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暮らしの器づくり     「都市の巣箱」vol.1


沖縄県首里/2021.3竣工

「この急で狭い坂を車で降りるのか!?!」

初めて、土地を見た時、
動揺というか、マジか?というのが正直な感想。
那覇の首里と聞いて思い描く、昔名残の石畳の細い路地。
そんなイメージに近い、その土地らしい場所。
この「らしさ」が良くも悪くも1番大切な軸になる。いや、なっていった。

なっていったとは、
最初に土地を見た時に感じた、人の侵入を拒むような感覚。
自然に戻るように、木々や、草が生い茂り、高低差は勿論、土地形状を目視する事はできないくらいで、ここに住まいを設計するイメージを掴むのになんだかバリアを感じた。
草を刈り取りながら少しずつ土地に入らせてもらう。
この時間軸は、今思うと必要なものだった。

土地の真ん中に入り込めた時には、
この場所のイメージは、
抽象画として現れていた。




1日を通して遷り変わる 光 がイメージを引っ張りだし、導いてくれた。


ここの抽象画の世界から、
というよりも、
この感じたままの世界に、どれだけ近いものを形にできるか。

vol.2は、
実施設計の過程を書いてみる。

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