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人が増えても速くならない。何が増えたら速くなる?

タイトルにひかれて「人が増えても速くならない」読みました!
お仕事で少しご縁のあるSonicGardenの代表の方が書いた本で、気になって手に取りました。
タイトルにある疑問は、システム開発の場面で「なんで?」となることが多い現象のひとつ。
その疑問を、システム開発者側と、システムを直接開発はしない経営者側の両方の視点から分かりやすく解説した本で100ページくらい。さくっと読めます。

私は事業会社の情報システム部門で、(軽めの)システム開発をする側も担当しているし、システム開発ではない側も経験してきているので、両方の意見をふむふむと共感ベースで読むことができました。


なんで速くならない?

システム開発で人を増やしても速くならないのは、システム開発に以下のような特徴があるから。
・どう表現するか?を考えるのに時間がかかる
・全く同じものを再現して量産するわけではない
・分割することができないタスクがある
つまりは、「思考すること」に重きがおかれてるので、人を増やして手分けして速くできるものではない、ということでした。

特に共感したのは「ある程度のところまでくると、分業する方が時間がかかる」というもの。
説明したり、共有したり、同じ作業をできるように整えたり、というところに時間がとられてしまうので、1人に任せた方が結果的には早いという説明がありました。

システム開発に限らず「思考すること」という作業は人を増やしても速くならないんだな、という納得感があったので、身近な分野のkintoneと接客でも自分なりに捉え直してみました。

kintoneでは?

kintoneはノーコードでアプリを作るので、システム開発に近いですね。
人を増やしても速くならない部分は、こういう業務改善がしたい!という話を聞いた後の、頭の中でもやもや考えたのを、kintoneのフォームに落とす部分
ここは1人でやりたいし、ここを「手伝うよ!」と言われても「今は大丈夫!」となりそうです。
(そもそも同時編集はできないという制約もありますね)

その代わりに「どういう形にするかアイディアを出すところ」「抜け漏れがないか作った後にレビューするところ」複数人でやった方が早いし、確実なものが出来そうです。

少しそれちゃいますが、私たちのチームでも今「何を」共有したら速く正確になるんだろう?というところに頭を悩ませてます。
ある程度の知識も、進捗管理のスキルもついてきて、個人ごとでそれぞれ動いても、それなりに上手くできている。
そうするとチームとして「何を」共有したらもっとよくなるんだろう?というところを考えてます
(答え探し中なので、心当たりある方は連絡ください…笑)

接客では?

ホテルや旅館の接客で考えてみると「お客様の接客」は1人でやりたい、むしろ一人でしかできない部分かもしれません。
(そもそも複数人で接客されてもお客様も困っちゃいますね…)
ここの部分を説明しようとすると、「私はこう思って、こう考えて、お客様の反応はこうだったから、こういう風に接客をするとベストだと思う」という部分を言語化してチームで共有して同じことをする…状況もそれぞれ違いますし、なかなか難しそうです。

こんな風にラグジュアリーな特別感のある接客が求められてる時も

肩ひじ張らずわいわい楽しむ空間を提供するだけがいい時も

それぞれシチュエーション、気持ち、その場の雰囲気…いろいろな要因でベストな接客は変わります。

ここの部分は論理的に説明することが難しくて、積み重ねてきた感覚や「哲学」「美しさ」のような主観に基づいてそれぞれが判断している部分や「運」「タイミング」もあるな、と感じてます。
なので、再現性はないし、1人で考えて1人で表現する部分だと思います。

代わりに「どういうおもてなしをするか?」「どういう期待を持って来ているか?」という前段階のアイディア出しは複数人でやった方がいろんな意見が出て、いいアイディアにたどり着けそうですし、
やり方が決まったルーチンの作業だったり、掃除などの同じ形に仕上げる作業は分担がしやすくて、人が増えた方が速いですね。

まとめると?

「まだまとまっていない頭の中の考え」を外に出す段階は人を増やしても速くならない
「考えがまとまって分担できる」「誰がやっても同じ作業になっている」段階だと人を増やすと速くなる
そんなイメージを持ってみました!
これは私の捉え方なので、他の方の考える捉え方も知ってみたいです^^

初めて?システム開発と接客の部分の頭を行ったり来たりしてnoteに書いてみました。
単純に考える量が2倍になるので疲れもありますが、個人的に面白かったです!真逆に見えて、繋がる根っこの部分や重なり合う部分は沢山あるんじゃないかな、と思ってます。
また行ったり来たりしたnoteを書いてみます📒

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