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行動スイッチは「人」。こんな人になりたい、から飛び込んだHRの世界

転職について相談したいけど、キャリアアドバイザーってどんな人なんだろうと不安に思っている方いませんか? そこでまずは人柄を知ってもらうため、コタエルHRのキャリアアドバイザーが自身の経歴を語ります! 第4回に登場するのは遠藤凌さんです。

彼がHR業界に入ったのは、ある人に叱られたことがきっかけでした。大学4年の夏、会社説明会でのこと。「めちゃくちゃ怒られた」というのに、遠藤さんは「あ、こんな人になりたい」と思ったと言います。そしてコタエルHRに入社した理由もまた、「こんな大人になりたい」と思える人に出会えたからだそう。

遠藤さんの行動のスイッチは「人」です。こんな人になりたい。その気持ちを原動力にキャリアを積んできました。なりたい姿を描けるのはきっと、自分をよく分析し、他者をよく観察しているから。取材中に思わず、「遠藤さんって、人にすごく興味ありますよね?」と聞いてしまうほど、目の前の人を深く理解しようとしている。そんな彼なら、あなたがまだ気づいていない可能性を見つけ出してくれるかもしれません。

遠藤 凌(えんどう・りょう)新卒からHR業界に入り現在9年目。できることを広げていくために社労士、キャリアコンサルタント資格の勉強中です。休みは妻と1歳半の子どもと遊んでいるか、サッカーを観ているか、お酒を飲んでます! ビールが好きです。

今につながる会社説明会での出会い

──まずはコタエルHRに入るまでの経歴を教えてください。
新卒で大手の人材・広告会社に入社し、3年半くらい働きました。次に採用プラットフォームを運営する会社で丸2年働き、2021年からフリーランスとして採用コンサルティングや採用代行をするようになりました。翌年に友人と会社を立ち上げたんですがしばらくして辞めて、またフリーランスをして、2023年10月にコタエルHRに入社しました。

──すごく濃いですね。新卒で人材・広告会社を選んだ理由は?
たまたまですね。

──たまたま……ですか?
はい。大学3年の終わりに受けた編入試験に落ちまして。どうしようかと迷っているタイミングで周りが就活を始めたんです。でも全然やりたいことないしなあと思っていたらアルバイト先のアパレル会社に「ウチで働けば?」と言ってもらって、「まあいいか」くらいの感覚で選考受けたら内定をいただいたんですよ。大学4年の6月だったかな。もうこれでいいやと思って遊んでいたんですけど、ほかの人がちゃんと自分のやりたいことを見つけて就職先を決めてるのに「俺、本当にこれでいいのか?」と考えるようになって。

──焦りを感じるようになっていった?
「今日説明会だ」とか「選考がある」と聞くたびに「俺、大丈夫かな」って。それでもう少し探してみようと思って求人サイトを見ていたら、そのサイトの運営会社の説明会があるのを知って、おもしろそうだから参加することにしたんです。説明会で「世の中は人・モノ・金で成り立っていて、なかでも会社は人でできている。人にしっかり関わって世の中を良くしていく。私たちはそういうことをしているんです」と聞いて、なんか漠然といいなって思ったんですよね。

──響いたわけですね。
響いたのと、めちゃくちゃ怒られたんですよ。

──え? 誰に怒られたんですか?
会場にいた採用担当者です。説明会後にカジュアル面談があったんですよ。「カジュアル」と言ってるくらいだから何の準備もいらないだろうと思っていたら、その人に「どういう会社だと思う?」とか「どんなところがいいの?」と聞かれて。「すみません、全然考えてないです」と答えたらめちゃくちゃ怒られました。

──素直すぎる(笑)。
ですよね(笑)。でもそれまでの人生でそんなに怒ってもらうことがなかったので、ちゃんと自分のことを見てくれているんだって、なんかうれしくなったんです。そこで「あ、こんな人になりたい」と思ったのが入社したきっかけです。

──その方のどんなところに惹かれたんですか?
自分なりの軸があって、人としてめちゃくちゃカッコいいなと思ったんです。当時、会社でちゃんと結果を出して採用担当になったという話も聞いたので、自分もがむしゃらに働ける人になりたいと思いました。

