリードしている時間も長かった

だからこそ悔しさが残っているのかもしれないーー
86分に同点ゴール、90分+1に逆転ゴールを浴びた

公式戦11試合負けなし(6勝5分け)から、まさかの公式戦3連敗
後半35分以降の失点は3試合で6(3試合トータルは7失点)
このまま終わるわけにはいかない。リーグ戦、カップ戦とタイトルの可能性はまだ残っている。サポーターの声を後押しに、シーズン終盤、勝ち切る試合を見せていきたい

一方で、リバウンドメンタリティーを前節のリーグ戦で見せてくれたのは、サガン鳥栖だ

公式戦6試合負けなし(2勝4分)から、川崎F相手に0-4の敗戦
それでも下を向くことなく、中2日で迎えたアウェイG大阪戦で3-0の完勝

鳥栖らしく全員でハードワークして、手繰り寄せた勝利だった
昨季リーグ戦は1ケタ台をキープしつつも、終盤に勝ち点を積み上げる事ができなかった
ここから積み上げる事ができれば、来季に大きく繋がるはずだ

6位セレッソ大阪対7位サガン鳥栖の一戦。勝ち点差はわずかに「1」

今季の終盤戦、上位争いに割って入るのはどちらのチームか?

勝たなければいけない90分間の激闘を楽しみにしたい

2022年9月8日時点のJ1リーグ順位表(Jリーグ公式HPより引用)

セレッソ大阪はリーグ戦2試合少ない中、まだまだ上位を狙える可能性を秘めている。9月は1か月で7試合を戦う
天皇杯1試合、カップ戦2試合が含まれているためかなりタフなスケジュールだ。その中をチーム一丸となって乗り切りたい

一方の鳥栖は今節勝てばセレッソ大阪との順位は入れ替わる

鳥栖はリーグ戦残り今節含め6試合(セレッソ大阪→鹿島アントラーズ→京都サンガFC→浦和レッズ→湘南ベルマーレ→サンフレッチェ広島)
ACL圏内を目指して1つでも高い順位を狙いたい

今季2度目の対戦となるこの対戦カード。連敗脱出か、リーグ戦初の連勝か?終盤を占う重要な90分間になりそうだ

(J1リーグ 解説:柱谷幸一さん リポーター:江間丈さん 実況:能政夕介)※追記、修正の可能性あります

順位と前節の振り返り(2022/9/8時点)

セレッソ大阪:11勝8分7敗で勝ち点41の6位 (40得点31失点)

セレッソ大阪は現在リーグ戦では2試合未消化。それに伴い、前述したが、9月は7試合という過酷な連戦になっている

■セレッソ大阪は9月連戦で7試合を戦います
9/2(金)VS札幌(A)28節(1-2で敗戦)
9/7(水)VS広島(H)天皇杯準々決勝 中4日(1-2で敗戦)
9/10(土)VS鳥栖(H)29節 中2日
9/14(水)VS浦和(A)26節 中3日
9/17(土)VS磐田(A)30節 中2日
9/21(水)VS浦和(H)カップ戦準決勝① 中3日
9/25(日)VS浦和(A)カップ戦準決勝② 中3日

8月のホームで戦った広島戦から現在公式戦3連敗中
内容を見れば決して悲観する状況ではないが、だからこそ敗戦という結果が悔しいというサポーターの方も多いかもしれない

試合の締めくくり方。公式戦11試合負けなしだった時はむしろ劣勢を跳ね返す終盤の強さがあった。もちろん過密日程による疲労、ケガ人の影響も多分にある
それでも、今いるメンバーで勝ち切るために何が必要になっていくのか。ラスト10分の集中度を高め、チーム全体で勝利をもぎ取りたい

2022年9月7日天皇杯準々決勝の結果(Jリーグ公式HPより引用)
85分までは今季のベストパフォーマンスと言えるくらいの内容だったと思います。
小菊昭雄監督のコメントより)https://www.jleague.jp/match/emperor/2022/090704/live/#coach

確かにその通りだった。広島のプレスをかいくぐり、何度もシュートを狙った。そして、相手をシュートまでいかせない体を張った守備を見せた

今季3度目となる広島との対戦。左サイドから為田が上げた早いクロスを、タガートが上手くタイミングを合わせてネットを揺らし先制点を奪った

その後も、マテイヨニッチやボランチの奥埜・鈴木と強度を高く守備をし試合の主導権を長く握った

それでも終盤、残り僅かな時間で崩れてしまったバランスを広島は逃さなかった

試合後、指揮官が語った修正点を中2日という厳しいスケジュールだが、結果として示すことができるのか?サポーターの声を後押しに覚悟の一戦となる

サガン鳥栖:9勝13分6敗で勝ち点40の7位 (40得点33失点)

