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勉強になった記事(よそ様が書かれたもの)

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よそ様が書かれた勉強になった記事
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2020年2月の記事一覧

やる気を科学する(やる気継続編~短期継続~)

やる気を継続する方法 継続するとは短期的要素と長期的要素がありますが 短期的要素は集中した時間を生み出す工夫を触れ、長期的要素は主に計画に触れます。 内容はウルトラディアンリズム、マイクロバウト法、セロトニンについて触れます。 今回内容が少し多いのでここでは短期的要素のみ触れます。(長期的要素は別で記事出します) まず短期的要素はその日の生産性がカギ!!! 生産性を上げるためには休憩を適切に行うこと、運動をすることをお勧めします。 何時間も連続で作業を継続するこ

生物 学習指導要領 (2) 生命現象と物質

―進化から,細胞へ―  前回の記事(↓)では,「次の課程の教科書から,高校生物が進化・系統から始まるようになる」ということを書きました。これまでは細胞から始まり,進化・系統で終わっていました。この両者は逆転したのではなく,単純に進化・系統が前にきたというものですので,進化・系統の次は細胞を学習することになります。  話のスケールがかなり違うように見えますが,細胞は細胞で進化の賜物ですから,話は広げようと思えばいくらでも広がります。ただ,ここでは(我慢して)あまり話を広げずに

生物 学習指導要領 (1) 生物の進化

―高校生物の,学習指導要領の改訂―  下記は,2020年現在,すでに改訂済みの学習指導要領です。改訂済みですが,今の高校生はまだこの学習指導要領で学んではいません。2020年度,この学習指導要領に則って編集された高校の教科書は,文部科学省による検定を受ける運びになっています。  高校の科目「生物」の,今回改訂された新しい学習指導要領については,特筆すべきことがあります。というのも,これまでは「細胞と分子」といった単元から始まっていたものが,「進化と系統」から始まるようになり

熱力学の教科書と私のノートの位置づけ【熱力学のさまざまな流儀】

前回の記事で,エントロピー増大則を導くという,ひとつの大きな目標を達成したので,ここで一旦,熱力学の参考文献について書いてみたいと思います.(熱力学の記事の投稿がこれで終わりというわけではなく,これからも続く予定です.) 教科書を比較すると,熱力学の理論の構築の仕方には実に様々なものがあるのだなと思わされます.エントロピーをどうやって導入するか,というところが熱力学のミソですが,そこに時代背景や個性が現れます.しかも,一見すると同じ学問を表しているとは思えないくらい,色々な

【熱力学5】エントロピー【熱力学の核心】

これまでは,温度が一定の環境の下での操作しか考えてきませんでした.そのため,異なる温度での自由エネルギーを比較することは今のところできていません.今回は,異なる温度間での自由エネルギーをどのように決定すればよいか考えましょう.そして,この考察から,エントロピーという概念を導入することになります. 復習一定温度の環境の中にとある系が置かれているとします.この系の外部変数をわずかに操作して, と変化させたとします.これらの自由エネルギーの差が, と書けることは前回までの考察

【熱力学4】一般化された力【つり合いの条件】

状態空間上のある一点 とそこからすこしだけずれた点 を比較しましょう.これらの自由エネルギーの差を と置きます. 自由エネルギーの解析的性質二つの状態間の自由エネルギー差は,状態をずらすのに必要になる最小の仕事ですが,それは準静的に操作をしたときの仕事であることを前回示しました.準静的な操作は,常に系を平衡に保った操作ですから,準静的な操作で移りあう状態間は滑らかに繋がっていることが期待されます.というわけで,「自由エネルギーは外部変数について連続,かつ(少なくとも片

MMTまとめと検討 4 資産考2

前回は資産の検討と言いつつもお金の流れがどうなっているかという所で終わってしまった。変に数字を引いてきて話がごちゃごちゃした感があるので、改めて今回は経済格差によってGDPが小さくなるのかどうかを検討したい。基本的に安定した資本主義の場合、格差が拡大することは当然の様に思うが、その格差とは資産量の事である。まずはその資産量自体が市中の貨幣量に影響するかを考える。 私のイメージで資産と言われるものを上げていく。 まずは財産一式である。家、車、家具、服、そして何らかのコレクシ