人生を左右した“採用担当者”との交流は今でも続いているそう

──入社後は最初からキャリアアドバイザーの仕事をされたんですか?
いえ、営業部に配属されて、求人媒体を企業に売っていく仕事をしていました。僕、入社するまで営業を分かっていなかったんですよね。大手でみんな知ってるし、使うでしょ、くらいに思っていたんですけど……超しんどかったです(笑)。業務の半分がテレアポなんですよ。それがもうめちゃくちゃしんどくて。でも先輩がすごくいい人で、いろいろと教えてくれたり、フォローしてくれたり。それに純粋にお客さまのことが好きだったんです。お客さまのためになるなら頑張ろうと思えました。

──出会いで選んだ会社でしたけど、入社して良かったと思えることはありましたか?
担当した会社が新しく人を採用して、組織が成長していく過程に直接関われたのは良かったです。求人媒体を売って終わりではなく、そのあとの採用設計まで携わることができた。新卒採用の計画から説明会、インターンシップの設計まで、結構深いところまで関われることにやりがいを感じていました。

転職、独立、起業で得た経験とスキル

──2社目は採用プラットフォームを運営する会社に転職されます。
転職理由はいくつかあって、僕を叱ってくれた採用担当の人がそこに転職したから真似したってのもあります(笑)。あとは、企業の採用を支援したいという気持ちが高まってきて、会社が求める数字と自分のやりたいことのギャップが大きくなってきたこと。最初は契約が取れたとか目標達成できたことで喜べていたんですけど、どうしたらクライアントの採用がうまくいくかを考えるほうにやりがいを感じるようになってきたんです。でもここにいる限りは自社の求人媒体しか売れない。ジレンマを感じて、媒体の縛りなく採用支援ができる会社への転職を考えるようになりました。

──転職してどうでしたか?
基本的な業務内容は変わりませんでしたが、お客さまによりフィットしながら採用支援できる環境でした。

──それからフリーランスになろうと思ったきっかけは?
「ここにいなくてもできるな」と思ったんです。入社2年目のときにコロナ禍で出社しなくてよくなったので地元の新潟に戻りました。在宅で会社の仕事をこなしつつ、副業でほかのクライアントの仕事を受けるうちに会社に所属してなくてもできる気がしてきて、じゃあいい機会だし辞めるか、と(笑)。

──フリーランスになるって、気持ちのハードルが高いと思うんですよ。怖くなかったですか?
めちゃくちゃ怖かったです。でも似たような働き方をしている人が周りにちらほらいて、なんかすごく楽そうやな、まあいいや、やってみようと。

──楽なように見えていたんですね(笑)。実際はどうでした? いいところも悪いところもあったと思いますが。
いいところは、媒体に縛られることなく採用手法を複合提案できるようになった点です。前職でつながりを持ったお客さまにフリーランスになったことを報告したら、「じゃあ手伝ってよ」と声をかけてくださって、いろんな仕事ができたのは大きかったです。悪いところは、単純に確定申告がめんどくさい(笑)。収入が安定しないのもしんどかったですね。

今、小さい声で「いや、ほんとに、めっちゃめんどくせえ」って言いましたよね? 心の声が漏れてますよ!

──会社の看板がない状態で「じゃあ手伝ってよ」と言ってもらうのは、簡単なことではないですよね?
お客さまに対してのフォローは周りの人以上にやっていた自覚があって。会社を辞めてからも連絡を取っているお客さまが多かったんですよ。「こういう情報ありますよ」と共有したり、あちらから「ここどうしたらいいですか?」と聞かれたり。関係性を丁寧に作ってきたことが依頼につながったのかもしれません。

──フリーランスとして順調にやっていたなかで、起業されたのはなぜでしょう?
会社員時代の同期が会社を作ろうかなと言い出したので、「じゃあ俺も一緒にやるよ」と立ち上げに関わりました。人材関連の事業だったのでやること自体は変わらなかったんですけど、マネジメントは大変でした。自分の仕事を切り出して、人に分かりやすく伝えて、実際にやってもらう。それがすごく難しいなって。自分でやりたい気持ちがどうしても強くなってしまうんですよね。でもその人を信頼しないと始まらない。地道にやり取りするなかでこういう言い方したら伝わるんだというのが分かったので、マネジメントを経験できたのは良かったです。

人事制度や組織づくりを学んでいきたい

──そこからどうやってコタエルHRにつながるんですか?
ある日、知人にコタエルHRの代表である小林(弘樹)さんを紹介してもらって、グループ会社の採用支援をするようになったのがきっかけです。同期と作った会社を運営しながらフリーランスとしての活動を続けていた頃でした。