川崎戦から続いたアウェイ3連戦が終わる。リーグに全てを注ぐサガン鳥栖はリーグ戦3試合を今月戦う

9/3(土)VS G大阪(A)28節(3-0で勝利)
9/10(土)VS C大阪(A)29節
9/16(金)VS 鹿島(H)30節

チャレンジして敗れた一戦から、立て直しての完勝。走行距離はリーグで圧倒的1位のサガン鳥栖。この日もアグレッシブに果敢にピッチを駆け抜けた

宮代の早いクロスを、初スタメンの西川潤が合わせて今季初ゴールを決めれば、長沼のクロスをゴール前で待ち構えていた宮代が追加点

そして、終盤に長沼の粘り、西川のドリブルで持ち運び、フィニッシュは小野だった

川井監督が語る「ハードワーク」を選手たちが体現し、中2日のアウェイ連戦で自信に繋がる結果を出した

2022明治安田生命J1リーグ第28節G大阪VSサガン鳥栖の試合結果(Jリーグ公式HPより引用)

リーグでのアウェイ戦無失点は実に5/8のFC東京戦以来(12節)
セレッソ大阪と同じく、今季ホームで強さを誇る鳥栖はアウェイ戦は失点が多くなっていた

4失点の後の試合で複数得点かつ無失点での勝利で自信を深めたはず

鳥栖は中6日、セレッソ大阪は天皇杯を戦ったので中2日とコンディションの差はあれど、負けられないリーグ戦終盤

チームのらしさを存分に発揮し、結果を示すことができるのはどちらのチームか楽しみな一戦になりそうだ

過去の対戦戦績(セレッソ大阪の15勝・サガン鳥栖の11勝・5度の引き分け)リーグ戦のみ

今季は11節に鳥栖ホームで対戦し1-1で引き分け(セレッソ:ブルーノメンデスがPKで得点 鳥栖:藤田のミドルシュートで同点)

終盤に鳥栖が追い付いた劇的な一戦でした
藤田はCKのこぼれ球を上手くコントロールしネットに突き刺し同点に。古巣相手に存在感を示した一戦だった

過去の対戦成績は、リーグ戦で見ると、セレッソ大阪の15勝、サガン鳥栖の11勝、5つの引き分けという結果

セレッソ大阪は対鳥栖戦は2020年12月16日以来負けなし。鳥栖は2年ぶりに対セレッソ大阪戦の勝利を狙います

●現在在籍選手の得点記録(各チームの選手としての結果のみ反映)
セレッソ大阪に現在所属していて対鳥栖戦で得点を決めているのは
加藤が3得点
ブルーノメンデス、奥埜、丸橋が2得点
清武、マテイヨニッチ、山下が1得点

サガン鳥栖に現在所属で対C大阪戦に得点を決めているのは
藤田の2得点(2013年、2022年)

■古巣対戦
セレッソ大阪:原川(2017-20)※鳥栖に4年間在籍し121試合16得点

サガン鳥栖:藤田(2019-21)セレッソ大阪に3年間在籍して87試合3得点
藤田は、キムジンヒョン相手に鳥栖在籍時に2得点。2018年神戸時代にも得点をマークしている
※西川は期限付き移籍のため契約上出場ができないが前節は素晴らしい活躍を見せた

セレッソ大阪は公式戦3連敗中。修正をしてタイトルを目指したい一戦

直近の公式戦3連敗中。2得点7失点。そして7失点中の6失点が後半35分以降。残り時間10分をどう戦うか?

サガン鳥栖は終盤に試合が動く事が多い
後半30分以降で12得点。内6得点がセットプレー(全体の30%の得点)
一方で失点も9失点(全体の27.3%)試合の締め方で集中できるかどうか?

先制点もだが、残り10分の得点の動きにも注目していきたい

今シーズンの成績(リーグ戦のみ)2022年9月8日時点


セレッソ大阪:11勝8分7敗で勝ち点41の6位 (40得点31失点)

先制試合:15試合 8勝5分2敗(17節の広島戦,28節札幌戦で逆転負け)
先制された試合:10試合 3勝2分5敗(14,22節のガンバ戦、19節の川崎戦は逆転勝利)
スコアレスドロー:9節の福岡戦

ホーム: 6勝4分4敗 勝ち点22  20得点  17失点 得失点+3
アウェイ: 5勝4分3敗 勝ち点19 20得点  14失点 得失点+6

リーグ戦では13名が得点
加藤が5得点
山田、タガートが4得点
ブルーノメンデス,奥埜,パトリッキ,毎熊,乾(清水へ移籍)が3得点
上門、船木、清武が2得点
進藤、鈴木、中原が得点

複数得点:14試合  
複数失点:8試合(リーグでは2試合連続複数失点中)
無失点:6試合 
無得点:6試合(3節、7節、9節、10節、13節、27節)

