2022明治安田生命J1リーグ第23節セレッソ大阪VSアビスパ福岡の個人的な見どころを紹介
代表ウィークもありJ1リーグは約2週間の中断。今年はW杯の影響もあり、日程が詰まっている中、新型コロナウィルスの再拡大が各チームに対しても大きな影響を与えている
セレッソ大阪、アビスパ福岡にとって中断の期間はリーグ終盤に向けて、重要な時間になったはず
もちろん、思い描いたスケジュール通りにいかなかった部分もあるかもしれないが、中断前後でどのようにチームとして変化があるかをしっかりと見ていきたいと思います
チームとしては共に好調のセレッソ大阪とアビスパ福岡
セレッソ大阪は前節の大阪ダービーでガンバ大阪に2-1で勝利。セットプレーから先制を許すも、終盤にパトリッキの得点で劇的な逆転勝利を挙げてリーグ戦は5戦負けなし(2勝3分け)
一方のアビスパ福岡もリーグ戦は現在4戦負けなし(2勝2分け)磐田、京都と今季J1に復帰してきた両チームに1-0の完封勝利で今季2度目の連勝を飾った
前節は湘南と対戦し、どちらも粘り強く戦った結果0-0のスコアレスドローに終わった
福岡は持ち前の堅守が戻ってきており現在リーグ戦は3試合連続で無失点(今季最長)上位相手のセレッソ大阪に対しても、自分たちの戦いを遂行して1桁順位を目指したい
セレッソ大阪はACL出場圏内となる3位まで勝ち点差は「2」そして、毎年ながら熾烈な戦いが予想される残留争いだが、現在18位の磐田との勝ち点差は「8」の福岡はきっちりと勝ち点を積んで上位を狙いたい
残り試合は今節含めて12試合。34試合を3分割すればいよいよ終盤に入ってきた。目の前の一戦に集中しつつ、変化と進化を感じる一戦に期待をしていきたい
(J1リーグ 解説:木場昌雄さん リポーター:竹島麻里子さん 実況:能政夕介)※追記、修正の可能性あります
順位と前節の振り返り(22節終了時点)
セレッソ大阪:9勝8分5敗で勝ち点35の5位 (34得点26失点)
リーグ戦の中の1試合とはいえ特別な感情や想いを持って臨む「大阪ダービー」
その一戦は天皇杯後の一戦ということもあり苦しい状況ではあったが、チームとしての成熟度の高さを見せてくれた
立ち上がりこそガンバに押し込まれるシーンもあったが、飲水タイム明けからSBの松田が高い位置を取りはじめ、ガンバを押し込む時間が増えた
セットプレーからの失点で先手を取られ、0-1で折り返したが、アカデミー時代から将来を期待された山田の同点ゴール、更には終了間際に好調のパトリッキの得点で今季リーグ戦での大阪ダービーでホーム、アウェイとも勝利を飾った(99年以来23年ぶり)
リーグ戦は5戦負けなしと好調のまま中断期間に入った。セレッソにとってはカップ戦、天皇杯も残っているだけにまだまだチームとしての成熟度が問われてくる。リーグ戦もACL出場圏内も射程圏内に捉えてきた。5月以降負けのない得意のホームで堅守アビスパ福岡に対し、持ち前の攻撃力で戦い抜きたい
アビスパ福岡:6勝9分9敗で勝ち点27の10位(17得点18失点)
厳しいコンディションだった。天皇杯で長崎と対戦し勝利を飾り、準々決勝進出を決めた。その中2日でアウェイの地、更には雨も降る中での一戦だった
湘南はリーグ戦での調子を上げてきており、ハードワークに規律も加わりこちらも守備の安定感を増してきていた
その中で開始から最後までお互いに集中力を切らせることなく、結果的に0-0のスコアレスドローで試合は終了
福岡にとっては復帰したジョンマリがプレーし、交代した選手も得点という結果は生まれなかったが粘り強く戦う事ができたように思う
これでリーグ戦は4試合負けなし。更に無失点試合が3試合継続と、堅守の福岡がより強固になって戻ってきたようにも見える
中断期間にコロナが与えた影響は小さくないとは思うが、攻守両面での変化に期待したい
6月に入ってから課題となっていた得点力も改善の兆しが見られた
6/1の天皇杯2回戦での3-0から公式戦では、10試合連続の得点を記録している
ただ、攻守がよりかみ合いはじめ結果が出た磐田、京都との連戦は1-0。更に天皇杯長崎戦では2-0と公式戦は3連勝かつ無失点を継続させている
久々の無得点という結果になったが、この中断期間で長谷部監督はしっかりとチームをまた修正してくるようにも思う