MMTまとめと検討 3 資産考

MTで解ったことと気づいたことメモ3 さて、経済学において資産というものはかなりあやふやな扱いである。マクロ経済学においては投資=資産というところまでは出てくるのだが、それ以降その資産ってどう扱うの?というところには何の言及もない。一応GDPの計算方法に三面等価の法則というものがあり、その分配面に減価償却とあるので、マンキュー経済学で出ていないだけで何かあるのかもしれない。 MMT入門には非金融資産に関する記述はほぼないのだが、金融資産は全部足すと0だから各部門で総資産か

MMTまとめと検討 2 GDP考

MMTで解ったことと気づいたことメモ2 さて、MMTもマクロ経済学も一つ同じことを前提としている。それはお金そのものは増発されなければ増えないということだ。ただしMMTはお金は政府発行分しか存在しないことを明示しているが、マクロ経済学では明確ではない。明確でないというのは、例えば全ての外貨や債券を自国通貨として両替されることを仮定しても何も制約されない。 いずれにせよ、経済学はこの発行されたお金をベースとして、どれだけ国が豊かかを測って行くわけである。 ここでGDPを改

道化の民俗学/山口昌男

現代の社会の倫理性を考える上でとても示唆に富んだ一冊だ。 山口昌男『道化の民俗学』。 1969-1970年にかけて2つの雑誌に連載された論文をもとに1975年に単行本として刊行された50年前に書かれた論だが、いまのようにコロナウィルスが世界中を巻き込んで人々の危機感を募らせた状況になると、いともたやすく互いに互いを蔑視し罵倒するようなことが当たり前のように起こってしまう、過度に繋がりすぎた現代社会にこそ、たくさんの学びを提供してくれる内容だと思いながら読んだ。 それにして

GDP速報値と台風・暖冬の影響

 2020年2月17日,昨年度第4四半期(2019年10月~12月期)GDPの第一次速報値が発表されました.実質GDPの成長率は前期比▲1.6%(年率▲6.3%),名目GDPの成長率は前期比▲1.2%(年率▲4.9%)と散々な数字です.

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マクロ経済学のISバランス式再考

恥ずかしながら、どうやら開放経済の章にISバランス式が出ていたのを読み飛ばしていたことに気が付いたのだがどうやら、ISバランス式は以下の式で良いらしい。 S(国民貯蓄)=I(投資)+Ex(純輸出) S=Iは経済全体で成り立つ、とあったがその前の方に、この章では閉鎖経済を前提とする、となっていたのを拾い読みで見落としていたという間抜けな原因であった。なので、国民貯蓄には国内で販売された投資に分類された生産物(以下、投資財)と外貨(あるいは両替された国内通貨)が貯蓄される。そ

MMTまとめと検討 1

MMTで解ったことと気づいたことメモ MMTでは政府機関の発行した通貨を負債と考える。そして、政府機関部門、民間部門、海外部門でやり取りされた純金融負債と純金融資産の合計は0となり以下の式がなりたつ。これはマクロ経済学の恒等式とほぼ同じとして出てきているが、前回書いた様にたぶん別物である。 政府機関部門収支+民間部門収支+海外部門収支=0 例えば政府機関部門Aがお金を発行して民間部門Aより何かを購入した場合、政府機関部門Aは支払い分の負債を増やし、民間部門Aは受け取り分

反重力ってないの?:一般相対論

SFでたまに見る反重力ってのはないのか,そんな素朴な疑問への無慈悲な解答 反重力反重力というのをしっかり決めておかないと議論にならない.とて数学的にしっかりとなるとお話物理のポリシーに反するので,ここではふわっとしたイメージになるが,反重力というのが何か決めておこう. 反重力:重力と反対方向の力 こんなところにしておこう. 一般相対論おさらいこれは今までのお話物理を読んでほしい. ものすご〜〜〜〜〜くざっくりと一般相対論についてまとめると ・"重力"という力は全て