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「意図を汲めない人」の脳内では何が起きているのか

仕事をしていると依頼者の意図を汲んでくれる人と、汲んでくれない人がいる。意図を汲んでくれない、というか意図を誤解されることが多く、「あ、BではなくてAをやって欲しかったんですけど・・」となったりする。

そーゆー人は、打ち合わせでも、的外れなコメントや質問をすることが多くて、みんながAについて話しているのに、Bについて質問したりして、「なるほど、興味深いな・・」と思っていた。

で、最近ようやく、そーゆー人たちが人の話を聞く時に、何が起きているのかがわかってきたのだけど、おそらく、こんな状態になっている。

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ほとんどの仕事は下の「目的」「ゴール」が大事なんだけど、意図を汲めない人たちの頭の中では、「情報を漏らさず把握して、その通りに実行すること」の優先順位がめちゃくちゃ高い。

背景には、「ちゃんとやらなきゃ・・」「情報を聞き逃していて、後で怒られたらどうしよう・・」「納期や予算を超過して、後で怒られたらどうしよう・・」みたいな不安や恐怖がありそうだけど、不安や恐怖の感情があると、人は自然と自己防衛モードに入ってしまう。結果として、「目的」や「ゴール」を理解したり、推察することにエネルギーが振り向けられないため、いわゆる「的外れ」や「意図を汲めない」事態が発生する。

数年前に読んだ『いつも「時間がない」あなたに: 欠乏の行動経済学』で、「欠乏」(お金がないとか、時間がないとか)の感情はものすごく強くて、強い「欠乏」感情があると、それが感情のほとんどを占め、他のことに注意やエネルギーを向けられなくなる、という研究結果がいろいろ紹介されていた。

おそらく、負の感情(欠乏、恐怖、不安、焦りなど)全般に当てはまるんじゃないかと思ってるんだけど、自分の心の壺に「強い負の感情」が入ってしまうと、それだけで壺が一杯になってしまい、後から他のものを入れようにも入らなくなるイメージ。

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※図がわかりづらかった人は『大きな石を先に入れろ』の話を読んでくださいw

しかしながら、仕事においては、良いものを作ったり、成果を出したりすることの優先順位がやっぱり高いので、負の感情を適切に処理して、以下のような感じで、人の話を聞けると良さそう。

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誰かの話を聞く時に、上記のようにリソースを振り分けられるようになると、いわゆる“御用聞き”や“作業者”にならずに、「目的」と「ゴール」を押さえた上で、それを実現するための選択肢を提案できるし、納期やスケジュール、予算などを依頼者と相談しながら、より良いプロジェクトにできる。

そして、多くの依頼者は、御用聞きや作業者が欲しいのではなく、ゴールは押さえつつ、Howの部分はディスカッションしながら決めたかったりする。

誰かから物事を依頼された時に、自分の脳内でどんなアプリケーションが立ち上がっているのかを観察し、できるだけ多くのリソースを「目的」や「ゴール」に振り分けられると仕事は楽しくなりそう。

昨日、こんなツイートを見つけて、

「まじすごい・・!」と思ったのだけど、『「不安」に直面した時の状況や感情をEvernoteにメモして、自分の「思考の癖」を客観視する作業を粘り強く続ける』とか相当有効そうで、自分も昨日から実践してみてる。

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