ただ、コロナの影響もありプランにある程度の狂いが生じた部分もあるはず
上位セレッソ大阪相手に、どのような戦いを見せてくれるかは非常に楽しみでもある
過去の対戦戦績(セレッソ大阪の21勝・アビスパ福岡の9勝・8度の引き分け)リーグ戦のみ
今季は9節に福岡のホームで対戦し0-0のスコアレスドローという結果になった
過去の戦績ではセレッソに軍配が上がるが、直近の試合結果だけを見ると福岡が結果を残している
昨季はセレッソのホームでは2-2の引き分け(C大阪:加藤、中島の得点 福岡:吉岡、フアンマの得点)
福岡のホームでは2-1で福岡が勝利を収めている(福岡:山岸、クルークス C大阪:アダムタガートの得点)
2021年での対戦が実に6年ぶりの対戦とはなったが、J2を舞台に戦った2015年の昇格POでは1-1の引き分け(レギュレーションで当時上位にいた福岡が昇格を決めた)
その年のリーグ戦ではホーム、アウェイ共に福岡が1-0で勝利を収めていて、セレッソは2011年以来対福岡戦勝利はないという状況だ(その時は7-1でセレッソが勝利)
改修したヨドコウ桜スタジアムではじめて戦う両チーム。お互い好調なだけに非常に楽しみな一戦となりそうだ
現在在籍選手の得点記録
C大阪所属で対福岡戦で得点を決めているのは
清武が2011年シーズンに2得点、昨年アダムタガート、加藤が1得点
アビスパ福岡所属で対C大阪戦で得点を決めているのは
昨季に山岸、クルークス、フアンマが得点。2011年に城後が得点を記録
今シーズンの成績(リーグ戦のみ)22節終了時点
セレッソ大阪:9勝8分5敗で勝ち点35の5位 (34得点26失点)
先制試合:12試合 6勝5分1敗(17節の広島戦で逆転負け)
先制された試合:9試合 3勝2分4敗(14,22節のガンバ戦、19節の川崎戦は逆転勝利)
スコアレスドロー:9節の福岡戦のみ
ホーム: 4勝4分3敗 勝ち点16 15得点 14失点 得失点+1
アウェイ: 5勝4分2敗 勝ち点19 19得点 12失点 得失点+7
リーグ戦では11名が得点(山田,加藤が4得点。ブルーノメンデス,奥埜,パトリッキ,毎熊,アダムタガートが3得点。船木、清武が2得点。進藤、上門が得点)
複数得点:12試合
複数失点:6試合
無失点:4試合(8節神戸,9節福岡,15節浦和,16節湘南戦)
無得点:5試合(3節、7節、9節、10節,13節)
<得点>前半に12得点 後半に22得点
<失点>前半は12失点 後半は14失点
今季は34得点中セットプレーでの得点は7点の20.6%
原川のCKから3得点と19節の川崎F戦で鈴木のFKから2得点。PKで2得点(ブルーノメンデス、清武)
26失点中セットプレーからの失点9で割合は34.6%(FKから1失点、CKから5失点、PKで2失点等)
リーグ戦でのホーム勝利は4勝なのだが、「え、もっと勝ってると思った」と感じる人もいるかもしれない
5/6の12節磐田戦以来ホームでは負けなしを継続中のセレッソ。公式戦9試合を7勝2分とまさにホームと言わんばかりの結果を残している
自分たちにとって勢いの出る場所でACL圏内に向けて勝ち点を積み上げたい一戦になりそうだ
アビスパ福岡:6勝9分9敗で勝ち点27の10位(17得点18失点)
先制試合:8試合 6勝2分0敗(先制すれば負けなし。)
先制された試合:7試合 7敗(先制を許せば全て敗戦)
スコアレスドロー:7試合
ホーム: 3勝6分2敗 勝ち点15 9得点 6失点 得失点+3
アウェイ: 3勝3分5敗 勝ち点12 8得点 12失点 得失点-4
複数得点:3試合
複数失点:5試合(5節G大阪、13節の川崎、17節広島、18節清水、19節FC東京と複数失点)
無失点:11試合(現在リーグ3試合連続無失点)
無得点:12試合
今季はリーグ戦で8名が得点を記録(山岸が6得点、ルキアン3得点、クルークス2得点、渡、田中、宮、フアンマ、前嶋が得点)
<得点>前半に7得点 後半に10得点
<失点>前半に6失点 後半に12失点
セットプレーからの得点は5/17で29.4%(クルークスのCKから2得点,19節にフアンマがPKで得点)
18失点中セットプレーからの失点は6点(33.3%)でFKとCKから2失点、PKから1失点が記録
堅守が戻ってきた。7/6の京都戦以来公式戦では4試合無失点が継続。3勝1分けと勝利という結果もついてきている