──それで声をかけられたんですね。これまでも同じような流れはあったのでは? 支援するなかで「ウチに来ない?」みたいな。
そうですね。採用の深い部分まで関わることが多いので、そのままやってほしいと言われることはありました。

──でも結局、どこにも入っていないわけで。コタエルHRに入ってみようと思ったのはなぜですか?
単純に小林さんがめちゃくちゃすごい人だったからです。仕事への向き合い方とか考え方とか。なんか言語化が難しいんですけど……こんな大人になりたいなみたいな。この人のもとで学びたいという気持ちが強かったんですよね。小林さんがいなかったら入ってないです。

──そうだったんですね。現在は企業の採用支援だけでなく、キャリアアドバイザーとしても活動されています。これまで企業側と向き合うことが多かった遠藤さんが感じたキャリアアドバイザーのやりがいとは?
たくさんの人と話せることです。思っていた以上にいろんな考えを持った人がいるので、話していておもしろいです。

──働き方や働くことへの価値観って本当に人それぞれだと思うんですよね。そんなさまざまな価値観にどう向き合うかが、キャリアアドバイザーという仕事の難しさなんじゃないかなと。
楽しさであり、難しさでもありますよね。転職希望者が本当にやりたいことって、ちゃんと話を聞かないと分からないと思っているんです。だから希望する業界や職種を聞くだけじゃなくて、前の会社を辞めた理由とか、これまでどんなキャリアを歩んできたのか、そのとき何を思ったのかを聞くように心がけています。

話を聞いたうえで転職にどう結びつけるかが難しい、と遠藤さん

──このインタビューシリーズでみなさんに聞いているんですが、キャリアアドバイザー・遠藤の推しポイントを挙げるとしたら?
その人が「今、どうしたらいいか」を僕なりに考えて、きちんと伝えられることです。話を深堀りすると見えてくる相談者の「ありたい自分」に向き合った結果、「転職しないほうがいいんじゃないですか?」と言うことも結構あるんですよ。本音を伝えるところは数字ばかりを追っているアドバイザーよりもいいんじゃないかなと思います。あとは、いろんな企業の採用に関わってきた経験からあらゆる職種において幅広い知識があります。企業サイドに立って採用面接もしてきたので、現場に近い意見は温度感を含めて伝えられると思っています。

──企業側の視点を持てるのは遠藤さんの強みですね。では、コタエルHRの転職支援サービスの強みは?
一緒に働く人のことをきちんと考えている会社をご紹介できることです。紹介企業のなかにはコタエルHRが人事制度設計に関わっている会社もあるので、従業員に対してどんな思いを持っているかを分かったうえでご紹介できるのは強みです。あとは人ですね。個性豊かなキャリアアドバイザーがそろっていますから。

──転職を考える人のなかでも、特にどんな人がサービスの利用に向いていますか?
転職自体を迷っている人でしょうか。転職の意思が固まっている人だったら、選択肢をたくさん提示できる大手が向いていると思うんですけど、今の会社に不安はあるけど辞めるのはちょっとな、みたいにモヤっとしている人。

──ありますね、そういう状況。
だから大手の転職エージェントに頼る一歩手前の人が一番マッチするかもしれないですね。一度、ウチに相談してみて、そのまま利用してもらってもいいですし、転職しないもありですし。ほかのエージェントをおすすめすることもできます。そういうつなぎ役にもなれると思っているので、どうしようか迷っている人にピッタリだと思います。

──転職すると決めてからでないと利用しちゃいけないと思っている人もいるでしょうから、今の言葉が「相談してみようかな」というアクションにつながるとうれしいですね。最後に、遠藤さんがこれからやりたいことを教えてください。
人事制度や組織づくりを学んでいきたいと思っています。最近、そういった業務にも少しずつ関わるようになって、組織のうまくいっていない部分をどう直していくかを考えることがすごくおもしろいと感じています。

──大学生のときに響いた「会社は人でできている」という言葉が今につながっているんですね。ちなみに当時の採用担当に出会って8年が経ちましたが、遠藤さんの中に軸はできましたか?
軸は……ないんですよね(笑)。信頼される人になりたいみたいなモチベーションというか、思いはあります。せっかくなら、少しでも自分と関わってよかったと思ってもらいたいんですよね。

国家資格であるキャリアコンサルタントの資格取得に向けて猛勉強中。講習で学ぶことが、これまでの考えとマッチしていて自信につながっているのだそう(合格するよう念を送っておきます! ハアァァッ!!!!!)

インタビュー・文:高尾太恵子
写真:伊藤 萌

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