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予防接種について考えた。そして、日本脳炎

昨日、予防接種に関してのことをあげました。世界的にはすでに第二波にきているコロナウイルスの日本の第二波までの間に我が家では、子供たちの予防接種を終わらせるようにスケジュールを組んでいます。普段だと予防接種予約がいっぱいなところが、数日前の予約でも1名しか予約されていないという状況で、予防接種をもっとした方がいいのではないか?と心配になりましたので、今まで患者様の説明に使用していた資料等を公開していきます。

ビジネスチャンス

予防接種を病院で受けなくても、待機時間が多いところで、受けられるサービスの必要性を昨日記載しましたが、やはり人が集まるところは、リスクが多い状況になりますので、アパートやマンションで、消防機器の点検のように医師が敷地内にいて、オンライン診察の形式をとって、看護師がどんどん注射をしていくサービス等が求められる時代になるかもしれないと思いました。今のところ、これは法律上可能です。勤務地と居住地が離れていくことが今後予想されていくと、勤務地で実施していたインフルエンザの予防接種とかも難しくなっていくので、何かしら新しいスタイルが会社として求められるか?もしくは、インフルエンザの予防接種を会社が負担していたのは、会社の中でパンデミックが起こることの予防策だったので、負担しなくなるのか?何かしらの変化が起きそうで、どちらに触れても新しいサービスの構築の可能性がある気がしています。

イギリス:費用対効果の計算方法

イギリスが一番医療情報を公開されているので、分かりやすいですが、ワクチンに関する費用対効果に関しては、【どこで】【誰に】【誰が】打つことによって費用対効果がいいのか?と調べているので、上記のようにスタイルを変更した場合の費用対効果の研究もされています。例えば、学校でワクチンを実施することが多くの人に実施ができるので、費用対効果がいいということになります。コロナウイルス後で費用対効果の計算にバイアスがかかるタイミングなので、リアルにビジネスチャンスがありそうです。イギリスの費用対効果を計算しているJCVI(予防接種に関する合同委員会)とNICE(国立臨床評価研究所)のURLを下記に共有します

アメリカ:ACIP

ちなみにアメリカは、CDCの中にACIPがあって、そこが実施しています。

日本

<日本脳炎とは?>


高い熱が出て、意識が遠のき痙攣が出る病気です。
飼育されているブタの80%がウィルスに感染しており、蚊を介して感染します。
多くの人は感染しても無症状ですが、発症すると死亡率は20-40%程度です。最近は、年間10人程度が発症しています。西日本の農村部で発症が多いです。

<予防接種の効果>
1期の計3回接種でほぼすべての方に免疫が出来予防できます。

<副作用>
H21年から使われているワクチン(乾燥細胞培養日本脳炎ワクチン)の副作用は、発熱20%、注射部位の紅斑16%、咳8-11%、鼻汁7-10%、発疹5%で、重い副作用(H24-25年)は10万人に2.6人で、急性散在性脳炎2例、水痘症1例、視力障害1例、小脳失調1例、発熱・発疹・痙攣・意識障害等6例で、水痘症・視力障害の各1例を除いて回復しています。

<H17〜H21年まで接種が勧められなかった理由>
H21年までは、マウスの脳から作ったワクチンが使用されており、そのワクチンを使用した方に重症急性散在性脳脊髄炎が発症したことがあり、接種が勧められていませんでした。H21年からは乾燥細胞培養日本脳炎ワクチンに切り替え、接種の勧奨が再開されました(急性散在性脳脊髄炎とワクチンに直接な関係はないとの結論)。

<H25年度の日本脳炎予防接種プラン>
(通常)1期初回:3-4歳で2回接種、1期追加:4-5歳で1回、2期:9-10歳
(H7年6月1日〜H21年4月1日までに生まれたお子様)
20歳になるまでは、日本脳炎の定期予防接種を受けることが出来る可能性があります。ご相談下さい。

<まとめ>
新たなワクチンが開発されたので、予防接種を通常通り受ける事をお勧めします。

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