スコアレスドローがリーグでは7試合と得点力に悩む部分もあったが、強靭なフィジカルを持つジョンマリが戻ってきた(2021年は公式戦で18試合7得点)カメルーン出身で代表歴もあるスコアラーの帰還はチームにとっても大きな影響を今後与えてくれるはず
2011年以来負けのないセレッソ相手に、アビスパらしく戦いアウェイの地で勝ち点を積み上げたい
今季のアビスパ福岡は関西圏のチーム(神戸、C大阪、G大阪、京都)に対して3勝2分と相性がいい
中断明けしっかりと結果を残したい両チームの戦いに注目したい
個人的な見どころ
今季は第9節に福岡のホームで対戦し0-0のスコアレスドローでお互いに勝ち点1を分けました(2022年4月17日対戦)
サムネイルから分かるように、セレッソ大阪から見るとブルーノメンデスに加えて、喜田・為田・清水が古巣対戦となる
福岡から見ると、直近の試合でも結果を残している永石が古巣対戦にもなる
見どころは攻守における攻略を両チームがどのように行うかどうか。セレッソ大阪はリーグ3位の得点力(36得点)を誇り、アビスパ福岡はリーグで最も少ない失点数を誇る(18失点)
セレッソ大阪の攻撃の良さは豊富な選手層だ。前述したが、リーグ戦では11名が得点を記録(山田,加藤が4得点。ブルーノメンデス,奥埜,パトリッキ,毎熊,アダムタガートが3得点。船木、清武が2得点。進藤、上門が得点)
カップ戦や天皇杯を含めるとFWの選手だけではなく、様々なポジションの選手が得点を記録している。誰かに依存しないという部分では止めるのが難しい部分もあるかもしれない
福岡の強みは全員がハードワークし、しっかりと連動したプレスで無駄な走りをすることなくチームのために戦えるという部分だ
走行距離が特段チームとして抜けているわけではないが、効率的にしっかりと相手の良さを出させない戦い方ができる
山岸が現在チームでトップの6得点。京都戦の得点こそ、CKからのこぼれ球を見事に得点に結びつけたが、それ以外の5得点は味方からのアシストがあっての得点と、チーム全員で攻守に連動して戦うことができる
試合が動くきっかけになる1つがセットプレーになる可能性も高い。原川、清武が離脱も今季加入の鈴木がセットプレーだけでリーグ戦3アシストを記録している
両チームセットプレーからの失点が3割を超えているだけに、ここからの得点には期待値が高い可能性があるので注目していきたい
福岡は21日に9名、22日に1名の選手及びスタッフの新型コロナウィルス陽性のリリースを出している。内訳が発表されていないため、影響度は図りづらいがそれでもチームにとってのプランを修正せざる得ない部分もあるはず
選手ならびにスタッフの方の回復を願うばかりであるが、どのようなメンバー編成となるかも1つポイントなりそうだ
一方のセレッソ大阪は24日はトップチームの練習を公開し、紅白戦も行った
当初は京都とのトレーニングマッチを予定していたが、京都の新型コロナウィルス感染状況を鑑みて中止となった
紅白戦のスコアは2-2で得点者は山中選手、為田選手、練習生、北野選手とのこと(エルゴラ記者の小田氏より転載)
https://twitter.com/oda800628/status/1551207534739853312
大阪でも感染が拡大する中で、7/25時点では良い中断期間を過ごしているように見えるセレッソ大阪。コンディションも含めてチーム内の競争も熾烈になりそうだ
固い試合になるイメージが強いですが、お互いに準備期間もあり、更にはこの後カップ戦を見据えると真夏の5連戦となるため、選手起用や戦い方も一戦必勝だけではなくマネジメント力も問われてくるはず
とはいえもちろん選手たちは目の前の1勝を考えて全力で戦ってくれるはず。願わくばコロナの影響を受けることなく試合が無事開催されることを祈るばかりです
PSGの来日や代表の試合もありサッカーの話題には事欠きませんが、J1リーグの再開を心待ちにしている皆さんも多いはず。しっかりと準備して臨んでいきたいと思います
試合はヨドコウ桜スタジアムにて7/30(土)19時~キックオフ!是非現地またはDAZNにてお楽しみください!
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