<得点>前半に15得点 後半に25得点 
<失点>前半は13失点 後半は18失点

今季は40得点中セットプレーでの得点は10点の25%
原川のCKから2得点、鈴木がFKとCKから5得点を演出
PKで2得点(メンデス、清武)
31失点中セットプレーからの失点10で割合32.2%(FKから1失点、CKから6失点、PKで2失点等)

サガン鳥栖:9勝13分6敗で勝ち点40の7位 (40得点33失点)

先制試合:12試合 8勝4分0敗(リーグ戦では先制すれば負けなし)
先制された試合:10試合 1勝3分6敗(26節の札幌戦は2-1の逆転勝利。セレッソ戦は先制許すも追いつく)
スコアレスドロー:6試合(開幕節、5節、6節、9節、14節、25節)

ホーム: 5勝7分2敗 勝ち点22  20得点  9失点 得失点+11
アウェイ: 4勝6分4敗 勝ち点18 20得点  24失点 得失-4

リーグ戦では17名が得点
垣田6得点
宮代5得点
本田4得点
ファンソッコ、堀米、田代が3得点
小野、岩崎、藤田、福田、ジエゴは2得点
飯野(神戸へ移籍)、小泉、長沼、藤原、中野、西川が得点

複数得点:10試合  
複数失点:8試合
無失点:12試合
無得点:10試合
最多得点は7節札幌戦、18節FC東京戦で5得点 
最多失点は13節の神戸、15節鹿島、20節川崎F戦で3失点

<得点>前半に15得点 後半に25得点 
<失点>前半は13失点 後半は20失点

今季は40得点中セットプレーでの得点は11点の27.5%
藤田や小野のFKやCKが起点に
33失点中セットプレーからの失点は8で割合は24.2%(FKから1失点、CKから4失点、PK2失点等)

セレッソ大阪からすると、終盤にゲームが動きやすい鳥栖相手に、しっかりと主導権を握って勝利という結果を手繰り寄せることができるかどうか

一方の鳥栖も、中6日のコンディションで全員がハードワークし、今季初めてとなるリーグ戦での連勝を狙いたい

個人的な見どころ

前回の試合のハイライト(2022/5/3 サガン鳥栖1-1セレッソ大阪)

天皇杯の広島と追い方は異なるものの、ハードワークで攻守に戦うサガン鳥栖に対して、セレッソ大阪はそのプレスを外しながらゴールに迫ることができるかどうか注目したい

一方の鳥栖は攻守にハードワークを繰り返し、波状攻撃を仕掛け続ける事ができるか。特に相手にボールを保持される時間を減らし、攻撃の時間を少しでも長く継続できるかもカギになりそうだ

また、代表選出された中野伸哉が不在となる中で、DFのフォーメーション及び、選手編成にも注目したい(ジエゴがサイドに回り、田代がCBに入るのか?または3バックを敷くかどうか)

セレッソ大阪は札幌戦や天皇杯広島戦でも前線のボールロストが失点に繋がった。スタートから出る選手だけではなく、途中から入った選手同士の意思疎通を含め、特に終盤の集中度をチームとして高めていけるかどうかに注目したい

原川や喜田の離脱でボランチ事情は厳しいが、運動量がどうしても落ちてしまう終盤に全員で攻守の範囲をカバーして、戦えるかどうかは連戦を勝ち切るためにも重要になる

川崎戦の鳥栖はビルドアップのミス、CK、セットプレーからのカウンター、幅を使ったサイド攻撃の展開から押し込まれての4失点だった

アグレッシブになった際の切り替えや、セレッソ大阪も精度の高いキックを蹴れる選手がいるなかでセットプレー時の集中度も高めていきたい

セレッソ大阪、サガン鳥栖共に前線の選手のチョイスで攻撃の部分では変化があるように思う。特にセレッソ大阪はホーム連戦とはいえ中2日。誰を起用し、交代メンバーにどのようなメッセージを送ってマネジメントしていくのか楽しみにしたい

鳥栖は収まり、粘り強い垣田や万能型のFW宮代、裏抜けやミドルシュートも得意とする積極性あふれる本田など様々なタイプのFWがいる

運動量のある小泉や、シーズン途中からの加入もチームに貢献している長沼など中央、サイドから自分たちのリズムで攻撃を仕掛ける事ができるかどうか

セレッソも球際は厳しく、プレスの追い方も上手い
球際の攻防も激しくなるだけに、攻守の切り替えや一瞬のスキやミスが大きな局面を生む展開になりそうだ

前回の対戦時とはメンバーも変わる中で、リーグ終盤にチームとして勢いを高めるのはどちらのチームか。声出し応援も適用される一戦だけに、熱い後押しを受けてフェアでタフな戦いを期待したい





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