佐々木 幸史郎

佐々木 幸史郎  ATELIER NUK https://ateliernuk.com

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最近の記事

暮らしの器づくり     「都市の巣箱」vol.1

沖縄県首里/2021.3竣工 「この急で狭い坂を車で降りるのか!?!」 初めて、土地を見た時、 動揺というか、マジか?というのが正直な感想。 那覇の首里と聞いて思い描く、昔名残の石畳の細い路地。 そんなイメージに近い、その土地らしい場所。 この「らしさ」が良くも悪くも1番大切な軸になる。いや、なっていった。 なっていったとは、 最初に土地を見た時に感じた、人の侵入を拒むような感覚。 自然に戻るように、木々や、草が生い茂り、高低差は勿論、土地形状を目視する事はできないくら

    • 「無」2021.3.11

      ここ数日、ザワザワして、落ち着かない。 あれやこれや、やる事、やりたい事は山ほどあるからか。 うん。。やっぱり、そういう事ではなくて、 10年前のあの日からの事を、 無意識と言いくるめてしまいたいほどに、 実はとても振り返っている自分がいる。 認める。 本当に色々あった。 人には想像もつかない、 そして、分かり得ない事がある。 その時選んでいる自分にももちろん分からない。 でも確かに、自分が選んできた。 そこは大切にしてあげたい。 手放さない。 だから真正面から

      • 土着の平屋

        岩手県宮古市。 貿易物としての「都物」が収められる場所、というのが名前の由来になるほど、東北沿岸部の経済の重要拠点として位置してきた。 古くから、その地に建つ古民家住宅の大規模改修工事。  敷地には、最初に建てられた平屋に二階建てが増築された70坪程の母屋と、離れに二階建ての事務所兼倉庫、渡り廊下で風呂があり、中庭に池がある。  石垣の上に建つ邸宅は、周りの住宅から良い意味で浮いて見えるほどの雰囲気があった。  相続を受けた若いご夫婦が、ここを受け継ごうと動き出したのは2

        • 意思を繋ぐ家

           店舗名 「Sound Vibes」 音響・楽器・電気に関わることを生業とした店舗。  先代が営んだその場所は昔、音楽好きが集う、年代を超えた交流の場だったと、懐かしさと、有り難さを滲ませるような話し方で数々の人から聞いていた。  震災被害を受けながらも、業務を再開し、町の復興と共にあろうとする意思を示していた。 東京から戻ったご子息夫妻と共に、前に進もうとする姿は、地域のイベントから、法要行事、学校行事など、様々な場所で目にしていた。 県も跨ぎながら、奮闘し、走り回るラ

        暮らしの器づくり     「都市の巣箱」vol.1

          屋号「柾屋」の再建

           祖父の本家。 自分自身のルーツとなる場所の再建の話。 (2018年末竣工) 2011.3.11 海の中に跡形もなく姿を消した。  江戸時代、特に農漁村では、家の地位・所在地・特徴を家の姓に代わるものとして名付けたものが「屋号」。 いつの日か「柾屋」という屋号の由来を親戚から聞いたことがあった。 本家はその昔、船大工をしていたという。  材木には、板目と柾目という、製材方法によって分けられ、其々に特徴を持つ。使用用途に適した製材方法を選択する。 木船に適した材料の

          屋号「柾屋」の再建

          心穏やかに

          静かにじっくりと向き合う時間。 内証を経て気づく自分を大切にしていく。 慰霊の日に。沖縄にて。

          見落としてしまいそうなほどに小さな赤い花が、綺麗に咲いていました。

          見落としてしまいそうなほどに小さな赤い花が、綺麗に咲いていました。

          象徴の家具

          Singlepiece table 長い年月生きてきた唯一無二の素材を、 最大限に生かしカタチへと繋げる行為。 素材の持つ特徴「木目、強度、色、雰囲気」を読み取り、 新たなカタチとして長く愛されるものへと導いてゆく。 限りなくシンプルで、美しく光り輝くように。 こだわりの無垢の木は、一家の中心となるダイニングテーブルへと繋がった。 素材は、こだわりの無垢の木板(チーク材)一枚のみ。 今、「目の前に存在する素材」が生きる形を創造し、 そこに近づける為のデザインを

          焦点距離

          人と人の距離は、 時空の壁のようだ。 壁の色も、濃さも  二つとして同じものはない。 重ねる枚数も自由自在 時空の壁の掛け方によっては、 焦点距離が定まらない。 心の壁を歪めて 近くにいるのにぼやけたり 遠くにいるのに鮮明に見えたり 過去と今を 見えているものと 見えていないもの 行ったり来たりしながら ちょうどいい焦点距離を柔軟に見つける練習だ

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          「ATELIER NUK @IWATE」2016.6~2017.01 岩手での活動拠点。

          「ATELIER NUK @IWATE」2016.6~2017.01 岩手での活動拠点。

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          つくり手とつかい手

          いつ終わるやも知れぬ、見えない脅威の中で、働き方・生活スタイル、暮し方の大きな変革期の真っ只中。 いつ来るやも知れぬ、オンラインでの仕事に備えながら、静かな時間が流れている。 四月の沖縄とは思えないほどの、肌寒い曇り空の日曜日。 写真は 昨晩の夕食時。 料理を取り分ける、妻の手がとても綺麗に見えた。 ふと画角に収まっているものを一つ一つ拾い、見てみると、 そこには、 大好きな作家さんのお皿。大きいものと小さいもの。 以前、作家さんとお話しさせていただく機会を頂いて、 作

          つくり手とつかい手

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          リノベーション「HOUSE/H」

          リノベーション「HOUSE/H」

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          再生「吉里吉里の家リノベーション」

          再生「吉里吉里の家リノベーション」

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          職住一体の暮らし 「漁師の家」

          職住一体の暮らし 「漁師の家」

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